グーグルの考える、将来重要になる4つの要素
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
グーグルの考える、将来重要になる4つの要素
音声・コンテキスト・場所・個人情報 (VentureBeat)
検索の将来は、究極のパーソナルアシスタントを作り上げることへの挑戦だ。
グーグル スイス研究所のサーチ イノベーション ディレクターであるベシャド・ベザーディ氏は、あるカンファレンスでこのように述べたそうだ。
そして将来、鍵になるとグーグルが考えている4つの要素に言及した。
音声
グーグルの自然言語処理は2年前と比べて飛躍的に向上している。以前は4回に1回は誤認識していたが、現在は16回に1回にまで減少した。認識力向上は、人間同士が会話するように音声検索することを後押ししている。
今はまだ映画の世界のようにはいかないが、人間とコンピュータが自然にやりとりできる世界は私たちが思っているほどそう遠い未来の話ではない。
コンテキスト
利用者が見つけたり解決したりしようとしていることを理解するために、そのときの状況(コンテキスト)をグーグル検索はますます結びつけるようになっている。
たとえば、「城」で検索したら世界中のたくさんの城の情報が出てくるが、「ロンドン」を検索したあとに「城」を検索したら、ロンドンに関係した城の情報だけに絞り込まれる。
場所
コンテキストの一部になるかもしれないが、その時にいる場所に応じた検索は、モバイルに特有なものだ。たとえばハイキングに行って、「この湖は何?」と検索すれば、居場所から判断して目の前にある湖の情報を返す。
個人情報
Gmailやグーグルカレンダーなど、ユーザー個人の情報をグーグルがたくさん知れば知るほど、提案やリマインダーなどその人に合わせた情報を提供してくれる。
グーグルのサービスをスマートフォンであなたが使いこなしているなら、どれも体験しているはずだ。しかしもっともっと進化していくことが想像できる。
「検索ボックスにキーワードを入れると10本の青いリンクが表示される検索結果が返る」、こうした検索がそのうち昔の姿になっていくのかもしれない。
SEOの敵になりそうな機能をグーグルが相次いで公開
ユーザー体験向上の追求は見習いたい (Inside Search)
グーグルのモバイル検索に最近導入された新しい機能を3つ紹介する。
画像検索で気に入った画像に★マークを付けて、後からでも再検索せずにいつでも見直せる。いわば自分だけの画像コレクションを作ることができる。
今のところは米国だけでの提供だ。実際の様子はこちらのアニメーションGIFで見られる。
歌手や俳優、映画、TV番組などの詳細な情報を検索結果でまとめてチェックできる。たとえば歌手なら、その人の概要や曲、アルバム、公園予定の情報がタブに区切られてまとまっている。
この機能は日本でも利用可能だ。
旅行の行き先のさまざまな情報、たとえば名所やホテル代、フライト代、気温などの情報を、検索結果でまとめて手に入れられる。
英語の検索であれば日本からでも利用できる。実際の様子はこちらのアニメーションGIFで見られる。
ウェブサイトに訪問しなくても、検索結果でユーザーが目的を達成できる仕組みがますます増えてきている。SEOに取り組むウェブ担当者にとっては脅威かもしれない。
しかし、グーグルが最優先しているのはユーザー体験の向上だ。欲しいものが最小のアクションで即座に手に入ることを喜ばないユーザーはいない。ユーザー体験向上をあくまでも追求するグーグルの姿勢は、我々も見習わなければならない。
多言語サイトでは、ccTLDとサブドメイン、サブディレクトリのどれが強いのか?
運用管理しやすいものを選ぶ (John Mueller on Twitter)
多言語・多地域のサイトの分け方に関する質問に、グーグルのジョン・ミューラー氏が答えた。
(フォロワー)
グローバルサイトでは、それぞれの国のサイトにccTLDを使ったほうがいいですか? それとも1つのドメイン名で、それぞれの国にサブディレクトリを割り当てたほうがいいですか?
(ミューラー氏)
状況による。インターナショナルサイトでは、ccTLDとサブドメイン、サブディレクトリそれぞれに長所と短所がある。ヘルプ記事を参照するといい。https://support.google.com/webmasters/answer/182192
(フォロワー)
私はccTLDのほうが好きなんですが、1つのドメイン名のサイトのなかにすべての国のサイトを置いたほうがオーソリティが増してほかの構成よりも重要度が勝ると言う人たちがいます。
(ミューラー氏)
一般的に言って、そういうことには気にかけるほどの価値はない。自分のサイトとユーザーにとって最も都合がいいものを使えばいい。
@timfel Depends. There are some pros & cons of ccTLDs, subdomains, or subdirectories for international sites at https://t.co/LQgfRrwFV0
— John Mueller (@JohnMu) 2015, 12月 6
@timfel It's generally not worth worrying about the difference there; use what works best for your site & its users.
— John Mueller (@JohnMu) 2015, 12月 6
多言語・多地域向けのサイトを展開する際に、「ccTLD」「サブドメイン」「サブディレクトリ」のどれで分けるとSEO的に最も“強い”のかというのは、よくある疑問だ。
グーグルの視点から見れば、優劣はない。「サブドメインからサブディレクトリへ移行したら全体的なランキングが上がった」という事例がひょっとしたらあるかもしれない。しかしそれはそのサイトの状況でそうだったというだけで、すべてのサイトに当てはまるわけではないだろう。
モバイルの構成と同じようなものだ。「レスポンシブウェブデザイン」「動的な配信」「別々のURL」の3つの構成をグーグルはサポートしているが、いずれを採用するべきかに優劣はない。「レスポンシブウェブデザインにしたら順位が上がった」という事例が確かにあるが、それはレスポンシブウェブデザインだからという理由で評価が上がったわけでは決してない。
結局はミューラー氏が言うように、ユーザーのことも考慮しつつ、いちばん運用管理しやすい形態を選べばいい。
モバイルフレンドリーだけじゃない、PCフレンドリーも重要
モバイル推奨構成を発表した元グーグル社員からのアドバイス (Pierre Far on Google+)
元グーグル社員のピエール・ファー氏がこんなひとことをGoogle+に投稿した。
すべてのサイトでまもなくモバイルが優勢になるだろうが、サイトはデスクトップフレンドリーでもあるべきだとアドバイスしておく。
ファー氏は、英グーグル社員時代の2012年6月に、グーグルがサポートする3つのモバイル構成を米シアトルでのSMXカンファレンスで発表した本人だ。
モバイルフレンドリーの普及の先頭に立っていた人物だけに、この発言は面白い。だが、ファー氏が言うことはもっともなことだ。
どんなにスマートフォンが普及しても、PCからのアクセスがゼロになることはないだろう。99%のアクセスがスマホからなら話は別だが、PCユーザーに対しても使いやすいサイトを提供することは重要だ。モバイル対応だけがユーザー体験の向上にはならない。PC対応もセットで考えよう。
もっと言えば、モバイルとPCだけでない。さまざまなデバイスが今やネットにつながっている時代だ。マルチデバイス対応が求められている。
サーバー証明書が無料で手に入る!さあ、みんなで一緒にHTTPSにしよう!
グーグル社員もこぞって歓迎 (Let's Encrypt)
HTTPSに必要なサーバー証明書を無料で自動発行する Let's Encrypt(レッツ・エンクリプト)という組織がある。無料とはいっても、有料で発行されている一般的なサーバー証明書となんら変わらない。完全なHTTPS環境を構築できる。
今まではクローズドな招待制でベータテストをしていたが、今回、オープンベータ版として一般のユーザーも利用できるようになった。つまりあなたも、お金を払わずにサーバー証明書を入手しサイトをHTTPS化できる。
安田編集長が実際に試してみたところ、証明書の取得から導入まで非常に簡単にできたそうだ。
ベータ版なのですぐに利用すべきとは思わないが、HTTPSの普及を強く後押ししていくことになるだろう。
このニュースを聞いたグーグルのジネブさんは、次のようにGoogle+でコメントしている。
「HTTPSが標準になるのを見たい」とLet's Encryptは言っています。私たち(グーグル)も同じです。 :)
ウェブをもっとセキュアにしましょう!
グーグルのジョン・ミューラー氏とマリヤ・モエヴァ氏もジネブさんの投稿を+1し、再共有している。
“HTTPSが当たり前”の時代が一歩一歩着実に近づいているように思える。
SEO Japanの
掲載記事からピックアップ
次期ペンギンアップデートの実施延期とローカル検索の新機能についての記事を今週はピックアップ。
- 新しいペンギンアップデートの更新は年内に行われない。
クリスマス休暇で人手が少なくなるため - Googleの”Place Actions”の内容が明らかに。ローカルボックス内に”注文”や”予約”の情報を表示できる。
検索結果からオーダー!
ソーシャルもやってます!