2018年とその先のSEO戦略に役立つ良記事3本!【SEO記事12本まとめ】
今週のピックアップでは、「2018年、そしてこれからのSEO」に役立つ心構えや秘訣、そして事例インタビューを、まとめて3本お届けする。ランドのアドバイス、SEO成功の秘訣、そして「SUUMOタウン」の事例インタビューだ。
ほかにも、「検索0位の強調スニペットは波瀾万丈」「AMPページや構造化マークアップのポリシー強化」「HTTPS移行後に忘れがちなこと」などなど、SEOに役立つ情報を今週もまとめてお届けする。
今週のピックアップ
今週のピックアップはいつもと少し趣向を変えて、「2018年、そしてこれからのSEO」に役立つ心構えや秘訣、そして事例インタビューを、まとめて3本お届けする。
2017年も残すところ、あと1か月。すでに2018年度のプランを詰めている人もいることだろう。
あなたは2018年のSEOを、そして今後の3年や5年のSEOをどう進めるだろうか? そのヒントにしてほしい。
2018年のSEO心構えは「疑問解決力」。2012年の「リンクで勝負」とは隔世の感
どのページよりも適切にユーザーの悩みを解決する (Kenichi Suzuki on Twitter) 海外情報
2017年も残り1か月となった。来年に向けてのSEOの心構えを、このコラムの読者にお伝えする。イタリアのミラノで筆者が先月参加したSMXL Milan 2018カンファレンスで、(元)Mozのランド・フィッシュキン氏が発言したことだ。
いにしえの2012年のSEOで最優先すべきことは、「狙ったキーワードにより正確にアンカーテキストが一致したリンク」を上位10位の競合よりも多く獲得することだった。
2018年のSEOで最優先すべきことは、検索結果1ページ目のどの結果よりも適切に検索者の疑問を解決することだ。
2010年前半はSEOといえばたしかにリンク勝負だった。しかし現在そして今後もだろうが、状況は大きく変わっている。
すでに、「いかに上手に検索ユーザーの悩みを解決したり要望を叶えたりできるか」の勝負になっている。関連性がある高品質なコンテンツはもちろんとして、それだけではなく、
- コンテンツの見せ方
- 快適な表示速度
- プライバシー保護
- 信頼性
などを含めた全体的なユーザー体験に勝るサイトが1位の座に着くだろうし、検索エンジンはそうあるべきだ。
ユーザーの悩みをどのサイトよりも完璧に解決するサイト作りを最優先のSEOとして、来年から、いや今から取り組んでほしい。
そしてグーグルには、「ユーザーが理解できる・求めている」ものと「ユーザーが好むわけではないが本当はユーザーに価値を提供する」もののバランスをとれるように、できるだけ早く進化していってほしいものだ。
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SEOに成功する秘訣は大局的に考えること
SEOはグーグル攻略ではない (Eoghan Henn on Twitter) 海外情報
グーグルのジョン・ミューラー氏がリツイートしたツイッターの投稿を紹介する。投稿主は、スペインのSEOコンサルタントだ。
バックリンクの状態やキーワードのランキング、グーグルのアルゴリズム更新に関する、とめどない議論に夢中になっているSEO担当者もいる。
でも、そんなSEO担当者になってはいけない。もっと大局的に考えるべきだ。
- ユーザーの検索意図
- ユーザー体験
- 情報設計
- マシンリーダビリティ(クロールやインデックスのこと)
- コンテンツの品質
こういったことに焦点を当てることこそが、安定した堅実な投資対効果を生み出す。
Some SEOs get caught up in endless discussions about backlink profiles, keyword rankings and Google updates.
— Eoghan Henn (@rebelytics) 2017年11月27日
Don't be that SEO. See the bigger picture.
Focussing on user intent, UX, information architecture, machine readability and content quality has a stable and secure ROI.
昔ながらのSEOで一般的だった、
- バックリンク調査
- 順位チェック
- アルゴリズム分析
などが悪いことだとは言わない――ユーザーの満足度を上げ、グーグルに正当に評価してもらうことに繋がるのであれば。だが現実的には、たいていの場合こうしたことは、ウェブ担当者として日常的に力を入れて取り組むべきことではないだろう。
「今のグーグルを攻略する」のではなく、長期的な展望に立ってサイト運営することが、結局は成功に通じる。そういう時代なのだ。
ちなみに、このツイートは276文字ある。利用できる文字数が増えたTwitterは、以前よりも「情報」を伝えるのに使いやすい場になっているようだ。
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グーグルが追いついてくるのを待つ、「先をいく」SEOとは?
「SUUMOタウン」はKPIも設定せず、キーワードも意識せず (HRナビ by リクルート) 国内情報
リクルート住まいカンパニーのオウンドメディア「SUUMOタウン」の運営者、横関崇志氏と岡武樹氏へのインタビュー記事を紹介する。
注目したいコメントを引用する。なかなか刺激的な発言も含まれている。
コンテンツマーケティングのすべてが潜在層向けとはいえませんが、第一に潜在層へのアプローチを狙っています。
『SUUMOタウン』は、SEO・リターゲティング広告といったダイレクトに反響を狙いにいくものと、テレビCMみたいに広い認知度アップを狙うところの中間くらいの立ち位置です。
(メディアとしての目標値やKPIの問いに対して)置いてないですね。
あまりキーワードなどは意識していないですね。Googleがどんどん進化していけばいくほど、こういったコンテンツ(キーワードを意識しない、ユーザーにきちんと読まれるコンテンツ)が評価されるだろう信じています。
SEOには「流派」があるんですよ。短期で上位を狙いにいくぜっていう、グレーゾーンぎりぎりまで攻めるパターンもあれば、普通にいわゆるSEO的な施策、検索キーワードを入れてそれに関する記事を網羅的に書くのもある。僕はさらに先を行くような、ユーザーに対してちゃんとした記事を提供していれば、いつかはGoogleの評価が追いついてくるだろう、という考え方で『SUUMOタウン』に取り組んでいます。
「ユーザーに対してちゃんとした記事を提供していれば、いつかはGoogleの評価が追いついてくるだろう、という考え方で『SUUMOタウン』に取り組んでいます」という最後の締めくくりの言葉は、グーグルがよく言う「アルゴリズムを追うのではなく、ユーザーを追いなさい」にまさに合致している。
ユーザー目線のコンテンツに主眼を置くサイト運営は、すぐには結果が出ないことが多い。それ以前に結果を明確に測ること自体が難しい。心が折れそうになった経験をしたことがあるウェブ担当者も少なくないはずだ。横関氏と岡武氏が語ったことに発奮しその努力を続けてほしい。
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グーグル検索SEO情報
強調スニペットは発展途上。いま出ていても明日には消え、また翌日には復活するかも
検索結果0位を狙いたい!? (The SEM Post) 海外情報
グーグルのゲイリー・イリェーシュ氏が、11月に米ラスベガスで開催されたPubconカンファレンスで強調スニペットについて説明した。主要点をまとめる。
- 強調スニペットは、非常にユーザーの役にたっている
- 強調スニペットが出る検索結果は今後さらに増えていくと思う
- もっと正確で質が高くなるとも思う
- ただし、まだ開発の途中であるため、今はころころと変わりやすい――1日たつと違う強調スニペットが出ることもあるし、もう1日たつとまた元に戻ることもある
強調スニペットは、オーガニック検索結果の1位よりも上に出る。そのため「検索順位“0位”」と呼ばれることさえある。一般的に言って、相当高いクリック率が見込めるため、狙って強調スニペットを出すことを試みて成功しているサイトもあるほどだ。
イリェーシュ氏はそういった試みを否定はしなかったが、「どうすれば強調スニペットを獲得できるか」のアドバイスもしなかったとのことだ。理由は、強調スニペットは依然として開発途中であり、今の時点で効くアドバイスができても、そのやり方がいつ役立たなくなるかわからないからだ。無責任発言になってしまうことを避けた。
とにもかくにもグーグルは、アルゴリズム改善だけではなく、品質向上や新しい特徴も含めて、強調スニペットを含めた検索結果の改良に取り組み続けているとのことである。
- 「SEOは1ページに10項目並ぶ順位の争い」だと思っている人
主要コンテンツが正規ページと一致しないAMPページはポリシー違反に
ランキングには影響なし (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ) 国内情報
AMPのコンテンツの同一性に関するポリシーの適用方法を変更することを、グーグルが予告した。
変更内容は次のとおりだ。
2018 年 2 月 1 日以降、AMP ページのコンテンツを(オリジナルの)正規ページのコンテンツと同等にすることがポリシーによって義務付けられます。
AMPページでは主要コンテンツの一部だけを掲載し、「すべて読む」などのボタンやリンクをタップして通常のモバイル向けページへ移動させるサイトが、少数ながら存在する。
AMP最大の長所は高速な表示だ。それなのに、わざわざ一段階多く動作させて普通のモバイルページに誘導させるのでは、ユーザーにとってはAMPのせいでムダな動作と時間が増えることになる。
グーグルは、そうした問題を解決したいのだ。
ただし、「何から何まで完全に“同一”にしなければならない」ということではない。そのページの重要なコンテンツが“同等”であればいい。
ニュース記事なら抜粋ではなく記事全文をAMPページにも掲載すべきだし、動画ページなら動画本体を最初から最後までAMPページでも見られるようにすべきだ。
しかし、AMPページではナビゲーションメニューが一部省略されていたり、広告がなかったり、ヘッダーのロゴが簡略化されていたりといったことは問題ないだろう。これらは補助的なコンテンツであり、それが正規ページと多少異なっているからといって問題視されるとは思えない。
なお、正規ページとAMPページで主要コンテンツが不一致だと判断されても、検索ランキングへの影響はない。有効なAMPページとして認識されなくなり、検索結果に表示されるのがAMPページではなく通常のモバイルページになるだけだ。ましてや、それが原因で手動対策を受けるなんてこともない。
このポリシー変更で対応が求められるサイトは多くはないだろう。それでも公式アナウンスに一通り目を通しておいてほしい。また、このポリシー変更に関連して安田編集長が書いた「コンテント・パリティ」についてのコラムも併せて読むといい。
- AMPを導入しているすべてのWeb担当者 必見!
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