Google砲を狙え! 待望のDiscoverレポートがSearch Consoleに登場【SEO記事13本まとめ】
グーグル検索SEO情報②
「WordPressはSEOに強い」は都市伝説
シェアが多いから検索結果にも多く出る (John Mueller on Twitter) 海外情報
WordPressで作られたサイトと比べると、HTMLで作ったサイトをグーグルは上位表示しますか?
こんな質問を受けたグーグルのジョン・ミューラー氏は、次のように返答した。
ページはページだ。
エディタで手書きしたページと比較してWordPressで作成したサイトのページに特別なものは何にもない。オンラインでコンテンツを作る際には、自分にとって便利なものを使えばいい。
A page is a page.
— 🍌 John 🍌 (@JohnMu) 2019年5月2日
There's nothing special about a page created through WordPress compared to a page created by hand in a text editor -- use the tools that work for you, when creating content online.
— 🍌 John 🍌 (@JohnMu) 2019年5月2日
「WordPressはSEOに有利だ」という話をときおり耳にするが、完全に都市伝説だ。公式ヘルプフォーラムでもつい最近そんな投稿を目にした。
あるリサーチによれば、WordPressはCMS全体の60%以上のシェアを獲得し、インターネットの全サイトの33.8%を占めているそうだ。単純に考えると、3サイトに1サイトはWordPressで作られているということになる。
検索結果でWordPressサイトが多く見られるのは、単純に、シェアが多いからだろう。
日本でもブログツールが出始めた2004年前後ならば、まったく検索エンジンを意識していない手書きHTMLのページに比べれば、ブログツールを使うほうがSEOに有利だったという事実はあるかもしれない。
その頃は、全ページのtitle要素が同一だったり、サイト内リンクがしっかりと張られていなかったりという状況が多かった。そのため、ブログツールを導入するだけで、検索エンジンにページ内容を理解されやすくなったからだ。
また売り文句として「SEOに強い」としたWordPressテーマが多数公開されているため、検索で有利になると特に初級者は無条件に思い込んでしまうのかもしれない。
とにもかくにも、WordPressだというそれだけの理由でグーグルは評価を高めることは絶対にない。
もちろん、Web担当者が苦労しなくてもサイト構造・ページ内コンテンツ構造・内部リンクといったものをちゃんと作れるという点では、WordPressに価値はある。しかし、それはあくまでも「SEOにとってマイナス」の状況を減らすだけだ。それだけで検索上位に表示される時代ではない。
グーグルが検索ユーザーに届けたいのは、WordPressで作ったページではなくクエリに最も関連したページなのだから。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
CMSへの移行はランキングに影響するのか?
サイトのデザイン変更は検索に変化を与える可能性あり (John Mueller on Twitter) 海外情報
シンプルなHTMLのサイトからCMSのサイトに変換すると、評価がゼロに戻ってしまうというようなランキングへの影響がありますか? URLは同じに保ちます。
こんな質問をツイッターで聞かれたグーグルのジョン・ミューラー氏が、次のように答えた。
本質的にはデザインの変更だ。以前のURLを保持すればあらゆることがやりやすくなる。
しかしながら、サイトが変わるということは(多くの場合はレイアウトや内部リンクが変わる)そうした変更による新しい状態は、時間が経過すると検索に反映するだろう。以前の状態とは異なるかもしれない。
It's essentially a redesign, keeping the old URLs makes everything much easier. However, if the site changes (often it's the layout and/or internal links), then that new state will be reflected in search over time, which might be different than the old state.
— 🍌 John 🍌 (@JohnMu) 2019年4月30日
CMS化したりCMS移行したりしなくても、サイトのリニューアルには検索ランキングへの影響がつきまとう。
まず、URLの変更だ。URLが変わると、一時的であるにせよ順位が下がることがある。パターンが統一されていないURL変更は影響がより長引くことがある。グーグルがサイト全体のURL変更だということを認識するのに時間がかかるためだ。したがって、URLの変更は極力避けたい。
またレイアウトの変更も影響を与えることがある。たとえば、リニューアル時のデザイン変更にともない、内部リンクを撤去したら検索エンジンがクロールするURLの発見に影響がでるだろう。PageRankの流れという点でも変化がでるかもしれない。
別の例としては、検索エンジンがヒントとして扱うHTMLタグの構造変更がある。たとえば、以前は見出しHTMLタグを設定していたのに、リニューアルでそのタグをなくしてCSSで見た目だけ見出しっぽくしたdivにしてしまったら、これもグーグルのコンテンツ理解に影響するかもしれない(筆者注: 見出しタグが大きなランキング要因ということではないが、そのページに書かれていることをグーグルが理解するシグナルとして使われることがある)。
リニューアルに際してコンテンツそのものを更新したとしたら、もちろん評価も変わってくる。
もっとも筆者も「CMSへの移行や乗り換えを含む全面リニューアルは、ランキングへの影響が懸念されるから控えるべきだ」などと主張するつもりはない。逆に、リニューアルによって、良い影響がでてくることも十分にありえる。
伝えたいのは、大掛かりなリニューアルは検索に影響する可能性があることをあらかじめ念頭に入れておく必要があるということだ。発注側としてSEO要件を把握し、制作側にもちゃんと伝え、チェックする体制を整えるようにしたい。
- ホントにSEOを極めたい人だけ
新しいSearch Consoleではリンク否認ツールは廃止?
だれもそんなことは言っていない (Reddit) 海外情報
新バージョンのSearch Consoleではリンクの否認ツールが提供されていない。いつ提供されるのだろうか? グーグルのジョン・ミューラー氏は、次のようにコメントしている。
まだ案内できるような計画はない。
We don't have any plans announced for that yet.
— 🍌 John 🍌 (@JohnMu) 2019年4月25日
このコメントを聞いて、否認ツールは廃止されるのではないかという憶測もでている。そうした憶測に対してミューラー氏は次のように反応している。
公表できるような計画がないと言っただけなのに、なぜそれが廃止の決定のように受け止められてしまうのか? 困惑してしまう。
ミューラー氏の個人的な理想としては、否認ツールを提供しなくても済むようにしたいようだ。
理由としては次のようなものがある:
- グーグルはすでに、不自然なリンクをアルゴリズムによって自動的に無効化している
- リンクを否認する作業にサイト管理者が時間と労力を費やしてしまい、ユーザーのためのサイト作りの妨げになっているケースも少なくない
- 誤った使い方で価値があるリンクまで否認してしまう人も存在する
否認ツールを使う必要がないに越したことはないのだ。
一方で、身に覚えがない不自然なリンクが大量に張られたり、グーグルのアルゴリズムを完全には信用できなったりする人もいる。そういった人たちにとっては、否認ツールは必要な機能だ。なくては困るだろう。
否認ツールを新Search Consoleでも提供するにしても、もっと使いやすくわかりやすくするために改善を加える可能性も考えられる。いずれにしても、どうしてもリンクを否認する必要があると考えるなら、当面は旧Search Consoleを利用するしかない。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
グーグルのIndexing APIは、しごと検索とライブ配信以外でも機能するのか?
クロールはすぐに来たが (Stories by Tobias Willman on Medium) 海外情報
しごと検索(求人検索)では、最新の求人情報をユーザーに提示するために Indexing APIの利用が推奨される。Indexing APIは、求人情報ページが追加、更新または削除されたときに速やかなクロールとインデックスを要求できる仕組みだ。
現状ではIndexing APIは、しごと検索とライブ配信だけに利用できる(ライブ配信も即時性が重要だ)。だが高速な再クロール、再インデックスが可能なら通常のページでもIndexing APIを利用したいところだ。
しかしグーグルのジョン・ミューラー氏によれば、Indexing APIのサポートを他のタイプのページにも拡大するかどうかはわからないとのことである。
では、しごと検索もライブ配信も構成していない通常のページでIndexing APIを利用したらどうなるのだろうか? そんな実験をした人がいる。
なんと通常ページであっても、Indexing APIでリクエストした直後にGooglebotはクロールを始めたそうだ。ところが、クロールしたもののインデックス(検索結果)には反映されなかったとのことだ。
つまり、通常ページに対するIndexing APIの利用はクロールには影響するようだがインデックスには影響しない。よって、実質的に役には立たない。
残念だが、条件を満たしているかどうかをグーグルはきちんと見ているらしい。考えてみれば納得で、クロールしてみなければ対象コンテンツかどうかはわからないので、クロールまでは実行されるのだろう。
一般のWebページでIndexing APIを使うのはクロールリソースの無駄遣いになるようなので、公式にサポートされるまでは対象コンテンツ種別以外では使わないようにしておくのがいいだろう。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
4月のオフィスアワー ―― SCのリンクレポート、rel="prev/next"その後、info:検索代替など
AMP Confのハイライト紹介あり (ウェブマスター オフィスアワー) 国内情報
4月のオフィスアワーが開催された。金谷氏とあんな氏が回答してくれた質問は次のとおりだ。
- Search Consoleに表示されるリンク
- rel="prev/next"廃止後のURLの正規化
- HTTPSのランキングへの影響
- サブドメインのサイトがきちんと認識されない
- 会社名でナレッジパネルが表示されない
- 3月中旬の順位変動
- URLの重複でインデックスされない
- rel="prev/next"と無限スクロール
- 画像がインデックスされない
- info: の代わりの方法
- インデックスされなくなった
- モバイルユーザビリティのエラー
- しごと検索でロゴが表示されない
- URL検査ツールがもの足りない
前回のオフィスアワーでの訂正で、Search Consoleのリンクレポートにはnofollowリンクも表示されることがはっきりした。また廃止されたrel="prev/next"に関する質問は、このlink要素を実装していたのであればチェックしておこう。
Q&Aの前には、新しい機能の紹介や4月に東京六本木で開催されたAMP Confのハイライトに触れている。こちらも見ておこう。
- すべてのWeb担当者 必見!
海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
4月に東京で開催されたAMP Confカンファレンスのセッションレポート記事を3本ピックアップする。
- #AMPConf 2019で発表された検索関連の最新AMPニュース――amp-scriptやSXG、AMPストーリーなど
AMPの進化がわかる
- すべてのWeb担当者 必見!
- AMPキャッシュを本来のURLで表示するSXG対応の検索をGoogleが正式公開。一方ヤフーは試験公開 #AMPConf
AMPのURL問題を解決
- AMPがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
- 技術がわかる人に伝えましょう
- 新たなSEOの到来か? AMPストーリーが専用ブロックでGoogle検索に表示される #AMPConf
AMPストーリー ゴリ押しの予兆?
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
- 技術がわかる人に伝えましょう
コメント
Google砲を狙え!
これってSEO「対策」ですよね?
対策なんてしない、でも対策しなければ検索流入を「狙えなくなる」?
だったらSEOなんてやめます。そんなのユーザーのためのSEOじゃないでしょ。昨年春頃から検索結果おかしいと思っていましたし、今度こそ踏ん切りがつきました。
おさらばですWeb担、さようなら海外SEO情報。