国内&海外SEO情報ウォッチ 「海外SEO情報ブログ」の鈴木 謙一氏が、日本と海外の検索マーケティング情報をさらっとまとめて毎週金曜日にお届け。
海外&国内SEO情報ウォッチ

社内のSEO知識レベルを上げるためにSEO好きとしてやってみたこと

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グーグル検索SEO情報②

社内のSEO知識レベルを上げるためにSEO好きとしてやってみたこと
SEO情報発信のための専用チャンネルを開設 (ぐるなびをちょっと良くするエンジニアブログ) 国内情報

自分が望むSEOを施策しようとしても、社内の他の人や部署からSEOの理解を得られず歯がゆい思いをした経験はないだろうか? 組織が大きくなればなるほどこうした傾向は顕著になるのではなるように思う。SEOを進めるうえで、サイト運営に直接的・間接的に関わる人たちとの連携は重要な要素だ。

SEOの情報を社内向けに発信してSEOへの理解と啓発を試みて成功した事例を紹介する。ぐるなびのエンジニアである小林氏の体験談だ。

社内のSEO知識レベルの向上に貢献したいと考えた小林氏は、SlackでSEO情報発信チャンネルを作成し、次のようなアクションを起こしたのだという:

  • SEOの情報を毎日発信
  • リアクション用のカスタム絵文字を作成
  • アンケートを投げる
  • ポータルサイトを作成
  • 理解度テストを作成

社内SEOチャンネルを3か月間運用して得られた成果として次を挙げている:

  • SEOを身近に感じてもらえた
  • SEOの必要性や情報のアップデートの大切さを多く人に感じてもらえた
  • コミュニティの運用の勉強になった
  • なにより自分の勉強になった
  • アウトプットに慣れた

いいことずくめに感じられる。SEO施策において社内調整に苦労している人は参考にするといい。

★★★★☆
  • すべてのWeb担当者 必見!

4月のオフィスアワー: 301リダイレクトの評価引き継ぎ、サーバー障害の検索順位への影響、サイトの他ページと一貫性のないデザインなど
インデックスされない関連の質問があいかわらず多い (グーグル ポリシー オフィスアワー on YouTube) 国内情報

グーグルの金谷氏とあんな氏が4月のオフィスアワーを開催した。今回取り上げられた質問は次のとおりだ。

検索関連
  • URL パラメータ ツール廃止のブログ記事(5:37
  • 新規サイトが安定するまで(8:35
  • サイトがインデックスされない(11:36
  • Google サイトがインデックスされない(15:41
  • robots.txt で disallow した際の挙動(16:34
  • JavaScriptでの display none 制御の扱い(20:41
  • 301 リダイレクトの評価引き継ぎ(24:58
  • サーバー障害の検索順位への影響(28:12
  • 部分的なリダイレクト後流入数が回復しない(29:34
  • サイトマップが登録されない(33:10
  • URL 検査ツールライブテストでのエラー(36:02
  • サーチコンソールにおける被リンクの表示(37:58
  • Flexible Sampling を EC サイトで実装する(39:49
  • サイトの他のページと一貫性のないデザイン(43:18
  • CWV CLS は横へのずれも加算するか(45:30
  • 構造化データのプロパティ「description」(46:17
  • クロール済み - インデックス未登録が続く(48:38
パブリッシャー ポリシー関連
  • コンテンツと広告が被るのは違反になるか(49:21
  • アダルトコンテンツ画像のポリシー違反(50:18
  • 広告ブロックを導入しているユーザへの対応(52:39
  • 特定のソースからのトラフィック(54:29

※「オフィスアワー」は、グーグルの社員が登場して、一般のサイト運営者からの質問に回答したり、カジュアルに情報交換したりしていく動画プログラム。当初は「Google検索オフィスアワー」だったが、アドセンスとアドモブの質問も取り扱うようになって「グーグル ポリシー オフィスアワー」と名称変更した。

最近の傾向として「インデックスされない」状況に関する質問が多いように思う。しかし技術的なトラブルを除けば、即効性がある解決策はないように思える。たいていの場合は、サイトの品質に問題があると思われるからだ。

いずれにしても、似たような悩みを抱えていたら金谷氏の見解を確認しておくといいだろう。該当場所から再生できるようにリンクしてある。

パブリッシャー ポリシー関連の質問も増えてきた。広告掲載に関係する質問も今はオフィスアワーで扱ってもらえる。

★★★★★
  • すべてのWeb担当者 必見!

グーグル、画像サイトマップと動画サイトマップの拡張タグサポートを一部終了
検索に影響しなくなる (グーグル 検索セントラル ブログ) 国内情報

画像サイトマップと動画サイトマップで利用できた拡張タグの一部に関して、グーグルは間もなくサポートを終了する。2022年8月6日以降は、サポート終了したタグはグーグル検索に何も影響を与えなくなる。

サポートを終了する拡張タグは次のとおりだ:

  • 画像サイトマップ
    • caption
    • geo_location
    • title
    • license
  • 動画サイトマップ
    • category
    • player_loc[@allow_embed]
    • player_loc[@autoplay]
    • gallery_loc
    • price[@all]
    • tvshow[@all]

画像サイトマップと動画サイトマップのサポートそのものを終了するわけではないので、誤解のないようにしてほしい。一部の拡張タグをサポートしなくなるだけだ。

サポートを終了したタグが残ったままでも、検索への悪影響はない。ただし今後、Search Consoleのレポートで警告が出るかもしれない(警告を無視しても問題ないが)。

★★★☆☆
  • 画像サイトマップと動画サイトマップで拡張タグを使用しているすべてのWeb担当者 必見!
  • ホントにSEOを極めたい人だけ

SpamBrain ―― グーグルが活用しているAIベースのスパム対策システム
特定したスパムサイトは2020年の約6倍 (グーグル 検索セントラル ブログ) 国内情報

2021年の検索スパム対策への取り組み成果をグーグルは公表した。毎年この時期に前年の成果をレポートしている。

まずトップで紹介しているのは「SpamBrain(スパムブレイン)」と呼ぶ、AI(人工知能)をベースにしたスパム防止システムだ。2018年から稼働しているシステムだが「SpamBrain」という名前の公表は初めてだ。

SpamBrainについて、グーグルは次のように紹介している:

Googleは、(中略)スパムや悪意のあるコンテンツを検索から排除する取り組みを行ってきました。

(中略)

20年近く前に初めてサービスを開始したときと比較して、200倍以上のスパムサイトを検出しました。これは、SpamBrain と呼ばれる AIベースのスパム防止システムのおかげでもあります。

SpamBrain

リリース以来SpamBrainは改良を重ね、各種スパムの大幅な削減に大きく貢献している。2021年にSpamBrainが挙げた成果として次のような数字をグーグルは出している:

  • 特定したスパムサイトは、2020年の約6倍
  • 2020年に検出したスパムタイプにおいて一般的であったハッキングによるスパムが 70% 減少
  • ホスティング プラットフォームにおける誘導用スパムが 75% 減少
  • 99% 以上の検索結果がスパムではなく適切な検索結果であるという状態を保つ

また、従来のウェブスパムだけでなく、特に次のような行為への対策でも、大きな進歩をグーグルは遂げたとのことだ:

  • リンクスパム
  • 詐欺
  • オンライン ハラスメント

2021年8月に実施したリンクスパム アップデートも、この1つだ。

さらに、スパムに加えて品質ガイドライン違反を逃れようとする行為に対処することで低品質コンテンツとランキング操作を削減するよう取り組んできた。取り組みの例としては、商品レビューに関するアップデートがある。2021年の4月12月に展開したアップデートだ

※筆者補足: 2022年3月に3回目のアップデートがあったが、日本語コンテンツでは未導入

このように、グーグルは検索スパム撲滅に向けて絶えず取り組んでいる。完全な撲滅は無理だろうが、それでもスパムが確実に減少したり表出しても短命になったりしてきたのは事実だ。

関連性があり高品質なコンテンツを筆者たちが増やすこともスパムの駆逐を手助けするはずだ。グーグルとともにスパムと戦い続けよう。

★★☆☆☆
  • すべてのWeb担当者 必見!

完全非公開のディスカッションをグーグル検索が主催、何が話されたのか?
盛り上がったVirtual Unconference (グーグル 検索セントラル ブログ) 国内情報

2022年4月5日に開催したSearch Central Virtual Unconference Japan 2022(サーチ セントラル バーチャル アンカンファレンス ジャパン 2022)イベントでの学びをグーグルは検索セントラルブログで共有した。

Search Central Virtual Unconferenceは、一般的なプレゼンテーション形式のカンファレンスではない。1〜2人のファシリテータが進行役となり、10人前後の参加者が特定のテーマについてインタラクティブに話し合うスタイルのディスカッションだ。

グローバルでのSearch Central Virtual Unconferenceは英語でのディスカッションだが、Japan 2022は日本語でのディスカッション(つまり、主に日本語話者向け)。日本語向けでは初の開催となる。

ディスカッションの内容は録画も録音もされない。プレゼンテーション用のスライドもない。ディスカッションノートを取るセッションもあるが、そのノートは一般には公開しない。要するに、完全に非公開だ。どんなことが話し合われたかは、参加者以外にはわからない。

それでも、レポート記事は、 9つのディスカッションおよびそのセッションから学んだことについて要点を紹介している。セッションタイトルは次のとおりだ:

  • 私はこれで流入を失いました ~ 失敗事例から学ぶ共有会 ~

  • ページエクスペリエンスと CWV のフィードバック

  • 検索結果の話をしよう 最近見かけるスパム、気になる検索結果

  • AdSense ポリシー違反、うっかりミスとその対策

  • 検索ユーザー体験最適化とその手法

  • Search Console の使い方とフィードバック

  • Women in SEO 〜 SEO 業界で働く女性はどうしたらもっと活躍できるか

  • 大規模サイトにおけるクロール&インデックスの最適化

  • コンテンツ マーケティングと SEO

筆者は、スパムのセッションにグーグルの金谷氏とともに(サブ)モデレータとして参加した。概して言えば、日本人はディスカッションに不慣れなのでセッションが盛り上がらないのではないかと懸念していたのだが、そんなことはまったくなかった。活発な話し合いが行われ、時間が足りないくらいだった。実に建設的な情報交換が行われた。他のセッションでも同じような傾向だったと聞いている。

2回目の開催を期待したい。従来のカンファレンスとは一味違う体験を味わえるので、今回参加しなかった人にもぜひ加わってほしい。

★★★☆☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

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