ChatGPT search特集: SEO担当者が知っておくべきChatGPT検索のこと【SEO情報まとめ】
ChatGPT searchがついに登場した。生成AIが検索データをふまえて回答してくれるこの機能、SEO担当者は気になるところだろう。「Google検索 vs. ChatGPT検索」や「OpenAIの幹部が答えたChatGPT検索に関する質問」など、いまSEO担当者が知っておきたいChatGPT searchの情報をお届けする。
もちろん、ChatGPT search以外のSEO情報も満載だ。「11月のコアアップデート」「Discoverに頼り過ぎるとヤバい」「“今の正しい順位”の調べ方」「Googleトレンド活用術」などなど、あなたのSEO力アップに役立ててほしい。
- ChatGPTが検索機能強化、ウェブ統合した会話型検索
- ChatGPT検索 vs. Google検索:どちらが優れた検索エンジンか?
- ぼくOpenAI幹部、ChatGPT検索について何でも聞いて!
- 2024年11月のコアアップデートが展開開始
- 2024年10月のオフィスアワー: 新規ドメインでサイトリニューアル、非表示HTML要素のクロール、構造化データ内の日付指定など
- Google Discoverは諸刃の剣。依存しすぎにご注意を
- SEOにおける順位データの解釈: Google Search Consoleとサードパーティツールの違い
- ジャーナリストのためのGoogleトレンド活用術
- 決算発表から見えてきたGoogle AI Overviewの改善
- AIによる概要をいとも簡単に無効にする方法
- Googleは、メインサイトとは独立しているセクションを区別して別評価する
- Google検索のサイトリンク検索ボックスが終了、2024年11月21日からは表示されなくなる
2024年11月29日に、インハウス担当に限らずコンサルや代理店側の参加も可能な「ISM Open 2024」を開催します。
ゲーム形式の質問会もある交流イベントなので、気になる方はぜひイベント情報ページをご確認ください。
セミナー情報をもう1つ。多言語・他地域サイト向けのグローバルサイトSEOのセミナーで筆者が講演します。開催は12月5日(木)。参加は無料で、オンライン視聴も可能です。 → 詳細、申し込みはこちら
今週のピックアップ
ChatGPTが検索機能強化、ウェブ統合した会話型検索
グーグル検索の対抗馬となるか? (OpenAI) 海外情報
OpenAIはChatGPTに大幅なアップデートを導入し、ウェブから情報を検索してタイムリーな回答と関連性の高いリンクを提供するようにした。
この新機能は、ウェブ検索結果をチャットインターフェイスに直接統合することで、会話エクスペリエンスを向上させる。ユーザーは自然な言葉で質問でき、ChatGPTは必要に応じて自動的にウェブを検索する。検索結果は会話形式で表示され、ユーザーはさらに質問を続けられる。スポーツの試合結果、ニュース、株価などのリアルタイムデータを取得できるのも特徴だ。特にショッピングや旅行などの分野で、検索機能をさらに改善する予定である。
ChatGPTのウェブ検索機能を利用できるユーザーは現在、次のとおりだ:
- すべてのChatGPT Plusユーザー
- すべてのChatGPT Teamユーザー
- SearchGPTのウェイティングリストに登録していたユーザー
また今後数週間でEnterpriseおよびEduに、そして数か月以内にすべての無料ユーザーに展開される予定だ。
ChatGPT検索を筆者もさっそく利用してみた。とはいえ、評価できるほどに使い込んではいないので、精度や使いやすさに関してはまだ何とも言えない。自然言語での検索やリアルタイムの情報はグーグル検索でも実現していることであり、優位性にはならない。また、要約は「AIによる概要」や強調スニペットで提供している。
ChatGPT検索の利点をしいて挙げるならば、回答だけが提供されるシンプルな検索結果だろうか。グーグルのように広告や、画像や動画の差し込み、関連クエリなど多様な検索機能は表示されない。このシンプルさを好きに感じる人もいそうだ(もっとも多様な特殊検索機能はグーグル検索の長所でもあるのだが)。
ChatGPT検索はスタートしたばかりだ。今後改良を重ね、グーグル検索を脅かす存在になる可能性を秘めている。
- ホントにSEOを極めたい人だけ
ChatGPT検索 vs. Google検索:どちらが優れた検索エンジンか?
それぞれに長所あり (Forbs) 海外情報
「ChatGPTの新しい検索機能」と「グーグル検索」を比較した記事を紹介する。10個のクエリを通して、「正確で簡潔、かつ関連性の高い情報を提供する」という点で、どちらのプラットフォームがより良い体験を提供するかを評価した。
結果を先に言うと、ChatGPTは4勝で、グーグルが3勝、3つの引き分けがあった。
それぞれが勝利したクエリと引き分けだったクエリを1つずつ紹介する。
ワールドシリーズのMVPを獲得したのは誰?
who won the world series mvp?
- 勝者: ChatGPT
ChatGPTは、最近のワールドシリーズのMVPに関する質問に対して、迅速かつ正確な回答を提供した。一方、グーグルの結果には無関係な背景情報が含まれており、スクロールが必要だった。
スマートフォンは世界中で何台あるか?
how many smartphones are there worldwide?
- 勝者: グーグル
グーグルは、世界のスマートフォンユーザー数について、直接的で裏付けのある回答を提供した。ChatGPTの回答には疑わしい情報源が含まれており、信頼性に疑問が生じた。
バンクーバーのDU/ERの場所
where is DU/ER in Vancouver?
- 勝者: 引き分け
ChatGPTとグーグルのどちらも、DU/ERストアのバンクーバーの場所を正しく特定した。ChatGPTは営業時間もリストした。
一連の比較の結果から得た考察は次のようなものだ:
広告 ―― グーグルの収益化戦略は検索結果に大きく影響し、多くの場合、広告によって有用なリンクが押し下げられる。現在広告がないChatGPTのアプローチは、よりすっきりしたユーザー体験を提供している。
回答の正確性 ―― ChatGPTは、なにはともあれ「回答を提示する」点が優れているものの、信頼性の低い情報源を参照することがある(特に詳細な情報が必要なクエリにおいて)。
ユーザーの意図 ―― グーグルは、場所に基づいた回答や視覚情報(地図、グラフ)を必要とするクエリによく対応しているが、ChatGPTは、人間のような回答や説明を生成することに重点を置いている。
試したクエリは10個であり、十分だとは言えない。よって、この結果だけで優劣をつけるべきではない。だが、考察に関してはそれぞれの特徴をよく捉えているようだ。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
ぼくOpenAI幹部、ChatGPT検索について何でも聞いて!
CEOのサム・アルトマンも回答 (Reddit) 海外情報
OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏を含む幹部4人が、ChatGPTをはじめとしたOpenAIのプロダクトについてどんな質問にも答えるスレッドをReddit(レディット)で開催した。
リリースされたばかりのChatGPT検索に関係するQ&Aを抜き出して日本語でお届する。
【質問】 ChatGPT searchが一般的な検索エンジンと比較して提供する価値に関する質問です。
ChatGPT searchの独自の利点または主要な差別化要因は何ですか?
一般的な検索エンジンユーザーがChatGPT searchを選択する価値があるものですか?
【回答】 ChatGPTは多くのクエリにおいて、探している情報を得るためのより速く簡単な方法であると感じています。特に、より複雑な調査が必要なクエリでは、その傾向が顕著になると思います。
また、検索クエリに対応して、動的にカスタムWebページを生成して回答するような未来にも期待しています。
【質問】 ハルシネーションは将来もなくならないのでしょうか? なぜo1-previewでさえ、「思考」の終わりに近づくにつれてますますハルシネーションを起こすのでしょうか?
【回答】 ハルシネーションを減らすことに私たちは重点を置いていますが、それは根本的に難しい問題です。私たちのモデルは人間が書いたテキストから学習しますが、人間はときどき、確信のないことでも自信を持って断言することがあります。私たちのモデルは引用の精度が向上しており、信頼できる情報源に基づいた回答を提供できるようになっています。
また、RL(強化学習)もハルシネーションの抑制に役立つと考えています。モデルがハルシネーションを起こすかどうかをプログラムで確認できるようになれば、ハルシネーションを起こさないように報酬を与えることができるからです。
【質問】 ChatGPT searchは、まだBingをバックエンドの検索エンジンとして使用していますか?
【回答】 私たちはいくつかのサービスを使用しており、Bingは重要なサービスの1つです。
【質問】 昔は、ビジネスオーナー、ウェブメディア、アフィリエイトなどは、サイトの「ランキング」を上げるためにSEOを気にしていました。ChatGPTの検索で確実に発見されるようにするために、こうした人たちは何をすればよいでしょうか?
【回答】 すばらしい質問です。この製品は本日リリースされたばかりなので、AIの世界で検索がどこまで似ていて、どこまで違うのか、まだわからないことがたくさんあります。ぜひ、ご意見をお聞かせください。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
グーグル検索SEO情報①
2024年11月のコアアップデートが展開開始
今年3回目 (Google Search Central on LinkedIn) 海外情報
2024年11月のコアアップデートの展開を、グーグルは11月11日に開始した(太平洋時間)。
リンクトインで次のようにアナウンスしている:
本日、2024年11月のGoogle検索コアアップデートをリリースしました。
今回のアップデートは、検索結果の品質向上を目的とした取り組みの一環です。真に役立つコンテンツをより多く表示し、検索エンジンのランキングを上げるためだけに作成されたと感じるコンテンツを減らすことを目指しています。
Googleの検索システムに関するステータスダッシュボードの履歴ページは近日中に更新し、ロールアウトが完了した時点で再度更新します。コアアップデートの詳細については、こちらを参照してください。
https://developers.google.com/search/updates/core-updatesロールアウトが完了するまで最大2週間かかる場合があります。
アップデート内容については一般的な説明にとどめてる。特筆すべき言及はない。
“いつもの”コアアップデートということなのだろうか? それならば、ことさら大げさにアナウンスする必要もないようにも思うのだが、それなりのランキング変動が予想されるからだろうか?(それなら、そうと言うべきとも思う)
前回のコアアップデートで順位を落としており改善を施したのであれば、リカバリに期待したい。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
2024年10月のオフィスアワー: 新規ドメインでサイトリニューアル、非表示HTML要素のクロール、構造化データ内の日付指定など
過去になかった質問が多い (Google検索オフィスアワー on YouTube) 国内情報
2024年10月のグーグル検索オフィスアワーがYouTubeで公開された。今回あんな氏が回答したのは次の質問だ:
過去に挙げられたことのない新しい質問が多い。
上記リストのタイムスタンプ部分はそのトピックの再生箇所にリンクしてある。気になる質問の回答だけをチェックしたい場合に利用してほしい。全体を通して視聴したい人向けには動画を埋め込んでおく。
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