アウンコンサルティング調査:2006年のP4P広告費、1047億円へと躍進

検索エンジンマーケティング(SEM)を手がけるアウンコンサルティングは1月10日、P4P(検索連動型広告+コンテンツ連動型広告)に関する2006年(1~12月)の広告費と今後の市場規模を試算し、公表した。

調査によると、2006年のパソコン向けP4P広告費は、全体で1000億円を突破。うち検索連動型は、前年の予測を上回る888億円(前年比148%)となった。一部業界での出稿差し控えなどが見られたものの、テレビCMや新聞広告などと検索を組み合わせたクロスメディア手法が隆盛したことにより、大手企業を中心とする広告出稿が増加。また代理店やコンサルティング会社を介さずに自社内で運用を行うインハウスニーズが好調に拡大をした影響と分析される。

一方コンテンツ連動型では、前年予測に比べ、大手広告主からの導入に若干の遅れが見られていることや、広告クリック単価が低廉に推移しているなど、市場規模算出の前提条件を見直したことにより、前年予測を下回る結果となった。しかし、2006年中は日本におけるSNS最大手であるmixiへの広告配信が開始されるなど、コンテンツ連動型広告は各種媒体にとっての有効な収益源としての役割も強めており、その配信先は順調に拡大。その結果、前年比約2倍の159億円と、依然として好調な推移を見せており、2007年以降のさらなる市場拡大が予測されるとしている。

また同社は、2006年の結果を踏まえ、2010年にはパソコン向けP4P全体で、2982億円に成長すると予測。パソコン向け広告費の48%を占めるに至ると推算している。

さらに同社は、携帯電話での閲覧に供されるモバイル向けP4Pの市場規模の試算も公表。 2006年、主要携帯キャリア各社により導入された、Yahoo! JAPANやGoogleの検索システムによるモバイル経由の検索数の大幅増加に伴い、オーバーチュア「スポンサードサーチモバイル」やグーグル「Google モバイル広告」をはじめとするモバイル向けP4Pのシェアが拡大。 これを受け、モバイル向けP4P広告費は2006年、前年比418%の21億円へと大幅に拡大。さらに、ユーザー間におけるモバイル検索の浸透が促進することにより、2010年にはモバイル向け広告市場の15%を占める189億円へと成長していくと予測している。

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