人間の消費行動に強く影響する「11の欲望」とは? コロナ禍前後で消費者心理に変化【電通調べ】
「ぼっちだと思われたくない」から「1人でいても恥ずかしくない」に変化?
3/29 8:40 調査/リサーチ/統計 | 調査データ
電通のプロジェクトチーム「DENTSUDESIRE DESIGN(デンツウ・デザイア・デザイン)」(DDD)は、2021年から定期的に実施している「心が動く消費調査」※の最新結果をもとに、人間の消費行動に強く影響を及ぼすドライバーとして「11の欲望」を分析。「現代の価値観」に関する質問を新たに30項目加え、2024年版として発表した。
※「心が動く消費」調査:お金を払って買ったものや体験で、心が満たされたり、テンションが上がったり、感動・刺激を受けたなど、良い気分・気持ちが得られた消費を「心が動く消費」と定義。
人間の消費行動に影響する「11の欲望」とは
分析の結果、2024年度版では「11の欲望」のうち6つの内容に変化があった。新型コロナウイルス感染症の流行からアフターコロナにかけて、状況に最適化していく過程で生まれた欲望が表出しているとDDDでは考察している。
- 「さみしい人とは思われたくない欲望」→「わたしの役割でつながる欲望」
「孤独だと周りから思われるのは嫌」という欲望が、コロナによって他者とのつながりが断たれたことで、「1人でいても別に恥ずかしくない」「集団の中での自分の意味とは」と考えるように変化。 - 「マイワールドを追求したい欲望」→「腕を磨いたから、腕試し欲望」
自己実現に没頭することを望む欲望から、「没頭したい」という欲求が他因子に移行し、誰かと共有して手応えを感じたいという欲望に変化。 - 「資本集中型浪費欲望」→「資本集中型消費欲望」
「後先を考えずに楽しみたい」という欲求が他因子に移行し、「浪費しても構わない」ではなく「現実的に行動したい、お金を使いたい」という欲望に変化。 - 「炎上しないための欲望」→「肝心な時こそ気配を消したい欲望」
「とにかく炎上したくない」という保守的な欲望から、常に「みんな」の方に所属することで、「安心と安全を確保したい」と考える欲望に変化。 - 「あえて愛を確認したい欲望」→「愛がなくちゃね欲望」
あえて愛を確認して「誰かとのつながりを確かめたい、感動したい」と考えていたのが、愛を消費行動などで形にすることが人生を豊かにすると考える欲望に変化。 - 「集め方を集めていく欲望」→「あっ、コレわたしっぽい欲望」
「モノ・コトなどの思い出や物語を自分自身の記録としてためたい」という欲望に、「没頭したい」「後先を考えずに楽しみたい」という欲求が追加され、「少し変わった個性も含めた自己演出をして周りから注目されたい、楽しみたい」という欲望に変化。
調査概要
- 【調査対象】日本全国/15~74歳男女
- 【サンプル数】計3000サンプル(15~19歳、20代~60代、70~74歳の7区分、男女2区分の人口構成比に応じて割り付け)
- 【調査手法】インターネット調査
- 【調査時期】2023年11月1日(水)~ 11月6日(月)
- 【調査主体】電通 DENTSU DESIRE DESIGN
- 【調査機関】電通マクロミルインサイト
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