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Salesforceの画像認識AI『Einstein Vision』試してみた

Salesforceが提供する、人工知能による画像認識のAPI群「Einstein Vision」。Einstein ということで、その実力を試してみました。

少し前の話ですが、Salesforceが、人工知能による画像認識のAPI群「Einstein Vision」を提供開始したことがちょっとしたニュースになりました。

>> 2017 Salesforce Einsteinのカタチ Vol.1 Einstein Visionが登場 画像認識技術がより身近に

このEinstein VisionのAPIを使えば、人工知能を組み込んだアプリ開発や、CRMでも人工知能を活用できたりと、かなりビジネスインパクトありそう。

気になるのはその実力。ということで、さっそくEinstein Visionを使って画像解析してみました。

マーケティングをエンパワーする画像認識テクノロジー

どうやらすぐに画像解析を試せるサンプルアプリがあるそうなので、まずはHerokuアカウントを用意します。

アカウントの準備ができたら、こちらのGithubへ。

Deploy to Herokuをクリックします。

こんなページに遷移するので、App nameを入力します。
最後にDeploy appをクリックすれば、Herokuにアプリがデプロイされます。

さっそくですが、このプレッツェルの画像を解析させてみます。

するとこんな結果がでました。

なんと100%!しっかりプレッツェルだと認識してくれました。

では、裏でどんなデータが返ってきているのか、JSON形式の結果を見てみましょう。

{
  "probabilities":[
    {
      "label":"pretzel",
      "probability":0.9998927
    },
    {
      "label":"nematode, nematode worm, roundworm",
      "probability":3.695819E-5
    },
    {
      "label":"chain mail, ring mail, mail, chain armor, chain armour, ring armor, ring armour",
      "probability":2.9534789E-5
    },
    {
      "label":"chain",
      "probability":2.0129763E-5
    },
    {
      "label":"coil, spiral, volute, whorl, helix",
      "probability":7.317432E-6
    }],"object":"predictresponse"
  }

こんな感じで、学習データを元にした、いくつかの候補とそのスコアリングが返ってきました。

候補まで返ってくると、いろいろと使い道がありそうですよね。

精度はたかそう。他の画像でも試してみた

といっても、プレッツェルは特徴がかなりわかりやすいので判別が簡単だったのかもしれません。

ということで、次はパピオンの画像を認識させてみます。

返ってきたJSON結果がこちらなのですが、

{
    "probabilities":[
      {
        "label":"papillon",
        "probability":0.9885821
      },
      {
        "label":"Japanese spaniel",
        "probability":0.0084250495
      },
      {
        "label":"Chihuahua",
        "probability":0.0017645502
      },
      {
        "label":"Pekinese, Pekingese, Peke",
        "probability":5.2808033E-4
      },
      {
        "label":"Pomeranian",
        "probability":3.9903048E-4
      }],"object":"predictresponse"
    }

犬という大きいカテゴリではなく、犬種で返ってきたのは少し驚きました。さらに、パピオンというのもしっかりと判別してくれています!

JSON結果のほかの候補を見てみると、チワワなどの比較的特徴が似ている犬がでてきています。

最後にこちらの画像を解析させてみます。

結果がこちらです。

{
    "probabilities":[
      {
        "label":"pomegranate",
        "probability":0.86008817
      },
      {
        "label":"buckeye, horse chestnut, conker",
        "probability":0.09742428
      },
      {
        "label":"fig",
        "probability":0.010656435
      },
      {
        "label":"orange",
        "probability":0.007635628
      },
      {
        "label":"banana",
        "probability":0.004493808
      }],"object":"predictresponse"
    }

おお、間違っていますね。最初の候補でざくろと認識されてしまっています。

ただ、決して的外れではないので、学習データ次第ですぐに改善されそう。

総じていえば、Einstein visionかなり優秀だと言えるのではないでしょうか。

画像認識テクノロジーはビジネスになくてはならない存在

画像から得られるデータは、本当に重要なインサイトを含んでいますし、画像認識テクノロジーを駆使してビジネスで活用すれば、かなり強い。

そんなAPIが普通に使える時代、すごいですよね。少し考えただけでも、画像認識を活用してできることは

  • 画像から顧客の好みの商品やお店をサジェスト
  • SNSなどに投稿された画像分析で広告などのROIを向上
  • 画像による分類や選定によってコスト削減

という感じで、いくらでも活用案がでてきます。

ビジネス用途に応じて適切なモデルを作ることで、効果は一層でると思います。

API連携だけで簡単に画像認識AIを組み込んだアプリ、CRMを開発できる「Einstein Vision」、使ってみてはどうでしょうか。

>> Einstein Vision
>> Einstein Vision API Documentation

河村 健司 by 河村 健司
ライター兼エンジニア。海外でのフロントエンドエンジニア経験を経て、ビットエーへ。主にチャットbot関連の情報を追いつつ、自分で試しつつ、なんなら自分でも組んじゃう。なんてことをやったりする。

「BITA デジマラボ」掲載のオリジナル版はこちらSalesforceの画像認識AI『Einstein Vision』試してみた | BITA デジマラボ

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