Instagramのリーチ数を増やす“タグ映え”がアップデート? 「発見」入りするための“2つの最適化”
ある日、Web担編集長の四谷は悩んでいた――
Instagram活用のノウハウをまとめた記事を作りたいんだけど……。
誰か詳しい人いたかな……。
――あ! そうだ! あの人がいた!!
四谷が思い出したのは、以前に“タグ映え”理論について語ってもらった記事が大好評(↓)を博した、AIQ(アイキュー)の西川龍二氏だった。
AIQは、Instagram版SEO分析ツール「AISIGHT(アイサイト)」を提供しており、戦略的なInstagram活用の運用支援で注目を集めている。もちろん最新情報もたくさん持っているはず。西川さんになら、あの時よりもさらに進化した詳しい活用ノウハウが聞けるかも!
わわっ、AIQのオフィスが移転して、Web担オフィスから徒歩5分! こんなに近いなら行くしかないじゃない。
待ってて西川さ~ん!
全方位の購買で影響アップ!
Instagramが企業に活用される理由とは?
こうして、AIQオフィスに押し掛けた四谷――
Instagramを使ったマーケティングについて伺いたいことがあるんです。まず、企業がここ1~2年でInstagramを積極的に活用し始めたって本当ですか?
(いきなりだなー!)は、はい、本当ですよ。Web広告のCPAが高騰する中で、新しい出稿先としてSNSに着目する企業が増えているんです。
西川氏によると、Instagramが企業の出稿先として人気を集める背景には、利用者の圧倒的な伸び率があるという。月間アクティブユーザーは、2019年には過去4年で4倍となる3,300万人に増加し、2020年もまだまだ増え続けている。さらに特筆すべきは、利用者層が女性や若年層に限らず、男性や40代以上にも拡大していることだ。
リスティング広告などのWeb広告のCPA(Cost per Acquisition/顧客獲得単価)が高騰しつつあることもあり、企業がユーザーとコミュニケーションを取り、コンバージョンにつなげるためのプラットフォームとしてInstagramが注目を集めているのだ。
若年層はもちろん、40代や50代の利用率の伸びもすごいですね!
もはやInstagramは「全世代向けのメディア」と言っても過言ではないと思います。同じ趣味や興味でつながりやすいという意味ではTwitterとも似ていますが、InstagramはTwitterよりもさらに身近な人とつながりやすい傾向にあります。男性では、車やツーリング、釣りなどの趣味のテーマが目立ちますね。
でも、企業がマーケ活動に利用するとなると、やはり購買につながることが大切ですよね?
(にやり)まさに、Instagramは、非常に購買につながりやすいメディアなんですよ!
西川氏が見せてくれたのは、アジャイルメディア・ネットワークが2019年3月に発表した「クチコミ接触者の購買転換率」調査だ。それによると、SNSで情報接触した後に購入に至った“購買転換率”において、Instagramは高い数値を記録している。それも、限定された商品ジャンルでなく、ほとんどの商品ジャンルにおいて高いという特徴がある。
たとえば、YouTubeでは「ゲーム」「アプリ」などの購買転換率の高さが目立ち、Twitterでは「飲料」「食料品」「コンビニ」が高いなどSNSごとに特色がある。しかし、Instagramを見ると、ほとんどのジャンルにおいて高い購買転換率を示しているのが見て取れる。
さらに西川氏は、「この調査から約1年半が経過した現在、当社の肌感覚において、この時は購買転換率が低めだった不動産や家電、インテリアなどにおいてもどんどん転換率が上がっている実感があります。B2Cはもちろん、B2Bビジネスの企業においてもInstagramに予算を増額投下する企業が急増しているんですよ」という。
まさに、Instagramは全方位に訴求できるメディアとして企業に認識されつつあるのだ。
これはもう、うかうかしていられませんね!
Web担読者のために、ぜひ、Instagramのリーチをアップし、購買につなげるワザを教えてください!
Instagramのリーチ数を増やす基本のキは”タグ映え”
ハッシュタグの「関連性」を考慮して選定すべし
Instagramを活用し顧客接点を増加させるには「オーガニック」「キャンペーン」「インフルエンサー」「広告」の4施策を連携させることが大切です。
その中でも注目いただきたいのが、オーガニックでのユーザー獲得に高い効果がある“タグ映え”です。
Instagramにおいて興味のある事柄を調べる際には、ハッシュタグで検索することが一般的だ。最近は「ググる」よりも、タグで欲しい情報を探す「タグる」人が増えてきていると西川氏は言う。
そのため、ハッシュタグ検索で目立つこと、ひいては「ハッシュタグ検索画面でファーストビューに表示されること」がInstagramマーケティングにおいて重要なのだ。ハッシュタグで検索するユーザーは、興味・関心が高いためエンゲージメントが期待でき、離脱が少なく、顧客化・ファン化しやすいという特徴がある。
ハッシュタグ検索画面の上位に表示されるために重要なポイントは下記2つだ。
- 投稿直後に獲得できる「エンゲージ」数にあわせたハッシュタグを選ぶ
- タグの“関連性”を意識する
2019年以前は、獲得できるエンゲージ(いいね数、コメント数、保存数など)の数に合わせたハッシュタグを選ぶことで、安定して“タグ映え”を実現できていた。しかし、2019年末にInstagramのロジックが変化し、“タグ同士の関連性”が重視されるようになった。
たとえば、投稿に30個のハッシュタグをつけたとして、その中に1つでも関連性の薄いタグが混じっていると、他のタグの足を引っ張ってしまい、30個すべてのタグにおいて上位に掲載されないという現象が起きるようになったのだ。しかも、その関連性は、あくまでInstagram側のアルゴリズムによって判断されており、人間が判断するのは不可能に近い。さらに言えば、“関連性”は固定されているものではなく、刻一刻とリアルタイムで変化していく。
そんなの、人間が判断しようとしても無理ですよねえ……。
そうなんですよ。実は、前回取材してもらってからこの半年間で、さらに、投稿のリーチ数を増やすためのポイントが変化しているんです。
ええっ? どういうことですか? 詳しく!
“タグ映え”だけではまだ足りない!?
タグ・画像・キャプチャの最適化を意識した「コンテンツ戦略」が必須に
Instagramアプリで検索アイコンを押すと、検索窓のある「発見タブ」に移動します。ここには、これまでの閲覧やいいね履歴などからユーザーごとにレコメンドされたオススメ投稿が掲載されるようになっています。
ああ、ここですね。フォローしてないアカウントの投稿ばかりだけど、確かに、興味のあるものが多いのでなんとなく見ちゃいますね。
Instagramによると、ユーザーの50%以上が日常的にこの「発見タブ」を利用しているそうです。つまり、ここに掲載されるかどうかでインプレッション数やリーチ数に大きな差が出てきます。そして、ここに掲載されるためには「コンテンツの最適化」が重要となるんですよ。
発見タブに掲載されるロジックは具体的にFacebook社から公表されているわけではないが、AIQでは、AISIGHT導入アカウトの投稿傾向を解析し、前述した“タグ映え”に加えて、「コンテンツの最適化」も必要であるという仮説を立てた。
つまり、Instagramのロジックとしては、アカウント利用者の嗜好(どんな投稿を見ているか? いいねやコメントをしているか?)を読み解き、その嗜好にマッチする“最適な投稿”(フォローしていないアカウントの投稿)が発見タブに掲載される仕組みとなっている。そして、運用するアカウントが“最適な投稿”を行っていると判断されるためには、「タグの最適化」に加え、いいねやコメント、保存を多く獲得する「コンテンツの最適化」が必要である。その結果として「発見タブ」に表示され、さらにインプレッションやリーチが増えるという流れだ。
以前からこの傾向はあったが、特に2020年8月に、最大15秒のクリエイティブな動画が投稿できる「リール」がローンチされてからより傾向が強まったと西川氏は述べている。
よってタグの選択は、単なる人気投稿の上位を狙うためだけでなく、アカウントの「コンテンツの最適化」を考えて行うことが重要になる。
えっと、つまり、どういうことですか?(混乱)
タグはどう選べば……?
つまり、最大30つけられるタグのうち、「どのタグがどのくらい貢献したか」を把握し、全部を集めた効果が最大となる組み合わせを探すんです。
SEOと同じように、ビッグワードでボリュームゾーンを狙うのと、ロングテールでニッチなニーズを狙うのとを1投稿内で行う必要があるんです。
人気のあるビッグワードだけでは上位表示されにくい。一方でスモールワードだけでは上位表示されている期間は長かったとしても、リーチの絶対数は少ない。両者のバランスを考えながら、その中間となるワードもおりまぜて、全体で最も流入が多い組み合わせを考えていくことが大切となってくる。自社のアカウントのレベルに応じて、最適な戦略を運用の中から見出さなくてはならない。
化粧品メーカーがファンデーションを紹介したいなら、「#コスメ」などのビッグワードで広くリーチを図るとともに、「#ファンデーション難民」「#テカりをおさえる」など、ユーザーのインサイトに訴えかけるニッチかつピンポイントなショートワードで上位表示を狙うなどの戦略が重要となるのだ。
かつては、タグ検索で上位に表示されれば良かったが、コンテンツの最適化によって「いいね」や「保存」などのユーザーの反応を高め、発見タブに表示される。その積み重ねでアカウントの価値を高めていくことがいっそう大切になった。より継続的な運用が重要になってきたというわけだ。
でもでも、タグの“関連性”は意識しないと絶対に人気投稿に載らないし、ビッグワードとスモールワードのバランスは取らなきゃいけないし、さらに写真も紹介文も投稿内容も練って、アカウントの戦略も考えて……そんなの、忙しいマーケ担当者には無理ですよ!
そもそも、タグの関連性の有無すら判断できないですよ!
どうしろっていうんですか~~!
落ち着いてください! そのために我々がいるんですよ!
Instagram版SEO分析ツール「AISIGHT(アイサイト)」なら、有効なハッシュタグを簡単に選び出すことができるんです。
この2020年9月末に、タグの評価ができる新機能も追加しました!
えっ、そんな便利な機能が! 気になる!
使ってみたいです!
じゃあ、人気コスメ通販サイト「NOIN」さんのAISIGHTアカウントを使って実際に試してみますか? NOINさんは、AISIGHTを活用し、導入当初と比較して10倍以上のリーチ数を叩き出すほど大きな成果を上げています。下記のようなコメントもいただいてるんですよ!
Instagramマーケにおいては、フィードの企画やクリエイティブばかりに注力してしまいがちですが、新たなユーザー層へのリーチにはタグ最適化の観点はとても重要です。当社ではフィード内容やトレンドにマッチするタグを一つ一つ選定していましたが、AISIGHTを導入することでInstagram運用の効率化を図ることができました。また、タグの貢献度が視覚的にわかるため、チームでPDCAを回しやすくなったことも大きなメリットです。
>> Instagramアカウント「@noin.tv」
手軽に"タグ映え”&タグの最適化がかなう
ハッシュタグのレコメンド機能を体験してみた!
AISIGHT上の、NOINさんのトップ画面がこちらです。
わーい、さっそく触ってみてもいいですか?
(コスメ会社のマーケ担当者になったみたいでテンションあがる~!)
喜んだ四谷は、まず、「レコメンド機能」タブを開き、思いついたハッシュタグを1つ、タグ検索窓に入力してみる。すると、入力したタグに類似し、タグ同士の関連性を読み解き、その投稿に使うべきタグ候補をおすすめタグとしてズラリと表示された。
それぞれのタグは、人気投稿に掲載される確率でA~Dにランク付けされている。Aは掲載される可能性が高く上位表示されやすい、Dが掲載確率は低めということだ。また、ハッシュタグの下には全体の投稿件数が表示されているので、それも参考にしよう。
わあ、並んでる関連性の高いタグをポチポチとクリックするだけでどんどん「設定タグ欄」に追加されていくのね! これならタグ30個なんてあっという間に考えられそう!
どのタグをいくつ選んだか、それぞれのタグの投稿件数がいくつあるのかも一目でわかるから、ビッグワードとスモールワードのバランスを考えるのも簡単だわ~。
――あ、過去の使用履歴タブから選んでもいいし、他からコピーしてきて貼り付けてもいいのね。便利、便利!
と、調子に乗ってタグを追加していると……。
あらっ? このマークは何? 「オーガニック生活」のところに「!」マークがついてる……。
この「!」マークは、関連性の低いタグです。このマークが出ているとすべてのタグが人気投稿に載らなくなると思ってください。このタグを外すか、他のタグを変更するかして調整したほうがいいですね。
「#オーガニック化粧品」はB判定なのに、「#オーガニック生活」はアウトなのね……。この違いを人が判別するのは難しいですね。
西川氏の助言を受けながらタグを調整し、関連性のあるタグのみにしたところで、「タグを生成する」ボタンを押す。できたタグをコピーしてInstagramの投稿欄に貼り付けるだけで、タグを簡単に投稿できてしまうというわけだ。
わー、かーんたーん!!!
私でもInstagramの運用できる気がしてきた~!
こうしてハッシュタグを調整するだけで、“タグ映え”率やリーチ数が劇的に変わるんですよ。NOINさん以外でも、たとえば――
事例① 大手飲食チェーン店:人気投稿への掲載確率が約22倍に
ある大手飲食チェーンでは、AISIGHT導入前は、28個のタグをつけたなかで1個しか人気投稿に掲載されなかった。しかしAISIGHTのタグレコメンド機能を活用し、ハッシュタグの調整を行ったところ、27個のタグのなかで24個が人気投稿に掲載されるようになった。タグ人気投稿掲載確率は、約4%から約89%まで驚異的な改善を見せた計算になる。
事例② 大手ハウスメーカー:ほぼすべてのKPIが大幅向上
大手ハウスメーカーでは、AISIGHT導入からわずか1ヶ月強で、フォロワー数、インプレッション数、保存数などほぼ全てのKPIが大幅に向上した。
特筆すべきは、エンゲージのうち、非フォロワー比率が2%から10%と5倍まで伸びたことである。すでに自社のファンであるフォロワーだけでなく、自社のファンでなかった非フォロワーまで投稿が届き、評価されていることがわかる。
事例③ 家具・インテリアオンライン通販:1投稿あたりのリーチ数が平均1.5倍に
家具・インテリアのオンライン通販メーカーでは、AISIGHTを使い、関係性のないタグを削除するだけで、リーチ数が平均1.5倍に、保存数は5倍に、フォロワー数は4倍に伸長した。
こうして結果が見えるとやりがいもありますね!
PDCAを回して「ビッグワード&スモールワード」を最適化
継続的に続けることでアカウントの価値をアップ
ビッグワードとスモールワードのバランスを見てコンテンツを最適化していくにはあたっては、個々の投稿だけで調整しても効果は薄く、継続的な運用が必須だ。いくつか投稿を行い、その反応を見て新しい投稿に活かすというPDCAを回すことが重要となる。
AISIGHTの「投稿分析機能」を伝えば、それぞれの投稿のリーチ数やインプレッション数、エンゲージ数などを、全投稿の平均と比べることができる。また、どのタグが人気投稿に載ったかも一目で確認できる。
また、比較調査したい投稿を4つまで選んで比較することもできる。エンゲージスコアとタグを見比べることで、どのようなタグをつけた投稿が評価が高かったのか傾向を見ることができるだろう。
さらに、2020年9月には、アカウント全体に対する“タグの価値”を検証する「ハッシュタグ分析」機能も追加された。これを参照すると、タグごとに下記の数値がチェックでき、そのタグがどのように貢献したかを確認できる。
- 人気投稿掲載数:何回利用して、そのうち何回人気投稿に掲載されたか
- 過去エンゲージ数平均:そのタグを利用したときの平均エンゲージ数
- 人気投稿掲載時のエンゲージ数平均:人気投稿に掲載された時の平均エンゲージ数
この他にも、フォロワーの属性を分析する「フォロワー属性分析」やフォロワーの興味関心を探る「ワードクラウド」などさまざまな機能が用意されている。
Instagramマーケティングに必要な機能が盛りだくさんなんですね。使いこなせれば最強っぽいですけど、使いこなせるかな……。使わないと、Excel管理とかにもっと工数割かれてしまいそうなので、使いたいけど機能が多いと不安で……。
AISIGHTの操作自体は直感的でシンプルですし、マーケティング全般の課題を捉えてInstagramをどう活用していくかについてや、効果検証などについてはAIQのカスタマーサクセスチームがしっかりと伴走しますから、安心してご相談ください!
いやあー、今日はありがとうございました。
Instagram活用って難しいと思ってましたけど、こんなツールがあれば簡単ですね! まずは関連性のないタグを削除するだけでも劇的な効果が出そうです。
Instagramは、購買促進チャネルとしてどんどん重要度を増しています。一方でアルゴリズムの変更などもあって、単純に担当者が思いついたタグを並べればいい時代ではなくなってきました。これからが勝負どころです。
ぜひ、Instagramマーケに取り組んでください。我々がお手伝いしますから!
はーい!
Web担でもInstagram活用考えてみまーす!
- Instagram版SEO分析ツール「AISIGHT(アイサイト)」
ソーシャルもやってます!