非就労フリーターだが求職活動せず、35~44歳の主な理由は「家族の介護・看護のため」【マイナビ調べ】
マイナビは、「フリーターの意識・就労実態調査」の結果を発表した。パート・アルバイトとして働いている人、あるいは非就労者だがパート・アルバイト形態での勤務を希望している、いわゆる「フリーター」が対象。15歳~44歳の既卒の男女(女性は未婚者のみ)1,754名から回答を得ている。
フリーターになったきっかけ「正社員より楽」、年代によって差も
まずフリーターのうち、現在就労している人に現状を聞くと、「勤務日数」は平均週4.6日、「勤務時間」は1日平均6.3時間。「月収」の中央値は12万円で、「勤続年数」は平均2.9年だった。「貯蓄(中央値)」は30万円で、年代が上がるほど、あるいは女性ほど高い。
フリーターになったきっかけは、「正社員で働くより楽だから」22.0%が最多。「明確な職業を思い描けなかった」18.6%も高い。一方、年代ごとに見ると、他年代と比較して15~24歳は「芸能関係やフリーランスなど、夢のため」11.6%が全体より高く、35~44歳は「正社員として雇ってくれるところがなかった」19.9%、「家庭の事情のため」19.6%が全体より高い。高年齢層ほど、自身の考えより外部要因に左右されている事情が伺える。ただし、15~24歳が「答えたくない」22.5%も高い点は要注目だろう。
また就労・非就労別では、非就労者は「正社員で働くより楽だから」6.4%をあげている人は圧倒的に少なく、「会社を退職・離職したため」28.1%が多い。
非就労だが求職活動もできず、35~44歳の理由は「家族の介護・看護のため」
非就労者に注目すると、「就業意向はある」とした人は91.1%と9割を超えているが、それらのうち「求職活動をしている」とした人は37.7%に留まっており、「就業意向はあるが、求職活動はしていない」62.3%のほうが倍近く多い。
そこで求職活動をしていない理由を聞くと、「知識・能力に自信がないから」46.7%がもっとも高かった。年代別に見ると、15~34歳では「知識・能力に自信がないから」が5割を超えている一方、35~44歳では「家族の介護・看護のため」21.1%が相対的にかなり高い。
政府の就職氷河期世代に対する支援、「知らない」が7割近く
35~44歳は、いわゆる「就職氷河期世代」(1993年~2005年に大学を卒業した世代)に該当する。日本政府は、教育訓練や就職相談などの「就職氷河期世代支援プログラム」を行っているが、認知状況については、全体で「知っている」32.4%、該当者である35~44歳に限っても38.6%に留まっていた。
調査概要
- 【調査対象】15~44歳の男女(男性は既卒、女性は既卒かつ未婚)で、現在パート・アルバイトとして働いている人、または非就労者のうち希望する雇用形態が「アルバイト・パート」の人。
- 【調査方法】インターネット調査(実施機関:インテージ)
- 【調査期間】2019年7月5日~8日
- 【有効回答数】1,754名(「総務省・労働力調査(2019年5月分データ)」を元に、ウエイトバック集計)
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