営業担当者「働く時間の4分の1はムダ」、もっともムダな業務は「社内会議」【HubSpot Japan調べ】
HubSpot Japanは、「法人営業とインサイドセールス(非訪問型営業)」に関する意識・実態調査の結果を発表した。日本の営業組織に属する経営者および営業担当社員にアンケートを実施した。
営業担当者「働く時間の4分の1はムダ」と考えていた
まず、営業担当者に「働く時間のうちムダだと感じる時間の割合」を聞いたところ、加重平均で「働く時間のうち25.5%」という結果になった。国税庁調査や総務省統計局資料をもとに、「年収×就労人口×ムダと感じる時間」をかけ合わせると、年間で約8,300億円のムダが発生していることになる。
「営業に関する業務のなかでムダだと感じるもの」を選択式(複数回答)で質問したところ、1位「社内会議」33.9%、「社内報告業務」32.4%、「キーパーソンとの面会ができず再訪問」26.6%、「日々の商談の移動時間」24%が上位だった。
「営業部門の課題」について聞くと、「働きがい・従業員満足度の向上」がトップ。ただし、経営者・役員が22.5%だったのに比べ、営業担当者は33.5%とより多くが問題視していた。他の回答でも経営者・役員と担当者のギャップが浮き彫りとなっている。
営業担当者の訪問を希望する理由は、旧態依然な“誠意”と“安心感”
続いて、サービスの買い手側の視点で、「営業担当者の訪問を希望するかどうか」を聞くと、全体の70.6%が「希望する」と回答した。
そこでその理由を聞くと、1位「顔を見ずの商談には誠意を感じない」35%、2位「営業担当者の顔を見ると安心感がある」30.1%がとくに多く、旧態依然な感情的理由でしかないことが明らかとなった。なお、「非訪問型営業(電話・Eメール・DM・ビデオ会議などを用いた営業、インサイドセールス)」を導入している組織・していない組織それぞれの営業担当者に、自身の商談成約率を尋ねたところ、加重平均値はそれぞれ39.6%・41.6%で、明確な差はなかった。
一方「非訪問型営業」の導入有無を経営者に尋ねたところ、導入率は11.6%に留まった。同様の調査で、米国は導入率47.2%、欧州は導入率37.1%とかなり普及が遅れている。また「創業年数」について聞くと、創業20年以下の組織で16.2%、21年以上の組織で8.5%と、若い組織ほど導入率が高かった。
調査概要
【調査対象】国内で法人営業に関わる経営者・役員、法人営業担当者、ビジネスシーンで商品やサービスの買い手となる経営者・役員・会社員
【調査方法】オンライン上でのアンケート調査(調査委託先:マクロミル)
【実施期間】2019年10月18日~2019年24日
【回答者数】経営者・役員515名、法人営業担当者515名、ビジネスシーンで商品やサービスの買い手となる経営者・役員・会社員 計310名
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