小学生が今後してみたい習い事、一番人気は「動画制作」。背景にYouTuber人気?【ベネッセ調べ】

子どもがしてみたい習い事・保護者がさせたい習い事で、一致したのは「プログラミング」。

ベネッセコーポレーションは、「習い事」に関する調査結果を発表した。3歳~12歳の子ども、およびその保護者が対象。現在の習い事、今後したい・させたい習い事、オンラインでの習い事への関心、保護者自身の幼少期の習い事などについて、アンケート調査を実施した。

「動画制作」「プログラミング」など、ICT系の習い事に子どもが注目

まず「現在子どもがしている習い事(小学生のみ)」と「保護者自身がしていた習い事(幼児・小学生)」を聞くと、いずれも最多は「水泳」(小学生33.9%、保護者49.0%)だった。小学生のほぼ3人に1人が水泳を習っており、親世代は半分が水泳を習っていたことになる。

一方、親世代が習っていた「習字」41.4%、「そろばん」25.9%は、小学生の習い事トップ5には入っていない。受験を巡る変化、あるいはパソコンなどのICT機器の普及などで、習い事も大きく変化しているようだ。

次に「現在している習い事以外に、最もしてみたい・させてみたい習い事」をそれぞれに聞くと、小学生側は「動画制作」8.3%が1位、保護者側は「水泳」11.0%が1位だった。小学生がしてみたい習い事では、「動画制作」「ダンス」「プログラミング」「サッカー・フットサル」「ピアノ・エレクトーン」が並ぶが、保護者がさせたい習い事では「水泳」「英会話などの語学」「プログラミング」「思考力を伸ばすための学習」「受験のための学習」と、大幅に異なる様相を見せた。

小学生側はスポーツ系・楽器系など“まったく新しいもの”を好む一方、保護者側は“現在の習い事の拡張”として、基礎的な習い事を好むようだ。また小学生がしてみたい習い事1位の「動画制作」については、パソコンやスマホの一般化以上に、子どもがなりたい職業で「YouTuber」が人気上昇していることが背景にありそうだ。同社の「小学生がなりたい職業」に関する調査(2020年11月実施)では、1位「YouTuber」、2位「芸能人」、4位「ゲームクリエイター、プログラマー」などとなっている。

唯一「プログラミング」は、トップ5のなかで両者が一致した。プログラミングは、小学校の新課程が2020年度からスタートしており、子どもも親も気になる習い事だ。またYouTuber同様に、なりたい職業としても人気が集まっている。

オンラインでの習い事は、感染リスクの低さで注目度が上昇するが、まだまだ様子見段階

コロナ禍によりあらためて注目が集まっている「オンラインでの習い事」について聞くと、「どちらともいえない」38.7%が多く、「とてもやらせたい」6.6%、「まあやらせたい」23.8%と積極派が30.4%、「まったくやらせたくない」11.2%、「あまりやらせたくない」19.7%と消極派が30.9%となり、ほぼ横並びになっている。

積極的な理由としては「新型コロナウイルス感染症への感染リスクが低いから」29.5%と、「送り迎えの必要がないから」27.7%がトップ2で、「好きな時間に受けられそうだから」13.0%がそれに続いた。大人の世界の「テレワーク」は、想定以上の好評で広く受け入れられたが、「オンラインの習い事」はまだまだ様子見段階のようだ。

そこで、オンラインでの習い事に積極的な回答をした保護者563人に何を習わせたいかを聞くと、「英会話などの語学」「プログラミング」「思考力を伸ばすための学習」「学校の予習・復習」「計算や漢字」が上位となった。「水泳」を除けば、オンライン、オフラインにかかわらず習わせたい習い事が、そのまま上位となっている。

その他の調査結果を見ると、「有料の習い事をしている」のは全体の45%、「習い事の数」では49.7%が「1つ習っている」、33.1%が「2つ習っている」となった。「習い事にかける週の平均時間」は、「30分~2時間」で半数以上を占める。そして1か月あたりの習い事の平均費用は「13,680円」だった。

調査概要

子どもの学齢:幼児618人・小学生1,236人(いずれも男女比は5:5)

  • 【調査対象】3歳~12歳の子ども、およびその保護者
  • 【調査方法】インターネットでのアンケート調査
  • 【調査期間】2021年6月11日~13日
  • 【有効回答数】保護者1,854人(男性851人、女性1003人)
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