採用だけではもったいない?!新卒採用サイトが与える意外な効能
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新入社員の3割が3年以内に退職するといわれる問題は、最近に限った話でもなく実は20年前ぐらいから継続している傾向です。
この問題についてはベストセラーになった書籍もあり、いろいろな角度から分析されてきましたが、その多くは企業と社員の考え方や価値観の“ミスマッチ”によるものという結論です。
会社が社員をよく理解していない、社員が学生をよく理解していない、学生も会社や社員をよく理解していない...
その溝が埋まらないまま、転職のハードルは年々低くなってきているため、改善しない状態が続いています。
新卒採用サイト制作の工程を見直してみると、こうした人事に関わる問題を見直すためのヒントがあるかもしれません。
会社都合の説明や用語を改めるチャンス
自社都合になりがちなシステム・制度の説明
新卒採用サイトには、自社のシステムや制度について説明するコンテンツがあります。
人事制度・福利厚生・教育制度など学生にとっては環境や条件の確認のために必須のコンテンツです。
時として、制度や会社のシステムを表現する際になにか不都合なことがあると、あいまいに表現してしまう時があります。
たいていの場合、学生にはバレないようごまかすことは難しくありません。
その不都合は既存の社員の中で暗黙知化していて、しかも大きな問題では無いとされて解決が先送りされてきた問題だったりします。
コンテンツを作る中で再認識されたタイミングで見直しをしてみるといいかもしれません。
作り手目線の事業内容の説明
あるいは事業内容の説明も重要なコンテンツですが、学生にとってはなじみのない言葉で表現されていたり、業界としては当然のロジックが省略されていたりすることがあります。
そうすると、学生としては雰囲気をつかみ取るだけだったり、用語は調べるものの文脈が理解できないままわかったつもりになってしまうことがあります。
学生に理解しやすく=ユーザー中心
これらのコンテンツに気を使って理解しやすくする努力は、採用サイト以外にも顧客への説明に役立つ表現となることもあります。
自社のことを学生にわかりやすく誠実に伝えようとすることは、Webの世界でよく言われる“ユーザー中心”の考え方と何ら相反するものではありません。
社員を理解するチャンス
「先輩社員インタビュー」という形で社員の生の声を掲載する定番コンテンツがあります。
学生に具体的な働くイメージをもってもらうためだったり、顔を見せることで親近感や安心感をもってもらうためのコンテンツです。
このコンテンツを制作する工程は、制作会社に丸投げせず社内のマネジメント層や経営層が積極的に関わることをお勧めします。
例えば、「社長と若手社員の対談」のような企画でもいいかもしれません。
これはマネジメント層や経営層として、社員を理解するチャンスのひとつになるのです。
社員にとっても普段は見られない角度の接点となるため、相互理解を深めるきっかけになります。
社内の相互理解が進んでいる組織と、その程度が弱い組織では外から見て感じる魅力度に大きな違いが生まれます。
若年層の早期退職は本人の問題?
冒頭、若手社員の定着率が改善しない理由は“ミスマッチ”というお話をしましたが、会社の先輩・上司・経営者の考え方や価値観が理解できれば、若手社員も自ら差を埋めるべく行動するようになるでしょう。
会社の側も、相手をよく理解できていない状態で若手社員を変えようとするアプローチが不毛であることに気が付くかもしれません。
採用サイトは、企業のWebコンテンツの中でもとりわけ人にフォーカスする性格が強いコンテンツです。
だからこそ、人や組織に副次的に伝播するという意外な効能があるのです。
昔から「先ず隗より始めよ」とはよく言ったもので、学生はその会社に“隗”がいるかどうかを見に来ているのかもしれません。
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