ウェブ検索の世界にいると、インターネット上の広告なんてうんざりで、広告を買うなんて考えるだけで嫌だと感じることが多い。また、ウェブ起業家や検索マーケティング担当者からも、バナー広告、オーバーレイ広告、ポップアップ広告など、従来のウェブ広告は役に立たないという話をしょっちゅう耳にする。でも、ウェブ広告にも効果的なやり方というのはあって、今回はその具体例を披露しようと思う。僕の個人的なお気に入りなのだけど、有料広告として効果的なだけでなく、コンテンツ提供者がお金を稼ぐ方法としても優れている。この両方が成り立つことはなかなかない。
Techmemeのスポンサー投稿
Gabe Rivera氏がTechmemeでやっている広告手法はすごく良い。サイトの読者にとっても広告主にとっても、通常のバナー広告や退屈なGoogleアドセンスなんかよりずっと価値がある。何を隠そう、僕も毎週スポンサーの投稿をいくつかクリックして、外部リンクを読んでしまう。これはすごいことなんだよ。考えてもみてよ。ディスプレイ広告を自分が2~3個クリックするなんて、想像できないでしょ。
NBCの「広告付き」オンラインテレビ番組
既存のメディアにも、ようやくウェブを「理解する」人が現れたみたいだね。NBCは、3つのミニコマーシャル(それぞれ10秒以内で、広告主は同じ)を、適度に高画質でフルスクリーン表示もできるテレビ番組に挿入してサイトで提供している。僕の愛するMyster Guestは、自宅事務所でトレーニング器具のエリプティカルを使って運動しながらこれを見ている。たまにTivoで録り忘れたものを2人で一緒に見ることもある。上のスクリーンキャプチャにあるように、フルスクリーンにしない限り、広告主(上の例ではT-Mobile)は番組の隣にずっと表示される。
そう。僕はTina Feyが演じるLiz Lemonって登場人物に夢中なのさ。Mystery Guestによく似てるんだ。:)
Hakiaのブロガー引用広告
検索エンジンのHakiaは、バナー広告の外見を、実際に広告が掲載されるサイトに合わせてカスタマイズしている。良いアイデアだと思う。でもそれだけじゃない。Hakiaは広告掲載サイトのブロガーなりオーナーなりの言葉を、広告に引用するんだ。読者の注意を引くすばらしい方法だと思う。この広告のクリックスルー率(CTR)は、通常のバナー広告よりずっと高いに違いない。それに、進んだ考えを持った人との結びつきという、すばらしいおまけがついてくる。
StumbleUponの広告システム
StumbleUponが構築した広告システムは、コンテキスト(文脈)を利用してデモグラフィック属性を絞る広告としては、僕が見た中でいちばん優れている。どんなところがすばらしいのか見てみよう。
おもしろいコンテンツの無作為表示は構わないという人だけでなく、積極的に無作為表示をリクエストする人を捕捉できる。
広告機能は非常に控えめで、他のサイトに偶然行ってしまったような印象を受ける。
キャンペーンの賛否について、幅広い訪問者から即座にフィードバックが来る。
ブランドの露出は当たり前。訪問者はただ広告を見るだけでなく、実際にウェブサイトに来る。
ターゲットを選べる。StumbleUponでは、接触したい広告視聴者のセグメントを選ぶことができる。
Reddit、Netscape、そしてDiggにはよく聞いてほしい。どう組み合わせるといいのかわかってくるはずだ。Techmemeのモデルは君らに有効だ。どの広告主にも合うわけじゃないけど、前向きの大きな一歩になる。
ElectionVineキャンペーンのウィジェット
もちろん、お金を払わない広告形態が最高に決まっている。Newsvine(やあMike、パーティーで気付かなくてごめん)がElectionVineのキャンペーンの中で、埋め込み式の選挙ウィジェットを使っていい仕事をしている。チェックしてみよう。
コンセプトは単純で、みんなに大統領候補への投票をしてもらおうというものなのだけど、そのやり方が天才的だ。ウィジェットで投票を行う各サイトにコミュニティが形成され、訪問者がどの候補者や政治信条を支持する傾向にあるのか、サイトごとにわかるようになっている。
ところで、コメント欄で候補者や政治理念について議論するのは控えてほしい(インターネット上の広告に関すること以外は)。決まりを破ったコメントは削除または編集するから。SEOmozはそういう議論の場ではないし、そうなるべきでもない。(そういう場を探しているなら、ウェブ上にいくらでもある。Newsvineとかどう?):)
好きなウェブ広告や、広告の選択肢を教えてほしい。これまでにない独創的な方法で、有料メッセージに取り組んでいるものを知りたいな。
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