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Twitter懸賞でリンクビルディングするための7つのアドバイス

オンラインマーケティングやSEOにおけるTwitterの役割がますます重要になってきている

この記事の内容はすべて筆者自身の見解であり(ありそうもないことだが、筆者が催眠状態にある場合を除く)、SEOmozの見解を反映しているとは限らない。

僕は以前、リンク構築を目的とした懸賞の実施に関する記事(英語記事)を書いた。でも今回は、オンラインマーケティングやSEOにおけるTwitterの役割がますます重要になってきたことを踏まえて、人気の高い方法であるTwitter懸賞について考えたいと思う。

従来、Twitterを通じて懸賞を実施する目的は2つあった。

  • Twitterアカウントのフォロワー数を増やす(結果的に影響力を増大させる)こと
  • ブランディング。その懸賞がうまくネット上を「ウイルスのように広がって」いけば、ブランドとWebサイトは膨大な数の新しい人々の目に触れることになる。

しかし、検索エンジンがソーシャルメディアのデータを利用するようになり、検索順位にもソーシャルメディアが何らかの影響を与えているように思える。このため、Twitterのようなサイトは、もはや検索マーケティングの添え物としてではなく、SEO戦略の一部だと考えなくてはならない。

サイトで懸賞を実施するための手引きについては、MashableSocial Mouthsなどで、いろいろな記事が多数投稿されている。これらの記事は、主に懸賞を実施するための「従来の理由」に焦点を当てたものだ。それでも、賞品、応募期間、そして(これが重要なんだけど)応募方法を決めるというワークフローは今も変わらない。

懸賞への応募方法は、次のうちのどれか1つになるだろう。

  • 特定のアカウントをフォローすることで応募となる
  • ツイートの中でそのアカウント名に言及することで応募となる
  • 特定のハッシュタグを入れてツイートすることで応募となる
  • あるメッセージ全体をリツイートすることで応募となる

最も基本的なことを言うと、Twitterでの懸賞からSEO的価値を本当に得るのが望みなら、応募者にはサイトの特定のページにリンクしてもらわなければならない。

アドバイスその1:
懸賞に参加する方法として、応募者のツイートからサイトにリンクを張らせるようにすべきである

ソーシャルメディアからのリンクを得たことで、僕らのサイトはGoogleの目に止まる。実践する際には、コピー&ペーストしてもらいたい文章をそのままツイートするというやり方もあるが、応募要件はもっと簡単でもいい。君のツイートに含まれている会社のTwitterアカウントと懸賞応募用のURLをツイートしてもらうだけで十分だろう。

サイトへのリンクは効果的だ。しかし、この懸賞を使ってリンクしたページの検索順位を大きく押し上げようというつもりなら、その力を実際のランディングページのために利用するのが合理的なやり方だ。そのためには、サイトで扱っている特定の製品やカテゴリに関連したものを賞品にして、その製品のランディングページに懸賞への応募方法を掲載し、「そのページ」をツイートでリンクすべきページにするといい。

アドバイスその2:
Twitterからのランディングページにも懸賞に関する情報を掲載し、応募者にはこのページにリンクを張らせるようにすべきである

懸賞が終了しても、このページに対して懸賞期間中に生成されたウェブリンクやソーシャルリンクは残り、それが役に立つ。その上、こういうやり方なら君は公明正大なホワイトハットでいられる。

サイトの中には、あるURLを対象にした懸賞やリンクベイトを実施しておいて、後から金儲け目当てのランディングページに301リダイレクトする「ベイトアンドスイッチ」を仕掛けるところがあり、そのおかげで、リンクするつもりなどまったくないページに知らないうちにリンクさせられたままになっているサイトも多いのだが、そんなやり方とは大違いだ。

では、Food Service Warehouse社の実例を見てみよう。この会社は、バー用品を賞品とした懸賞を実施していた。

Food Service Warehouseのスクリーンショット

ランディングページに関連するが、たくさんの人々が自分のページにリンクを張ってくるようになってきたら、ターゲットとするキーワードを含んだアンカーテキストも使ってもらいたいところだ。

1つの方法として、懸賞の名前を、リンクするときに使ってほしいと思うキーワードを含めたものにするやり方がある。僕が以前に書いた「多様なドメイン名から望んだアンカーテキストでリンクを得る8つのヒント」という記事の中に、ここでも役に立つと思われる提案が2つある。

2つ目の方法は、特にTwitter上でプロモーションを展開する際に当てはまるが、キーワードを含んだ短縮URLを利用することだ(日本語キーワードではやりにくいが)。たとえば、先に述べたFood Service Warehouse社のバー用品の懸賞で、キーワードを含むリンクを獲得するために「http://bit.ly/bartending-set」という短縮URLを使うといった具合だ。

アドバイスその3:
プロモーションに関連した名前やキーワードを含む短縮URLを使って望ましいアンカーテキストを手に入れる

懸賞自体の宣伝に話を移すと、先頭を切って参加してくるのは、プレゼントされる賞品に関心のあるTwitterユーザーだ。だから、こうしたユーザーを探して懸賞のことを知ってもらうことは非常に重要だ。

アドバイスその4:
適切なTwitterユーザーを探し、プロモーションについて知らせる

Twitterで関心のあるテーマによって人々を探すには、検索ボックスにキーワードを入力し、「ユーザー名」タブをクリックする。たとえば、Twitterで「home brewing」(自家醸造)に関心のある人々といった具合だ。

別の手段として、FollowerWonkというサードパーティのサービスを使う手もある。このサービスは、Twitterのユーザーデータをマイニングしてコンタクトすべき適切なユーザーを探し出す場合に素晴らしい仕事をしてくれる(ただし、残念ながら日本語は通らないようだ)。

FollowerWonkによる「home brewing」に関心がある人々のリスト
FollowerWonkによる「home brewing」に関心がある人々のリスト

プロモーションを実施しているアカウントでFollowerWonkにログインしていると、検索結果に表示されたユーザーのうち、すでに君をフォローしている人も教えてくれるのが便利だ。

Twitterを通じたアウトリーチについては、深く踏み込んだリソースがいろいろと揃っているが、僕がそれをここで改めて取り上げる必要はない。「どうかスパマーにはならないで!」と言っておくだけで十分だろう。君は自分のブランドやSEOに役立てるためにこうしたプロモーションを実施しているんだ。その手段のために会社の評判を落とすのは筋が悪すぎる。

適切なTwitterユーザーへのアウトリーチを行うほかに、通常のリンク構築や、適切なウェブマスターやブロガーたちに対する従来のオンライン形式のアウトリーチ(英語記事)を行うのもいい。このステップをおろそかにすべきではない。というのも、商用コンテンツにリンクしてもらう苦労に比べれば、お得な懸賞を宣伝するのは簡単で効果的なはずだからだ。ということで、アドバイスその5だ。

アドバイスその5:
懸賞の応募方法をTwitterに限定している場合でも、従来型のリンク構築は今までどおり行ってよい

この分野にも、情報を掲載してくれる懸賞専門のディレクトリやリスティングサービスが数多く存在する。これらはSEOに効果があるばかりでなく、懸賞に応募する資格のある人々を大量に送り込んでくれるという点で優れた力を発揮することが多い(またその過程で、懸賞を実施しているTwitterアカウントを宣伝し、サイトへのソーシャルリンクを作り出す点でも)。

僕の過去記事で取り上げたサイト以外に、CompetitionHunter.comSweepsAdvantageOnline-Sweepstakesといったサイトも見ておく価値がある(僕らが最近実施した懸賞で、メンバーがサイトに賞品を追加したことがあったんだけど、Online-Sweepstakesは、そのときに極めて好ましいトラフィックを送り込んでくれた)。

これまでに述べてきたようなことをすべて進めている間は、Twitterの「@関連」タブや検索機能で、懸賞応募者が会社のアカウント名をツイートしているのを確認できる。ただし、この情報の解析は容易ではないうえに、Twitterのウェブインターフェイスでは、こうしたデータは比較的短期間で見られなくなってしまう。

アドバイスその6:
懸賞の実施中、懸賞についての発言や応募状況をモニターし、将来利用できるようこのデータを記録しておく

君に代わってこういったデータをすべてモニターして記録してくれるサービスは利用する価値がある。現在、DistilledではRowfeederを利用しているが、これは絶対にお勧めだ(日本語キーワードでも利用できる)。

このサービスは、君の代わりにTwitterで特定のアカウント名やハッシュタグをモニターし、それらのツイートをすべて保存して、便利なチャート/グラフを作成してくれる。さらに、得られた情報をGoogle Docsのスプレッドシートにリアルタイムで放りこんでくれる(これはとても単純な機能だと思うけど、僕はすごく気に入っているんだ)。

プロモーションの実施方法によっては、このデータが懸賞の実施中に役立つ場合がある。たとえば、全国/全世界に懸賞の情報が広がっていく様子を追跡することもできる(RowFeederは、ユーザーの位置情報が得られる場合、それを保存する仕組みになっている)。しかし、このデータを保存しておいてイベント終了後に分析するというのも価値がある。

アドバイスその7:
プロモーション終了後、Twitterで応募した人々やTwitterでこの懸賞についてツイートした人々を分析し、発展させられる可能性のある関係を探る

たとえば、応募した中で非常に著名なユーザーや、ある分野で特に影響力のある応募者を探してみよう。メッセージを(Twitterやメールなどを通じて)送って、きちんと自己紹介し、彼らとの関係をはぐくむように努力することも役に立つだろう。

僕は、今後数か月の間にTwitterを使った懸賞に対する関心が高まってくるだろうと予想している(また、SEO効果を狙ったFacebookでのプロモーションにも同じことが言えるが、それはまた別の記事で述べることにする)。この記事で紹介したアドバイスにより、君がみんなに追い付かれることなく、努力に見合うようなSEO効果が得られることを祈っている。

用語集
Facebook / SEO / アウトリーチ / アンカーテキスト / ソーシャルメディア / ディレクトリ / ドメイン名 / リンク / リンクビルディング / 検索エンジン
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