スパムSEOリンクや隠しテキストで上位表示してるサイトあるけど、どうなのよ?【SEO記事12本まとめ】
検索上位のサイトに、スパムSEOリンク(作為的な外部リンク)や隠しテキストといった手法が見つかる場合がある。これはなぜなのか? やっぱりSEOに効くのか? グーグルのジョン・ミューラー氏が解説した。
ほかにも、「新Search Consoleの検索アナリティクス」「PageSpeed Inisightsが神アップデート」「グーグルはサイトマップのURLを正規化に使う」「PWAのホーム画面アイコンだけでアクセス10倍!?」などなど、SEOに役立つ情報をまとめてお届けする。
今週のピックアップ
「スパムSEOリンク」や「隠しテキスト」で今も上位表示してるサイトを発見、これどうなのよ?
その施策が効果をあげているとは限らない、グーグルは無視しているかも (John Mueller) 海外情報
グーグルで上位表示しているサイトを調べると、スパムSEOリンク(作為的な外部リンク)や隠しテキストといった手法が見つかる場合がある――グーグルがそうした「ユーザーには何の価値もない」手法への対策を重ねているにもかかわらず。
そうした状況についてグーグルのジョン・ミューラー氏が、オフィスアワーやツイッターで触れた。
作為的な外部リンクで上位表示サイトが存在することに関しては、次のように説明した。
本当にそうしたリンクが理由で上位表示しているかどうかは、外からはわからない。
不自然なリンクであることを私たちが認識して無効化しているかもしれない。もちろんうまくごまかされてしまっている可能性もある。
いずれにしても、上位表示しているページに不自然なリンクが張られていたとしても、上位表示している理由が不自然リンクだとは限らない。
作為的なリンクを構築しても最終的には役に立たなくなるだろう。だからそのサイトは、多大な時間をムダなことに費やしていることになる。長期的な視野に立ち、もっと有意義なことに時間を使うべきだろう。
一方、隠しテキストをやっている上位表示サイトに関しては、こんなふうにコメントしている。
グーグルでは、非表示状態のテキストが検索順位に与える評価を(表示されているテキストよりも)下げている。だから、そのサイトの上位表示が隠しテキストによるものかは疑わしい(上位表示の要因は別にある可能性がある)。不要な小細工と言えるだろう。
We discount hidden text for ranking, so I doubt they're seeing any advantage from that (they can rank for other reasons). It's more like unnecessary cruft on their site.
— John ☆.o(≧▽≦)o.☆ (@JohnMu) 2018年1月8日
検索上位のサイトでガイドラインに反する施策がみつかったからといっても、それを真似すべきではない。ガイドラインに違反した施策が理由で上位表示しているとは限らないからだ。
ガイドライン違反の部分は「評価しない」ようにグーグルが処理している可能性が十分にありえる。つまり、上位表示していたのは他のオーガニックリンクやコンテンツなどが理由だというわけだ。
それなのに、ガイドライン違反の部分だけを真似してしまうと、場合によっては手動対策を受けて取り返しがつかないことになりかねない。
もし、検索体験を考えても不適切なサイトが上位表示されていて、そのサイトにガイドライン違反を発見したのならば、スパムレポートで通報できる。自分が管理するサイトについては、ユーザーのために役立つ施策を粛々と進めればいい。
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グーグル検索SEO情報
検索順位やCTRのデータが16か月分! 検索アナリティクスがパワーアップした新Search Console (β)、全ユーザーに公開
ただしベータ版、数週間かけて徐々に (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ) 国内情報
グーグルが、新しいSearch Consoleのベータ版をすべてのユーザーに公開した。これまでは一部のベータテスター限定だったが、数週間かけて全ユーザーが利用できるようになっていく。
ただしベータ版であるため、Search Consoleの全機能を利用できるわけではない。今のところ利用できるのは次の4つのレポート機能だけだ。
- 検索パフォーマンス
- インデックス カバレッジ
- AMP ステータス
- Job Posting
注目は「検索パフォーマンス」だ。従来の検索アナリティクスのアップデート版で、これまでと同様に、
- 検索順位
- 検索結果での表示回数
- 検索結果でのクリック数
などのデータを、ページごとや検索キーワードごとに調査できるツールだ。検索アナリティクスでは過去データを90日分しか遡れなかったが、最長で過去16か月分のクエリデータを取得できるようになっている。
「インデックス カバレッジ」(インデックス登録の対象範囲のステータス)は、従来のSearch Consoleでは提供されなかったインデックスの詳細な状態を知ることができる。
とはいえ、今すぐSearch Consoleにアクセスしても、あなたのアカウントではまだ利用できないかもしれない。今後数週間をかけて全ユーザーに展開していくということだからだ。
この記事が公開される頃には、利用可能になったという通知を受け取っている人がチラホラ出ているに違いない。まだ使えなかったとしても必ずベータ版を使えるようになるので焦らなくていい。
また、現時点では4つのレポートしか利用できないが、機能は随時追加されていく。正式版の完成度を高めるためにも、ベータ版を使ったフィードバックをグーグルにどんどん送ろう。
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「このサイトのページ表示速度は世間一般と比べると」をPageSpeed Insightsが教えてくれるように!
現実に即した検証で改善しやすくなる (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ) 国内情報
ユーザー体験(UX)やSEOの観点からサイト内のページ表示速度を意識している人にとって、耳よりな情報がある。ページのスピードを検証するグーグルのツール「PageSpeed Insights」が大幅に改善されたのだ。
具体的には、「あなたのサイトは、世間一般の他のサイトと比べて表示時間がどれぐらい遅い・早いか」をわかりやすく表示してくれるという、神アップデートだ。
この情報は、Chromeを利用しているユーザーが実際にさまざまなサイトを閲覧する際のデータを集めた「Chrome ユーザー エクスペリエンス レポート」のデータをもとに算出している。
ページ表示にかかる時間は環境やタイミングによってバラつきがあるが、そうした多くのデータをもとに、そのサイトの表示で
- 「Fast(速い)」(世間の上位1/3相当)
- 「Average(平均)」(世間の中間1/3相当)
- 「Average(遅い)」(世間の下位1/3相当)
がどれぐらいの比率だったかをわかりやすく示してくれるものだ。
たとえば次の画像はWeb担サイトをPageSpeed Insightsで検証したものだ。この例では、「FCP(意味ある内容が最初に表示されたタイミング)」と「DCL(ページ情報構築の準備が整ったタイミング)」どちらも50%以上のアクセスで「素早く表示されている」という評価だ。
「現実のユーザーが体験している速度」を「世間の他のサイトと比較」しながらわかりやすく確認できるのは、すばらしいことだ。
これならば、表示速度にどれぐらい力をかけるべきかを判断しやすいだろう。また、「かなり遅い」と判断されたのならば、この表示をそのまま上司に見せればいい。これを見て納得できない上司はかなり少ないだろう。
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サイトマップのURLはグーグルが正規化に使う重要な情報だ
不一致を起こさないように注意 (Google Webmaster Central office-hours) 海外情報
サイトマップに記載するURLは、そのページのクロールを促進するだけではなく、グーグルが正規URLを判断する情報としても利用される。したがって、サイトマップには優先させたいURLのみを記載するのが大切だ。
たとえば、次のようなことだ。
- 「www」ありのURLでインデックスしてほしいのであれば、サイトマップには「www」付きのURLを記載する。
- HTTPS移行を完了したのであれば、サイトマップには 「https:」で始まるURLを記載する。
グーグルが正規URLを判断するにはいくつかの要因を使う。代表的なのは次のようなものだ。
- 301リダイレクト(現在は302リダイレクトも)
rel="canonical"
タグ- 内部リンクで使われているURL
- サイトマップ
それぞれで使われる正規URLを一致させておくことが重要だ。rel="canonical"
では「www」ありを指定しているのに、サイトマップでは「www」なしを指定していたとしたら、不一致が生じグーグルが混乱してしまうかもしれない。
非常に基本的なことだが、テクニカルSEOとしては大切なものだ。正しく理解しておきたい。
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MFI後、モバイルサイトとPCサイトの内部リンク構成は同じにすべき?
違っていても問題なし (John Mueller on Twitter) 海外情報
モバイルファーストインデックスにおいては、モバイル向けサイトの内部リンク構成はPC向けサイトのものと同じにしておくべきですか?
モバイルファーストインデックス(MFI)後の最適化に関して、グーグルのジョン・ミューラー氏にツイッターのフォロワーがこんな質問をした。
ミューラー氏は次のように答えた。
同じである必要はない。ただしクロール可能なようにしておくこと。
It doesn't need to be the same but it should be crawlable.
— John ☆.o(≧▽≦)o.☆ (@JohnMu) 2018年1月2日
そもそもこの点は、レスポンシブ ウェブ デザインでサイトを作っているのであれば、意識する必要はない。モバイルサイトとPCサイトで同じHTMLを配信しているので、内部リンクもコンテンツも基本的に同じだからだ(出現場所が異なったり非表示になっていたりすることはある)。
一方で、モバイルサイトを「動的な配信」や「別々のURL」で構成している場合はモバイルサイトではPCサイトとは異なる内部リンク構成を設計できる。そのため、こうした疑問がでてくるのだろう。
ミューラー氏は、一致させる必要はないという。さて、この言葉をそのまま信じていいものだろうか。
内部リンクは、主に次の2つのことに役立つ。
- URLの発見
- ページのランキングへの評価
URLの発見に関しては問題ないだろう。モバイル向けサイトで内部リンクを省略していたとしても、サイトマップを適切に送信していれば、グーグルは新しいURLを発見できる。
筆者が気になるのは内部リンクがランキングに与える評価のほうだ。ユーザーにとって重要なリンクは残しておくとして、デザイン上 削ったほうが良さそうなリンクを省略したとしても、ランキングにマイナスの影響が出ることはないのだろうか?
グーグルの長山氏に以前聞いたときには「影響はないだろう」とのことだった。とはいえ、本当に絶対に大丈夫かというと確かめようがない。結論を出せないのであれば悩むだけ時間の無駄だとも言える(ちなみにレスポンシブ ウェブ デザインならこういった心配とも無縁でいられる)。
結論としては、モバイル向けサイトでPC向けサイトとは異なった内部リンク構成を採用していたとしても、グーグルの観点からは問題ないという前提で考えておくのがいいだろう。
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