トラフィック激増「グーグル砲」を生む「おすすめ記事」は、2019年注目の機能【SEO記事12本まとめ】
2019年明けましておめでとうございます。今年もSEO情報ウォッチをよろしくお願いします。
「Webサイトのトラフィックが10倍になった」「“グーグル砲”と呼ぶべき劇的なトラフィックがくる」というグーグルの新機能「おすすめ記事」「Discover」は、SEO担当者ならずとも2019年にぜひ注目したい話題だ。検索・広告・ソーシャルに続く第4の柱となる可能性について、SEOの辻氏も注目している。
また、今回はピックアップ記事をもう1本。「ウェブ担当者がSEO業者を雇う前に注意すべきこと」として、グーグルが公式に公開している情報も、ぜひ確認してほしい。
今回はほかにもSEOやサイト運営に役立つ次のような情報をお届けする。
- 音声検索の可能性を示す「信頼できる」調査データまとめ
- リンクの義務付けはリンクプログラムのガイドライン違反
- 内部リンクを繰り返すとペナルティになるのか?
- 元グーグル社員が諭す、リンク獲得の3つの条件
- PWAの「ホーム画面追加」をヤフージャパンはどのように設定したのか
- ウェブサイトの成功にはSEO担当者とフロントエンドエンジニアの協調が必要不可欠
- 2018年最後のオフィスアワーは多くのゲストを招いての特別バージョン
- URL検査ツールは画像をサポートしない
今週のピックアップ
トラフィック激増「グーグル砲」を生む「おすすめ記事」は、2019年注目の機能
2019年はグーグル砲元年になるかも (辻正浩 on ツイッター) 国内情報
あなたのサイトへのトラフィックが一気に10倍になるような、強烈なポテンシャルをもったサイトへの接触チャネルが出てきている。検索・広告・ソーシャルに続く第4のトラフィック元となる「グーグル砲」だ。
その発生源は、ChromeとスマホのGoogleアプリが備えている、あなたが興味関心を持ちそうな記事を選んで表示する機能だ。
- Chrome ―― 新規タブを開いたときに「おすすめの記事」として表示される部分
- Googleアプリ ―― アプリを立ち上げると表示されるディスカバー(Discover)という名称の機能
このレコメンド機能に関して、SEOコンサルタントの辻正浩氏が次のような見解をツイッターで年末に投稿した。
Discover、というかレコメンドによるトラフィック。ついに今年後半に本格化してレコメンドトラフィック元年かなあと。
— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2018年12月30日
「検索」「広告」「ソーシャル」という集客の3本柱に4本目が立った感じ。それが「レコメンド」「AI」とかどう呼ぶべきか迷う所。
ちなみにDiscoverのトラフィックは多くの人/記事では過小評価されています。
— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2018年12月30日
しっかり解析を見るとわかりますが discover[.]google[.]comとgoogleapis[.]com経由アクセスよりもDirect扱いのDiscover経由トラフィックのほうが多いサイトが多いはず。
ここはずっと注目してますが状況が目まぐるしく変わっています。
— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2018年12月30日
特に今年後半から毎月のように大きく変わってるので、大半の企業サイトは仕様安定まで様子見が吉かなあ。
吉ではなく大吉が必要な所/早々に柱にしたい所は、参考になる情報は現状日本語では無いはず。年末年始に分析がんばって下さい!
この機能経由で、通常ではありえないほどのトラフィックを実際に獲得した事例もある。
レコメンド経由でアクセスが爆発する状況は、巷では「グーグル砲」とも呼ばれているようだ。辻氏も、グーグル砲の威力をきっと体験しているからこそ、このような投稿をしたに違いない。2019年はグーグル砲を狙うテクニックが研究される予感がする。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
ウェブ担当者がSEO業者を雇う前に注意すべきこと
業者情報を調べる、外部リンク施策していないことを確認する (Search Console ヘルプ) 国内情報
グーグルが公開しているヘルプ記事の「SEO が必要なケース」の情報が更新されている(筆者が調べた限りでは、2018年の夏のようだ)。
更新について辻正浩は次のようにコメントしている(強調部分は筆者による)。
このページは実情に合わない情報も多かったのですが、更新されて実情に沿うものも増えて、発注の前に「SEO 業者の信用照会先を調査」すべき、など良い案内が増えていますね。
「SEO 業者の選択」セクションでは、次のような留意点をほかにも列挙している。
- 提案された変更の実装に真剣に取り組む
- SEO 業者の候補との面談を行う
- SEO 業者の信用照会先を調査する
- サイトの技術監査および検索機能の監査を依頼する
- 採用するかどうかを決定する
またグーグルの金谷氏も次のように補足している。
業者の情報を調べたり、外部リンク施策をしないことを確認したり、はして欲しいですね。
提案内容に疑問があればフォーラムやオフィスアワーで守秘義務に反しない範囲でご質問頂ければ何かコメントできるかもです。
外部の業者にSEOを支援してもらうなら、このヘルプ記事を必ず読んでおくようにしてほしい。
- SEO業者に依頼する、すべてのWeb担当者 必見!
グーグル検索SEO情報
音声検索の可能性を示す「信頼できる」調査データまとめ
SEO専門家が集めた信憑性のあるデータ (SEMリサーチ) 国内情報
音声検索のためのSEOはどうすればいいのか?
これは、ここ2~3年聞かれることが増えてきた質問だが、効果的な施策は誰もが模索中だろう。だが音声検索に取り組む前に欠かせないことがあるはずだ。それは、音声検索の現状をまず知ることだ。
公開されている音声検索に関する調査データを渡辺隆広氏がまとめてくれた。ウェブには出どころが曖昧だったり、伝言ゲームのようにもとの情報が途中で変わってしまったりするものも少なくない
渡辺氏がまとめた信頼できる調査データは次のとおりだ。
- 音声検索の普及のカギは「99%の精度」
- 2020年までに検索の半数は音声または画像検索に
- Windows 10タスクバー検索の25%は音声検索
- 2020年までにウェブ閲覧の30%はスクリーンを介さない音声主体へ
- 2022年までに半数の消費者が音声ショッピングを利用する
- スマートスピーカーは信頼される必要がある
音声検索は間違いなく普及してきているし、今後も普及するに違いない。音声検索のためにウェブ担当者としてできることがあるのかどうか、研究してみるのもいいだろう。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
リンクの義務付けはリンクプログラムのガイドライン違反
張る側に選択の余地がない (Marie Haynes on Twitter) 海外情報
グーグルが公式にだしているヘルプ記事の「リンクプログラム」に、禁止される行為として次の一文がしばらく前に追加された。
第三者のコンテンツ所有者に対し、nofollow など PageRank をブロックする手段を必要に応じて利用するかどうかの選択権を与えずに、特定の利用規約や契約、または同様の取り決めの一部として、リンクを義務付けること。
何らかの契約や取り決めに「リンクを必ず張らなければならない」といった項目が含まれている場合、それはグーグルがガイドラインで禁止する不正なリンクに該当するというのだ。
たとえば、サイト制作業者が、納品したクライアントに対して自社サイトへのリンクを張ることを義務付ける場合だ。クライアントが自発的に張るのであれば問題ないし、nofollow
を付けていればこちらも問題ない。しかし、PageRankを渡す形態でのリンクが約束事になっていたとしたら、確実にガイドライン違反となる。気を付けよう。
- すべてのWeb担当者 必見!
内部リンクを繰り返すとペナルティになるのか?
自然に張ればまったく問題なし (John Mueller on Twitter) 海外情報
グーグルのジョン・ミューラー氏にツイッターでフォロワーが次のような質問を尋ねた。
繰り返し内部リンクを貼ることは検索順位に害を与えますか?
繰り返された内部リンクをグーグルは無視しますか? それともマイナス点になるのでしょうか?
ミューラー氏は次のように返信した。
マイナスになることはない。自分のサイト内であれば、自然な形で自由にリンクしていい。
No, feel free to link naturally within your site!
— 🍌 John 🍌 (@JohnMu) 2019年1月4日
たとえば、サイドバーやフッターのリンクは、サイトの全ページで同じものが設置されているのが一般的だろう。そうした内部リンクが問題になることは、ほぼない。
メインコンテンツ内からであっても、そのリンクを貼ることがユーザーの役に立つのであれば、まったく問題ない。問題ないどころか、関連するページへのリンクはむしろ積極的に張るべきだろう。
これがランキングを操作するための繰り返しリンクだったとしても、無視されるだけだろう。ただし、度が過ぎれば手動対策の対象にもなるかもしれない。ミューラー氏の回答の含まれる「自然な形で(naturally)」がポイントだ。
- すべてのWeb担当者 必見!
ソーシャルもやってます!