グーグルの評価者はどこを見る? ローカルSEOのために構築したい7つの評判(後編)
ローカルビジネスのレピュテーションについてグーグルの見解を紹介するこの記事は、前後編の2回に分けてお届けしている。 →まず前編を読んでおく
この記事では、ローカルSEOについて学んでいる。前編では、「グーグルの検索品質評価ガイドライン」(QRG)から得られる重要な情報を要約して紹介した。後編となる今回は、評価者の目にとまるにはどういった場所で良いレピュテーションを築けばいいかを考えてみよう。
どの評価者にも見えるレピュテーションの目印を構築するべき場所
数千人の評価者が沼地の迷路にいると考え、これらの評価者を真の良質な評価へ手際よく誘導するレピュテーションのシグナルを構築することを学ぼう。グーグルは、こうした作業の選択肢として、次の7つを挙げている:
- カスタマーレビュー
- 専門家によるレビュー/評価
- ブログ記事
- 雑誌の記事
- ニュース記事
- フォーラムでの議論
- 受賞歴
順に詳しくみていこう。
カスタマーレビュー
君がマーケティングを担当するローカルビジネスは、どこも「最高品質の商品やサービスを提供している」とウェブサイトに記載しているかもしれないが、QRGは評価者に対し、このような主張をあえて無視し、実際のカスタマーレビューで得られる第三者の評価を採用するよう指示している。評価者は一連のレビューから、そのビジネスが期待に応えていると一般ユーザーが感じているかどうかを確認できる。
「著名なブランド」であれば、評判どおりのビジネスかどうかを評価するレビューに最善の注意を払う必要があるかもしれない。
「ローカルビジネス」なら、優れた顧客サービスを通じて高品質のレピュテーションを獲得していることを、コミュニティと評価者の双方に証明する必要がある。そのためには、レビュー獲得および管理の戦略を立てて実行する必要がある。
専門家によるレビュー/評価
専門家によるレビューのサイトやネットワークがある業界では、そこに掲載されることを目標にしよう。
レストラン業界では、専門家によるレビューサイトのほとんどが売り込みを受け付けていないことを私は知った。飲食店はむしろ「地元で話題になるほど口コミを集めることでプロの批評家の目に留まるようにする」という間接的なアプローチを取る必要がある。
君のビジネスがこの種の注目を引き付けるのに適している場合、グーグルの品質評価者はこうしたコンテンツを綿密に調査して、ビジネスの品質を示すシグナルを発見できることを知っておこう。
ブログ記事
君がサービスを提供しているコミュニティに、地域の話題を取り扱うブログが1つ以上ある場合は、君自身も親交を深められる地域の人が執筆する必要がある。
アウトリーチでのハードセル(直接的な売り込み)は避けよう。代わりに、街への愛着を互いに語り合える有意義な方法を見つけてほしい。ローカルブロガーは地域社会を心から支持する傾向がある。ということは、君のビジネスがそのような感性を共有していることを証明できれば、ブログを書くに値すると判断してもらうはじめの第一歩になる。
君がマーケティングしているビジネスについて好意的な意見を書いている地域のライターをグーグルの評価者が発見できれば、良いレピュテーションの検証に大いに役立つ。
雑誌の記事
スモールビジネスに重点を置いているオンライン雑誌はたくさんある。君がマーケティングするビジネスについて、「Entrepreneur」や「Fast Company」などのメディアで言及してもらえるほど有名になるには相当な努力をする必要があるかもしれないが、「Small Business Trends Magazine」などの小さなメディアは定期的に中小企業を特集している。
問い合わせ方法や投稿規定は雑誌によって異なるが、同業他社が教訓を得られる興味深いビジネスの逸話を携えて、君からアウトリーチするやり方は、企業が良いレピュテーションを築いていることを評価者に証明する優れた方法だ。コラムニストや編集者は常におもしろい話を探している。
ニュース記事
ローカルビジネスのニュース記事を何年も読んできた経験から、そういったニュースサイトに取り上げてもらう最善の方法は地域社会でちょっとした手助けをすることだと気付いた。
たとえば、浸水被害に遭ったアパートの住人のために無償で仕事を請け負った災害対策企業に関する上記の記事のように、危機の際にすぐに救済に動く場合や、あるいはイベント、チーム、会議、運動に参加したりスポンサーになったりする場合など、ローカルビジネスは隣人を支援することを通じて、良いレピュテーションを大規模に構築できる。
ローカル記事は時に大いに関心を集め、多くのメディアに配信されることもある。積極的に機会をとらえて、他者を支援するビジネスとして知られるようになろう。
フォーラム(掲示板)での議論
「フォーラムは古すぎて意味がないのでは?」と思うローカルビジネスのオーナーもいるかもしれない。グーグルはそういう考え方を否定しており、ビジネスの品質に関する議論を確認するよう評価者に指示している。
君が対応しているコミュニティに「West Seattle Blog」と同じようなフォーラムがあり、地域の人たちがレストランについて互いに質問し合っているなら、そこで話題にしてもらえることが望ましい。近隣地域に特化したSNSの「Nextdoor」も、君のビジネスについて地域で話題にしてもらう選択肢の1つであることは間違いない。
ほとんどのフォーラムは自己宣伝を禁止しているが、こうしたコミュニティハブのメンバーになれば、自分の街や都市に参加する君の認知度を高め、君の会社が話題になったときに反応できる機会になるかもしれない。好印象を与えるため、グーグルの評価者にも考慮してもらえるだろう。
受賞歴
私がこれまでに対応してきたローカルビジネスのオーナーは、自ら宣伝するのを恥ずかしがる謙虚な人たちだったが、好意的なレピュテーションを得たいなら、権威ある賞に応募したり、メディアが開催する小さな賞でも応募しない手はない。
「2022年にXで最高の歯科医に選ばれた」と言えれば、次の3つにおいて一般ユーザーの信頼を示す強力なシグナルになる:
- 君のウェブサイト
- Googleビジネスプロフィール
- その他のオンライン資産
それだけでなく、品質評価者もこれらの受賞を認識し、調査を進める過程で、君のビジネスが真に優れたレピュテーションを獲得していると考えるようになる。
レピュテーションを向上させる最後のヒント
グーグルはQRGのなかで、次のことを非常に明確にしている:
評価者は、主に独立した情報源に基づいてレピュテーションを評価する必要がある。
これはつまり、自社サイトだけで情報を発信しているだけでは不十分だということを意味する。だからこそ、君がマーケティングするローカルビジネスを、次の人たちに話題にしてもらうことが非常に重要となる:
- ブロガー
- コラムニスト
- レポーター
- コミュニティ
- 組織
ビジネスをこれらの人々の目につくところに置くべきだ。
そして、うまく話題にしてもらってメンション(言及)を獲得しても、それで終わりではない。そのメンションは1か所だけにとどめておいてはいけないのだ。たとえば、
- メディアでの言及
- レビュー
- 賞
- その他の名声
を獲得したら、そのコンテンツを次のような場所に転載しよう:
- ウェブサイト
- ローカルビジネスのリスティング
- ソーシャルメディアのプロフィール
またグーグルの検索品質評価者に、君の名声を発見してもらう複数の経路を用意しよう:
- Googleマイビジネスに投稿する
- 動画を撮影する
- ブログ記事を書く
- インスタグラムのストーリーを利用する
これは、他の誰よりも重要なオーディエンスである君の顧客に向けて、ポジティブなメッセージをリマーケティングすることにもなる。
古代ギリシャの劇作家エウリピデスは、こんな言葉を残した:
成功すれば知恵も評判になる
ローカルビジネスのオーナーは事業を運営しているだけで、すでに圧倒的な量の知恵を積み上げている。次のステップとして、レピュテーションをグーグルのような視点でとらえることを学ぶ過程は、成功のための習慣として簡単に取り入れられる。
ネット上の評判を高める取り組みにおいては、常に顧客を最優先に考えながら、その次に検索エンジンを考慮することが賢い戦術であるのは間違いない。
ソーシャルもやってます!