国内&海外SEO情報ウォッチ 「海外SEO情報ブログ」の鈴木 謙一氏が、日本と海外の検索マーケティング情報をさらっとまとめて毎週金曜日にお届け。
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HTTP→HTTPS移行で内部リンクはぜんぶ差し替えるべき?

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グーグル検索SEO情報②

HTTP→HTTPS移行で内部リンクはぜんぶ差し替えるべき?
更新してもしなくても違いはほぼなし (Reddit) 海外情報

URLの変更を伴うサイト移転では、内部リンクを新しいURLに更新することが推奨される。これは、HTTPからHTTPSへの移行にも当てはまる。グーグル検索セントラルのドキュメントにも書かれている指示だ:

内部リンクを更新する。

新しいサイトの内部リンクを、元の URL から新しい URL に変更します。必要に応じて、先ほど生成したマッピングをリンクの検出と更新に利用できます。

ところが実際には、内部リンクを更新しても更新しなくても、さほど大きな差は生じないようだ。グーグルのジョン・ミューラー氏は次のようにコメントしている:

私なら常に内部リンクを修正するだろう。そのほうがわかりやすいし、自分でコントロールできるからだ。ただ、修正しても目に見えるような効果があるとは思わない。

5年前になるが、HTTPS移行時の内部リンク更新についてグーグルのゲイリー・イリェーシュ氏は次のように述べていた:

リダイレクトが適切に実装されているなら、内部リンク更新によるメリットはごく僅かなので、やる価値はないと個人的には思う。

結論としては次のようになるだろう:

  • HTTPからHTTPSへの移行に際しては、内部リンクを差し替えるほうがいいのは事実(http://~のURLからhttps://~のURLに書き換える)。

  • ただし、それは工数がさほどかからない場合の話。

  • 内部リンクの差し替えにあまりにも手間がかかるようなら、更新しなくても悪影響が出ることはまずない。

  • ただしリダイレクトは確実に構成しておくこと。

ちなみに内部リンクに関しては、CMS内のデータとして持つ情報はルートからの絶対パス指定を推奨する。

  • 例:<a href="/index.htm">~</a>

こうすれば、ドメイン名が変わってもコンテンツは書き換えずに済む。もしフィードのようにドメイン名部分からのURLが必要ならばCMSからの出力時に「https://~」の部分を追加しておけばいい。CMSは現在のドメイン名を知っているはずだから、サイトを移転しても自動的に正しい出力を作ってくれる。

★★★☆☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

MFI移行はまだまだ終わっていない
いつ完了するのやら (Valentin Pletzer on Twitter) 海外情報

モバイルファーストインデックス(以下、MFI)への移行が依然として進行中だ。こちらのサイトは移行完了の通知を2022年8月3日付けで受け取っている。

ところで、MFI移行をグーグルが発表したのが2016年11月なので、このコラムの読者にはMFIを知らないひとがいそうだ。念のため説明しておくと、MFIは「インデックスとランキング評価の対象として、PCページではなくスマホ向けページを用いる」仕組みだ(詳しくはこちらの記事を参照)

MFI(モバイル ファースト インデックス)とは

十分な準備期間を設け、2018年3月に移行が始まった。2022年3月にはすべてのサイトの移行を完了する予定だったが延期に延期を重ねており、今はいつ全体が完了するかまったく未定の状態だ。MFI移行への準備が整っていないサイトがまだ数多く存在するためらしい。

筆者のSearch Consoleにもいまだに移行していないサイトが存在する。

インデックス クローラ: パソコン用 Googlebot
MFI移行が完了しているとインデックス クローラは「スマートフォン用 Googlebot」になる。未移行だと「パソコン用 Googlebot」だ。

MFIのためにアメーバブログのURLを変更するという超大がかりなシステム変更を指揮したサイバーエージェントの木村氏は、移行の遅れについてこんなふうにぼやいている。

MFI移行がまだのサイトに関して進行現状がどうなっているのかは、まったくわからない。グーグルのみぞ知る状態だ。

★★★☆☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

hreflangのページを1つでもnoindexにすると関連ページがすべてnoindexになるらしい
クラスタ処理が適用されるため (Search Off the Record) 海外情報

Search Off the Record(サーチ・オフ・ザ・レコード)ポッドキャストで、グーグルのゲイリー・イリェーシュ氏がhreflangnoindexに関連して興味深い話をしてくれた。

端的にまとめると次のような内容だ:

  • hreflangで関連付けしたページ群がある場合、そのうち1ページにnoindexを設定すると、関連するページすべてがnoindex処理される可能性がある

  • とはいえ、意図してnoindexにするならば、確実性を期すために全ページをnoindexにしていくのが安心

グーグルは重複したURLを検出すると、すべてを1つにまとめる処理を行う、これを「クラスタリング(Clustering)」と呼ぶ。rel="canonical"で重複コンテンツを正規化するのがクラスタリングの代表例だ。

クラスタリングはhreflangで関連付けしたURLにも用いられる。それゆえ、1ページだけにnoindexが設定されていたとしても、ほかの言語のURLにもnoindexが波及するのだ。

Search Off the Recordはグーグル社員が検索の仕組みや裏側を音声で語り合うポッドキャストシリーズ。

該当部分は13:34あたりから。

★★★★☆
  • ホントにSEOを極めたい人だけ

GBPの投稿で同じ写真を使い回すと拒否される!?
重複する写真やロゴは許可されないコンテンツ (Local Search Forum) 海外情報

グーグルは、ビジネスプロフィールで許可されないコンテンツの例として次の項目をヘルプ記事に追加した。

「スパムを回避する」という表現で提示されているもので、既存の5項目とあわせて6項目となっている(最後の「重複した~」が新規の項目):

  • 誤字、奇抜な文字、意味を成さないコンテンツ、自動生成コンテンツ、閲覧の妨げとなるコンテンツ(不鮮明または低品質な画像や動画、判読不能なコンテンツなど)
  • 閲覧の妨げとなるような画像、動画、リンク
  • マルウェア、ウイルス、その他の有害なソフトウェアへのリンク
  • ビジネスに関係のないサイトへのリンク
  • フィッシング詐欺
  • 重複した写真と投稿、動画、ロゴ
※筆者注: 本記事の執筆時点では日本語ヘルプは未更新

この変更に関してローカルSEOエキスパートのジョイ・ホーキンス氏はこうコメントしている:

(ビジネスプロフィールからの)投稿が拒否されたという声を最近とてもたくさん聞いています。同じロゴや同じ写真を使い回して投稿に載せているなら(これが「重複した写真」)、それが拒否の理由かもしれません。

ロゴや手持ち写真を投稿に利用したからといって、今までは特に問題にならなかった。しかし今はわからない。投稿機能を利用しているなら、ロゴや写真の使い回しには念のため気を付けた方がよさそうだ。

店舗外観や料理の写真などを大量に撮っておいて、投稿で毎回異なる写真を使えるようにしておくのが良さそうだ。

★★★☆☆
  • ローカルSEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

2022年7月2回目のオフィスアワー: Googlebotの15MBクロール制限や記事の公開日付と検索結果での日時のずれなど
SEO界隈を騒がせた15MBクロール制限に関する質問あり (グーグル ポリシー オフィスアワー on YouTube) 国内情報

2022年7月の2回目のオフィスアワーをグーグルの金谷氏と小川氏が開催した。

7月からオフィスアワーは月2回の開催になった。その代わり、各回の時間は以前よりも短くなった。

今回、両氏が回答した質問は次のとおりだ:

  • インデックス可能なページで noindex 検出(5:04
  • 動画のベストプラクティス: フォーマット(6:35
  • 記事が正規化され、インデックスされない(7:29
  • 記事の公開日付と検索結果での日時のずれ(10:27
  • 記事詳細ページのサイト・URL 構造(11:42
  • 的確な検索結果を表示するためのページ除外(15:50
  • Googlebot 対応のファイルサイズ(19:19
  • Googlebot and the 15 MB thing(20:59
  • 各検索流入のリファラー判別(22:46

このコラムで前回取り上げた、Googlebotの15MBクロール制限に関する質問がさっそく出ている。その他の質問も含めて、該当箇所からすぐに視聴できるように再生時間にリンクしてある。

★★★★☆
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