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株式会社オムニバスによる事例インタビューの連載です。本インタビューでは株式会社マクロミル マーケティング&プロダクト本部 マーケティングコミュニケーションユニットの広瀬 信輔さんにお話をお伺いします。第四本目となる本記事は「動画コンテンツマーケットプレイスへの期待と課題」についてお届けします。
VISM:動画コンテンツマーケットプレイスへの期待と課題
—— 広瀬さんの著書『アドテクノロジーの教科書』で、「動画コンテンツマーケットプレイス」として、オムニバスが今年リリースしたVISMをご紹介されていました。VISM、動画を用いたネイティブアドの将来性についての見通しはいかがでしょうか。
まず、動画広告市場の成長率は高いですし、最近は動画を使ったプロモーションの事例も多く出ています。広告主にとって1番のハードルは制作ですが、クラウドソーシングを活用し低予算でも制作できるプロダクションが登場しています。つまり、動画制作やプロモーションに取り組みやすい環境は整ってきました。そして、動画とネイティブアドの組み合わせは非常に相性が良いと考えます。
今は動画広告の多くが、動画視聴サイトやアプリのインストリーム広告で消費されていますが、これだと掲載できる枠が限られてしまいます。しかし、従来のバナー広告枠では、動画の表現力が活かしきれません。よって画面占有率が高いインストリーム広告に出稿が集中します。
動画をインストリーム広告以外で発信するには、メインストリームへの掲載が必要となってくるでしょう。また、動画だけでなく長文のテキストを含めることができる点が、コンテンツとしての表現力をさらに高めてくれます。このような理由から、広告主として期待しているサービスです。
※VISMとは:動画コンテンツをネイティブアドとして流通させるためにオムニバスが開発したプラットフォーム
—— マクロミル様でも、現在VISMを用いた広告配信を準備中ですが、どのような効果を期待されていますか?
インプレッションの“質”に注目しています。認知度や好意度などのブランディングの効果指標で見た場合、DSPなどで一斉配信するよりも高い効果があるのではないかと期待しています。VISMの良さは「特定の面のターゲティング」であると思っています。
面のターゲティングを言い換えると、「今、そのページのコンテンツに興味を持っている“人” のターゲティング」とも言えます。そのため、“興味”についてのデータの鮮度は、現在のオーディエンスターゲティングよりも優れていると考えます。また、コンテンツとしてWeb上に残る(メディアの判断による)点も魅力的です。
—— 確かにオムニバスでもオーディエンスターゲティング配信を行うWEB広告の潮流を「枠から人へ」と表現していましたが、今は「枠から人へ、そして枠へ」というような原点回帰の傾向が強くなっていると感じます。VISMに関して、反対に改善を期待する点はありますか?
配信面の拡大と効果測定機能の強化です。面指定できるのは魅力的ですが、まだまだ配信できるメディアが少ないと感じます。効果測定について、インプレッションの質が高いことをデータで示していただけると良いです。完全視聴や記事の読了率の他、態度変容計測などのオプションがあれば利用したいと思います。
—— 株式会社マクロミル マーケティング&プロダクト本部 マーケティングコミュニケーションユニットの広瀬 信輔氏のインタビューをお届けする本連載の最終回はデジタルマーケティングの将来像についてお届けします。
人物紹介
広瀬 信輔氏
株式会社マクロミル
マーケティング&プロダクト本部 マーケティングコミュニケーションユニット
—2008年に株式会社マクロミルに入社し、現在同企業のWebマーケティング部門の責任者として、デジタルマーケティングを推進。
また、同氏は自身が運営するメディア「デジタルマーケティングラボ」にてフリーのマーケティングコンサルタントとしても活動。ビジネスメディアでのコラム執筆やイベント出演、大手企業のマーケティング支援など活動範囲は多岐に渡る。
著書:『アドテクノロジーの教科書』
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