Googleがアドエクスチェンジをファーストプライスオークションに変更|広告業界全体の流れ
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2019年3月19日、Googleのアドエクスチェンジがファーストプライスオークションモデルを取り入れると発表しました。
このニュースを聞いて、これまでDSP広告やアドエクスチェンジを運用してきた広告代理店の担当者や、かかわってきたWeb担当者は驚くとともに「やっとGoogleも」と思ったのではないでしょうか。
一方、リスティング広告や従来のディスプレイ広告しかかかわってこなかった担当者(日本企業の場合、ほとんどがそうだと思います)は、このニュースが一体何を意味しているのか、すぐにはわからなかったと思います。
実は、このGoogleの発表で、Web広告の流れが完全に変わりました。
今回は、「Googleのアドエクスチェンジがファーストプライスオークションモデルに切り替えた」というニュースから、Web広告全体の流れを見ていきたいと思います。
【一部内容紹介】
Web広告で入札額(クリック単価)が決まる仕組み
Web広告の費用対効果は、クリック課金型であれば「クリック単価÷コンバージョン率」、インプレッション課金型であれば「インプレッション単価÷クリック率÷コンバージョン率」で費用対効果が決まります。
そのため、広告運用担当者は、少しでもクリック単価、インプレッション単価が低く、コンバージョン率の高いキーワードやターゲティング、入札戦略を探し続けます。
では、クリック単価やインプレッション単価がどのように決まるのでしょう。
この方法には「セカンドプライスオークション」と「ファーストプライスオークション」という2つの方法があります。
ファーストプライスオークション(一番高い価格で入札した人が購入する形式)であれば、この図のように「もっと安く購入できたのに…」という状況が発生します。
そのため、多くの広告主は自分が購入したいと思う金額ではなく、競合はこれくらいだろうからこれくらいで入札すれば…」といった予測を立てます。
しかし、この方法では「もっと高いお金を払ってでも買いたかった」という機会損失が発生してしまいます。
そこで登場したのはセカンドプライスオークション(最も高い値を付けた人が、二番目に高い値を付けた人の入札価格(またはその1円上など)で購入する形式)です。
例えば、Aさん、Bさん、Cさんの3人がオークションに参加し、それぞれ、80円、120円、100円で入札したとします。
通常のオークション(後述するファーストプライスオークション)であれば、Bさんが120円支払って購入します。
しかし、セカンドプライスオークションであれば、Bさんは120円ではなく、2番目に高い値である、Cさんの100円で購入します。
この場合、広告主は機会損失を気にせず、「自分が買いたいと思う最大の費用」で入札することで、必ずそれ以下の費用で購入することができます。
※セカンドプライスオークション、ファーストプライスオークションについて、本分でより詳細に紹介しています。
- ではなぜGoogleはファーストプライスオークションに切り替えたのでしょうか?
- そもそも、多くのDSPがファーストプライスオークションを導入しているのはなぜなのでしょうか?
それは、DSPをはじめ、アドテクノロジーの進歩により上図のような課題が浮き彫りになったからです。
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