ウェブチラシの認知度は76%、今後の利用意向は50%/主婦の消費行動に関する調査
Webマーケティングガイドでは、インターネット調査会社の株式会社ボーダーズと共同調査のもと、主婦の消費行動に関する調査を行った。
昨今は物価上昇にともなう消費力の低下が懸念されている。4月1日からは、一時的ではあるが暫定税率が廃止され、ガソリンの店頭価格は大幅に下落した。
しかし、その一方で牛乳類は3~10%程度、食用油としょうゆに関しては10%程度の値上げが予定されており、家庭の台所を直撃すると考えられる。
今回の自主リサーチでは、家庭の台所を管理する主婦の消費行動について調査していく。
※調査概要に関しては、記事の末尾に記載している。
「折り込みチラシ」を約半数がほぼ毎日チェック
まず、日用品購入に関する主婦の情報収集方法について尋ねた(Q1)。
その結果、折り込みチラシについては、48.8%の主婦が「ほぼ毎日」と回答。また、11.8%は「2~3日に1回程度」と回答していることがわかった。
インターネット上で見るウェブチラシについては、「ほぼ毎日」は8.2%。「2~3日に1回程度」についても13.6%にとどまっており、「それ以下」(1週間に1回未満)が31.6%で最も多い結果となった。
友人やご近所さんとの情報交換については、「ほぼ毎日」が5.2%。「2~3日に1回程度」が10.8%となり、ウェブチラシと同様に「それ以下」が最も多い結果となった。
また、ウェブチラシに関しては、76%の主婦がその存在を認知していると言え、認知度としては高いことがうかがえる。
今後利用が増えそうな情報源は、「ウェブチラシ」
日用品の購入情報の収集方法について、それぞれ今後の利用が増えると思うかを尋ねた(Q2-1)。
その結果、利用が増えると回答した主婦(「非常に増えると思う」と「少し増えると思う」の合計)はウェブチラシで最も多く51.0%。次いで、「友人やご近所さんとの情報交換」が25.8%。そして、新聞の折り込みチラシの25.6%が続く結果となった。
これを、専業主婦と兼業主婦に分けて分析すると(Q2-2~2-4)、新聞の折り込みチラシについては利用が増えると回答したユーザーは、専業主婦が26.8%、兼業主婦が24.4%となり、若干ではあるが専業主婦の利用意向が上回った。しかし、ウェブチラシに関しては兼業主婦が54.4%、専業主婦が47.6%となり、兼業主婦が7ポイント近く上回る結果となった。
新聞の折り込みチラシは、基本的には自宅で見るものだが、ウェブチラシはインターネットにつながる環境がありさえすれば、どこでも利用することが可能である。そういった意味でも、ウェブチラシは仕事をしながら家事をする兼業主婦にとっては非常に重宝する情報メディアなのかもしれない。
日用品の買い物でも60%以上がインターネットで情報収集する
次に、食料品や日用品の買い物に行く前に、インターネットを使って情報収集をすることがあるかを尋ねた(Q3)。
その結果、あると回答した主婦(「よくある」と「たまにある」の合計)が64.0%と、ない(「あまりない」と「まったくない」の合計)を上回った。
主婦は日用品に関してもインターネットを活用して情報収集を行っていることがわかった。ただし、今回の調査がインターネットを通して行われたことを考慮する必要がある。
60%以上の主婦が買い物リストを作成
食料品や日用品の買い物に行く際、買い物リストを作るかどうかを尋ねた(Q4)。
その結果、22.6%の主婦が「だいたい作る」と回答、そして38.2%が「たまに作る」と回答しており、半数以上となる60.8%の主婦は買い物リストを作成することがわかった。
また、この結果を専業主婦と兼業主婦で比較すると(Q4-2)、「だいたい作る」では専業主婦が24.8%、兼業主婦が20.4%と、専業主婦が4.4ポイント高い結果となった。
ただし、その一方で「たまに作る」では、専業主婦が35.2%、兼業主婦が41.2%で、兼業主婦が6ポイント高い結果となり、買い物リストを利用する(「だいたい作る」と「たまに作る」の合計)割合は両者であまり変わらない、むしろ兼業主婦の方が若干ではあるが高いことがわかった。
約80%の主婦が「特売セール」にひかれて買い物に出かける
特売セールにひかれて買い物に行ったことがあるかどうかを尋ねた(Q5)。
その結果、「非常によく行く」が32.8%、「たまに行く」が46.8%となり、79.6%の主婦が特売セールにつられ買い物に出かけていることがわかった。
90%以上の主婦がセール品以外の商品も購入してしまう
特別セールに惹かれて買い物に行ったことがあると回答した398人に対して、特別セールに行った際、他の商品もついでに購入したかを尋ねた(Q6-1)。
その結果、91.7%もの主婦が「セール品以外も購入した」と回答した。
7.8%の主婦は「セール品のみを購入した」と回答しているものの、79.6%の主婦が特売セールに惹かれてスーパーなどに足を運び(Q5)、そしてそのうち、91.7%の主婦がセール品以外の商品も購入したと回答している(Q6)。
この結果を、専業主婦と兼業主婦で比較すると(Q6-2)、「セール品以外も購入した」専業主婦は94.3%、兼業主婦は88.9%となり、専業主婦の方が高い割合でセール品以外の商品を購入していることがわかった。
第2の目玉商品で購買を促す
セール品以外も購入したことがあると回答した365人に対して、その理由を尋ねた(Q7)。
その結果、突出して高かったのは、「セール品以外にもお得な商品を見つけたから」の77.0%、そして「せっかく買い物に来たので」の68.8%であった。
興味深いのは、「セール品以外にもお得な商品を見つけたから」という回答が最も高く、また「新商品があったから」は10.1%と割合的には少なくなっている一方で、「せっかく買い物に来たので」という回答も多く、主婦は安さだけでなく心理的要因(交通費や移動時間を考えると、1回で済ませた方が楽だという理由も含む)によって消費行動をとるということである。
このことから、第2、もしくは第3の目玉商品を用意すること、そして買い物にやってきた主婦に「せっかくだから……」と思わせることが、購買欲を上げるポイントになるのではないだろうか。
調査概要
- 調査対象:25歳以上の主婦500人(専業、兼業はそれぞれ250人)
- 調査期間:2008年3月25日~2008年3月26日
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 調査機関:株式会社ボーダーズ
- 本調査は、業界の全般的な調査であり、あくまでも指標となるものですので、参考データとしてご活用下さい。業種や取り扱っている商品、またユーザーの属性によっても調査結果は大きく異なると考えられます。
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