集客と成功の共通ポイント
集客と成功の共通ポイント
「ブランディング&認知」「販促」パターンの7つの代表事例を紹介しました。個性豊かなキャンペーンが揃っているように見えて、共通している点があります。
1つは参加者にとって魅力的なインセンティブがあること。キャンペーンに懸賞を取り入れるのであれば、魅力的であること、販促系でも金銭的にお得感があることは大前提です。ブランディングや商品開発目的の要素が強いのであれば、魅力的なお題を設けて「参加してみたい!」「友達に教えたい!」と思ってもらえるようにしましょう。
7つの事例では、航空券プレゼント、5万円プレゼント、100万円分のポイントプレゼント、ピザ25%オフなど、タイムライン上でパっと見ても魅力的なキャンペーンであることがすぐにわかります。賞品が「当社のオリジナルマウスパッドプレゼント!」のキャンペーンに応募する人なんていなそうですよね。
さらに、7つの成功事例からTwitterキャンペーンの参加率を上げるためのコツを考えてみます。
- 簡単に応募できて参加のハードルが低いこと
他のユーザーが参加したつぶやきをタイムラインで見かけて興味を持ってもらったとしても、すぐに応募できないようなキャンペーンでは、そのユーザーは面倒くさくなってブラウザを閉じてしまうでしょう。そしてそのキャンペーンはタイムラインとともに忘却の彼方に流れていきます。
たとえば、お題が「コーヒーにまつわる思い出をTwitterで投稿して下さい」など、ツイートの自由度が高すぎると参加ハードルが高くなってしまいます。ただし、大喜利っぽい要素で面白いものであれば参加してくれるユーザーはいるでしょうし、ファミリーマートのおにぎりのように、商品開発につながるようなお題だと参加してくれる人は多いです。
- 単純にお題に答えるだけ、RTさせるだけのものは面白くない
わかりやすくて簡単だとはいっても、キャンペーンがシンプル過ぎて面白みに欠けては盛り上がりません。「(美味しいコーヒーと言えば〇〇のコーヒー!)◯◯を埋めてTwitterにつぶやこう!」というようなキャンペーンは単純ですが、ソーシャルメディア上の話題性を考えると面白くありません。
- 懸賞結果がすぐにわかる方が参加率は上がる
「その日のうちに当選者には連絡します」や「当選結果はすぐに出ます!」など、キャンペーンの参加結果がすぐにわかる方が、ユーザーのキャンペーン参加のモチベーションが上がります。
- ユーザーの自己顕示欲をさりげなく満たす投稿内容
最近Facebook上でも流行っている診断コンテンツしかり、日本人は「私は実はこういう人間です」というような、キャンペーンに参加していることある種の言い訳にして、さりげなく自己顕示欲をアピールできるものが好きです(欧米では流行っていないようですが)。
- フォロワーにも何らかのメリットを提示できる
Eye-Fiカードの事例のように、「何人RTしてくれたら割引きます!」といった「自分がRTすることで誰かが得をする」というインターネットの善意の連鎖を生み出すことに成功すると、ものすごいパワーを発揮します。
進行状況に応じた告知方法を準備する
ここまで企画のポイントについて説明してきましたが、良い企画ならば必ず話題が広がって成果が出るというわけではありません。キャンペーンを始めるには、事前の告知準備が必須です。自社のTwitterやFacebook、ブログやプレスリリース、メールマガジンなど、自社で持っている告知ソースを活用するのは当然ですが、キャンペーン主催者が簡単に投稿できるTwitterキャンペーン紹介サイトに掲載するのも手です。
ただし、これらのサイトに掲載すると、懸賞のつぶやきしかしていないTwitterアカウントからの応募が増えます。これは避けようがありません。また、競合他社のキャンペーンと並んでしまう可能性があります。その他、アルファブロガーなど、ソーシャルメディアに影響力のある人に協力してもらえるのであればしてもらいましょう(最近話題のステマにならないように気を付けないといけませんが)。
また、Twitterキャンペーンの運営では、開始直後の告知だけでなく、「フォロー返しをする」「定期的に公式アカウントからキャンペーンについてのツイートをする」「参加ユーザーにはこまめにリプライをする」「面白いつぶやきはRTする」など、キャンペーン参加者と積極的にコミュニケーションし、一緒に盛り上げていくことが大切です。
Twitterキャンペーン実施、8つの企画チェックポイント
今までのおさらいも兼ねて、Twitterキャンペーン企画を立ち上げる際に決めるべき8つのチェックポイントを用意しました。企画書作成などにお役立てください。
- 目標の設定
企業として何を目標にキャンペーンを行うのか設定する- ブランディング、話題作り(例:フォロワー数◯◯以上増やす、参加者◯◯人以上)
- 売上アップ
- ファンとのコミュニケーション、新商品開発
- テストマーケティング(明確な数値目標はあえて立てない)
- キャンペーンのストーリー
ユーザーはキャンペーンにどんな気持ちで参加するのか、また参加したくなる魅力的なものか検討する- 内容はちゃんと練られているか
- 参加のハードルは高すぎないか
- プレゼントは魅力的で参加したいと思うか
- キャンペーン期間は短すぎないか、長すぎないか
- クチコミが広がりやすくなっているか
- 自分だったら参加してみたいと思えるか
- 参加方法
ユーザーがキャンペーンに参加する方法を設計する- お題に答えてつぶやくのか
- RTするだけで応募できるか
- オリジナルゲームを体験させるのか
- ハッシュタグやキーワードを含ませるのか
- 利用規約
プライバシーポリシーや参加対象者、当選発表の方法などを設計する- キャンペーン参加は1回限り有効か、何度でも応募できるか
- キャンペーン対象者の制限(地域限定、20歳以上など)
- 参加者や当選者の個人情報の扱いについて(自社のプライバシーポリシーに抵触していないか)
- 当選者の発表方法
- キャンペーンサイトの用意
Twitter上だけで完結させるのか、それともWebサイトも活用するのか検討する- 専用サイトは必要なのか。サイトの構成やデザインはどうするか
- Twitterのタイムライン、Facebookいいね!ボタン、Google+ボタン、mixiチェックボタンなど、どのような要素をサイトに取り込むか
- スマートフォン、携帯サイトに対応するか
- キャンペーンが終了したらサイトは閉じるか、そのまま残すのか
- 告知の方法
キャンペーンをどのように広めるのか、開始前、開始後の動きを設計しておく- 自社サイトで紹介
- 自社のメールマガジン
- 自社のTwitterやFacebookなどのソーシャルメディアで紹介
- プレスリリース
- ブロガーや影響力のあるTwitterユーザーに協力してもらう
- Twitter懸賞サイトに掲載する
- バナーなどの広告掲載
- 運用
キャンペーンを誰がどのように運用していくのか、ツール導入なども含め、社内の体制を設計する- サポートや返信には誰がどのように対応するのか
- フォロー返しはするか
- こまめに返信するか
- 時々キャンペーンを盛り上げるつぶやきをするか
- 面白いつぶやきはRTするか
- 効果測定
キャンペーンの効果をどのように判断するのか、効果測定の方法を決めておく- Twitterのフォロワー数推移
- キャンペーン参加者の推移
- キャンペーンサイトのアクセス数
- Facebookいいね!、Google+ボタン、ブックマークなどのソーシャルメディアでの共有数
- (販促なら)売れた数、金額
ツールを活用して効率的な運用を
Twitterキャンペーンのポイントを紹介してきましたが、参考になったでしょうか。Twitterキャンペーンと相性の良い商品・サービスもあれば、相性の悪いものもあります。事例をマネすればうまくいくというものではありませんから、自社の商品・サービス、利用されるユーザーにとってどんな企画が合っているのか、自分が参加したくなるようなキャンペーンなのか、考えてみることが大切です。
そしてもう1つ、こうしたキャンペーンを実施するのであれば、Twitter運用ツールの活用が欠かせません。キャンペーン中のタイムラインはあっという間に流れていきますし、ユーザーからの質問が来ることも想定されます。これらを1人の担当者が手作業で管理しようとするのは現実的ではありません。以前に連載で紹介したフリーの運用ツールを活用するのも1つの手段ですが、おすすめはキャンペーン向けのツールを活用することです。
たとえば、(宣伝になってしまいますが)筆者のわたしが所属するシックス・アパートからも、Twitterキャンペーンを簡単に構築できるサービス「Lekumo キャンペーンビルダー」を提供しています。実は、事例で紹介したアイティメディアのワントピのキャンペーン構築にも利用されています。その他に、アジャイルメディア・ネットワークの「つぶやきまとめCMS」といった支援ツールもあります。
Lekumo キャンペーンビルダーは、「Twitterキャンペーンの企画はできたけど、キャンペーンサイト構築のノウハウがないので手探りで作ることになりそう……」そんなWeb担当者のためにつくられた、Twitterキャンペーンを簡単に構築・運営できるサービスです。キャンペーンの企画や構築、運営をする人の「サイト構築が複雑」「キャンペーンの解析ができたらいいんだけど」「とにかく何とかして自社製品・サービスを盛り上げたい」といった悩みを解決します。
実際に作ってみると大変な利用規約もテンプレートとして用意されているので、自社の都合にあわせて文章を編集するだけで利用規約ができあがります。また、キャンペーンサイトに必要な、TwitterタイムラインウィジェットやFacebookいいね!ボタン、Tweetボタン、Google+ボタンなども簡単に設定できますし、基本的には各設定項目を埋めていくだけでキャンペーンサイトを立ち上げら、Twitterのフォロワー数推移など、キャンペーンの効果測定もできます。
また「スコア判定型」「設問ツリー型」診断テスト形式のキャンペーンサイトを簡単に構築できるテンプレートが3月に新しく追加されました。たとえば「キャンペーンの公式Twitterアカウントをフォローして診断テストにチャレンジ! 結果をツイートすると抽選でプレゼントが当たる」というようなキャンペーンサイトが構築できます。
1ヶ月無料で試用できますので(商用利用もOK)、ぜひ試してみてください。Web担当者もユーザーも楽しめるTwitterキャンペーンサイトを作ってみてくださいね!
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