衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座

Googleアナリティクスの導入から、運用、活用まで、正式なサポートがない初めての人でもゼロから学んでいけるように、丁寧に解説していく。

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「ページの価値」の計算方法

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「ページの価値」の計算方法

「ページの価値」は、基本的にはページ別に見るべき指標で、計算式としては下記の通りだ。

ページの価値(ページ別の指標のとき)=目標値の合計÷ページ別訪問数

つまり該当ページを経由した訪問で発生したコンバージョンなどの合計目標値(eコマースの収益+すべての目標値の合計)を該当ページのページ別訪問数で割った値だ。

逆に言えば、「ページ別訪問数×ページの価値」が、そのページを通って達成された合計目標値になる。またその指標の計算の特性上、目標達成に近いページになるほど、「ページの価値」の値は高くなる

サイト全体の指標(図2赤枠部分)の方は、各ページの「ページの価値」の加重平均値となっている。具体的な計算式は以下の通りだ。

ページの価値(サイト全体の指標のとき)=
  (各ページのページ別訪問数×各ページのページの価値)の合計
    ÷各ページのページ別訪問数の合計

「ページの価値」の活用方法

たとえばeコマースサイトであれば、「ページの価値」の値は購入完了ページが最も高く、次は購入プロセスであるショッピングカートのページなどが高くなる。そのため目標達成までが遠い「トップページ」とカート周りのページを比較しても意味はない。

すなわち、「ページの価値」を比較するときは、同じレベル(階層)のコンテンツや同種のコンテンツ間で、目標達成に対する相対的な評価をするのがよいだろう

「ページの価値」の注意点

目標設定の「目標値」は値を1つだけ固定して指定するものだ。「目標値」は、この目標の達成を金額換算した価値を入力しよう。たとえば、資料請求サイトの場合、資料請求した人が最終的に商談で成約する割合が10%で、平均商談成約額が10万円だという経験値があれば、資料請求1件あたりの期待値は10万円×10%=1万円と計算できるので、「目標値」は1万円と入力しておくとよいだろう。

もちろん価値換算が難しいこともあると思うが、その場合でも1,000円など、何らかの数値を「目標値」に入れておくとよいだろう。なぜならこの値を設定しておくことで、少なくとも何らかの計算結果が表示されるからだ。このように「目標値」は架空のものであったり、およその数値であったりするので、あくまでも大雑把に相対比較する場合や全体評価をする目的で利用しよう。

ちなみに、仮の数値を「目標値」として設定する場合は、最低でも1,000ぐらいの数字を入れておくことをオススメする。なぜなら、この「ページの価値」は整数値が表示されるからで、10とか1のように小さな数字を入力してしまうと、表示の際に四捨五入されて、すべて0表示になってしまう懸念があるからだ。目標値を入力しているのに、「ページの価値」が0と表示されている場合は、「目標値」が小さすぎないかを確かめてみよう。

ただし、eコマースのトラッキングコードを実装して、実際の購入金額を取得しているケースでは、この目標値は架空の数字を入れておかずゼロにしておくのがよいだろう。計算式を振り返ってみてもらえばわかるが、合計目標値とは「eコマースの収益」とすべての「目標値」の合計なので、eコマースの売上(収益と同義)を計測しているならば、実際の売上高を使って精度高く算出できるので、それだけでよいからだ。

筆者の『ユニバーサルアナリティクス版Googleアナリティクス完全マニュアル(PDF)』が発行されました。

筆者が講義を行うGoogle アナリティクス徹底講座も、定期的に開催しています。 → Google アナリティクス ゼミナール

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