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Googleナレッジパネル完全攻略! 究極の「虎の巻」【前編】 ~標準24項目

グーグルのブランド検索やローカル検索で出てくるナレッジパネルを攻略するために、「標準24項目」「特別な11項目」「対策チェックリスト13項目」を解説(前編)

グーグルのブランド検索やローカル検索で出てくるナレッジパネルを攻略するために、「標準24項目」「特別な11項目」「対策チェックリスト13項目」を解説する。

「カブを絞っても血は出ない」(「金のない人から金は出ない」、転じて「不可能なことをする」の意)と言われるが、そのカブ(そしてあなたの最大の競合候補)がグーグルだった場合、マーケティング対象のローカルビジネス地域の血液、つまり活力源は、制御すべき場所を知っているかどうかに左右されるかもしれない。

ローカル消費者ジャーニーのうち、グーグルがかつてないほど多くの段階を自社のインターフェイス内に留めるよう動いている。そんな状況においてローカル企業は、グーグルナレッジパネルの中でも直接的または間接的に影響を及ぼせる部分を可能な限り制御する必要がある

この「虎の巻」では、グーグルが現在も提供しているサービスから、最速で最大限のメリットを絞り取る方法を紹介する。

グーグルはすでに、ローカルビジネスの「支援者」ではなく「競合相手」に変化している

グーグルは、ローカルビジネスの「競合相手」である ―― そう考えることに、最初は戸惑うかもしれない。

ローカルの分野においてグーグルはこれまで長年にわたり、資格のあるすべてのローカル企業に対して画面上で膨大なスペースを無料で提供してくれていた。そう、まるで贈り物のように。

しかし、当然ながらグーグルも最大限の収益性を追求しようとしており、ローカル製品の収益化を加速させる一方で、ブランドの評判という観点で見ると、世論により多くの裁量の余地を与えるようになっている。

こうした傾向が続くなかで企業は、検索ユーザーが企業名で検索した場合に表示されるグーグルナレッジパネルのうち、どの機能(表示)を自分たちで制御できるのかを知る必要がある。また、そうした機能のうち、表示順位や消費者に影響を及ぼす可能性が最も高いのはどれかを知る必要もあるだろう。

以下では、この両方のトピックについて詳しく探っていく。

グーグルナレッジパネル標準24項目(#1~#16)
~多くのナレッジパネルにおける中核機能

ナレッジパネルにどんな項目が表示されるかは、業界によって異なる。しかし下の画像とキー要素は、ほとんどのビジネスカテゴリに共通して関連する要素を表している。

以下では、この図で番号を付けている各機能について、次のようなことを解説している:

  • 簡単な説明
  • あなたが制御できるのかどうかを「可能」または「不可能」で解説(「ある程度可能」の場合は、その理由)
  • ベストプラクティスに役立つ専門的なアドバイス(ある場合のみ)

ナレッジパネルの標準項目 #1
写真と動画

クリックすると、セット内でオーナーとユーザーの両者が作成した写真が表示される。写真はクリック率(CTR)に大きな影響を与える。写真にスパムがないか監視する必要がある。

モバイルでは、最初に設定したのプロフィール画像とは別に、写真用のタブがある。

  • 制御可能? ○ある程度可能

    これはオーナーが作る要素でもあり、クラウドソーシングによって作られる要素でもある。

  • 専門的なアドバイス

    写真セクションには動画も投稿できるが、2本以上の動画を投稿すると、モバイル動画用のサブタブが表示される。

ナレッジパネルの標準項目 #2
地図

クリックすると、地図ベースのナレッジパネルと、ピンが立てられた地図が表示される。

地図のマーカー(ピン)の位置が正しいことを確認しよう。

  • 制御可能? ○ある程度可能

    オーナーは地図上で位置の間違ったマーカーを修正できるが、ユーザーも位置を編集できる。

ナレッジパネルの標準項目 #3
外観写真

クリックすると、そのビジネスのインタラクティブなGoogleストリートビューが表示される。

※モバイルでは外観写真用のスペースは設けられていない。

  • 制御可能? ○ある程度可能

    オーナーは、地図上で位置の間違ったマーカーを修正できる。

ナレッジパネルの標準項目 #4
ビジネス名

これは、実際のビジネス名を反映し、かつグーグルのガイドラインに沿った書式にする必要がある。

  • 制御可能? ◎可能

    オーナーが情報を提供する。ただし、一般ユーザーも編集できる。

  • 専門的なアドバイス

    自分の企業が店舗を持たない配管のフランチャイズなど、非店舗型ビジネス(SAB: Service Area Business)の場合、この名称は、そのビジネスのウェブサイトに表示している名前と一致している必要がある。

ナレッジパネルの標準項目 #5
地図のスター

クリックすると、自分の地図に位置情報を保存するか、あるいは地図上に位置情報を表示するかを選択できる。これは見落とされがちな機能であり、公開されている情報はほとんどない。

ユーザーがある位置情報のスターをクリックすると、それ以降、自分の地図上でその位置情報が「スター付きの場所」として表示される。これは「リスト」形式だ。

多くの人がスターをクリックしたビジネスは何らかの形で検索結果の順位にプラスの影響が得られると仮定できるかもしれないが、これは推測だ。

※モバイルには地図のスターがない。代わりに「保存」アイコンがある。

  • 制御可能? ×不可能

ナレッジパネルの標準項目 #6
「ウェブサイト」ボタン

クリックすると、その会社のウェブサイトに移動する。

「専門職が複数いる場合」「拠点が複数ある場合」などは、このリンクが正しいURLを指し示しているか注意する必要がある。

  • 制御可能? ◎可能

    オーナーが情報を提供する。ただし、一般ユーザーも編集できる。

  • 専門的なアドバイス

    複数の拠点を持つ大企業は、各拠点のナレッジパネルを適切なランディングページにつなげることを検討する必要がある。

    新たな調査によると、「ブランド全体のページ」と「1つの拠点に特化したページ」の両方がある場合、消費者のエンゲージメントは全体の85%がローカルページ(Facebookのローカルページやローカルランディングページなど)で発生するという。

    全国規模のページまたはブランドページで発生しているインプレッション数は少なく、エンゲージメントも低い(15%)。

ナレッジパネルの標準項目 #7
「経路案内」ボタン

クリックすると、地図ベースのウィジェットに移動し、出発地を指定して運転経路や交通情報を受け取れる。

消費者が誤って誘導されないように、自社の各拠点の経路案内は必ず確認してほしい。

  • 制御可能? ○ある程度可能

    オーナーと一般ユーザーは、経路案内の誤りを報告できる。

ナレッジパネルの標準項目 #8
レビューの星とレビュー件数

このセクションで表示される星の数は単純平均ではなく、「ベイジアン平均」のようなものだ。

レビューの件数(時に不正確な場合もある)をクリックすると、別途レビューインターフェイスがオーバーレイ表示され、すべてのレビューを閲覧できる。

レビューの数や内容はローカル検索順位に影響を及ぼすと考えられているが、影響の度合いは推測の域を出ない。レビューの内容は、コンバージョンに大きな影響を及ぼすとみられている。

  • 制御可能? ○ある程度可能

    オーナーは、「レビューの依頼」「監視」「サムアップ(親指を立てる画像)アイコンのクリック」「返信」ができるほか、スパムレビューを報告できる。

    一般ユーザーも、レビューの違反コンテンツを報告できるほか、サムアップアイコンをクリックできる。

  • 専門的なアドバイス

    ビジネスがレビューを依頼してもグーグルは問題にしないが、レビューと引き換えに何らかの形のインセンティブを与えることは厳禁だ。

    また、レビューをまとめてリクエストするのもやめよう。レビューがフィルタリングによって除外される可能性があるからだ。

ナレッジパネルの標準項目 #9
概要

これはグーグルが独自のルールで生成するもので(ルールの詳細は未確認)、そのビジネスの概要を説明することを目的としている。

  • 制御可能? ×不可能

ナレッジパネルの標準項目 #10
所在地

実店舗の場合、この行には実際の物理的所在地が表示されなければならない。

店舗を持たない配管のフランチャイズなど非店舗型ビジネス(SAB: Service Area Business)の場合、この行には、Googleマイビジネスのダッシュボードで指定している所在地の非表示設定に基づいて、そのビジネスの都道府県や市区町村だけが表示される。

  • 制御可能? ◎可能

    オーナーが情報を提供する。ただし、一般ユーザーも編集できる。

ナレッジパネルの標準項目 #11
営業時間

クリックすると、そのビジネスの1週間の営業時間がドロップダウンで表示される。季節によって異なる営業時間や休日の営業時間が正確に反映されるよう注意する必要がある。

  • 制御可能? ◎可能

    オーナーが情報を提供する。ただし、一般ユーザーも編集できる。

ナレッジパネルの標準項目 #12
電話番号

この番号は、極力その場所に直接つながるものでなければならない。デスクトップでは、この番号をクリックするとGoogleハングアウト経由で発信できる。

各ビジネスについてGoogleマイビジネスのダッシュボードで複数の電話番号を追加できるが、一般には公開されない。

※モバイルでは電話番号が表示されず、「電話」アイコンだけが表示される。

  • 制御可能? ◎可能

    オーナーが情報を提供する。ただし、一般ユーザーも編集できる。

  • 専門的なアドバイス

    コールトラッキングを実装したい(この項目からの架電数を分析したい)」というニーズに対して最も人気の高い解決策は、「電話番号1」にコールトラッキング用の番号を設定し、「追加の電話番号」に実店舗の番号を設定することだ。

    この手法は2017年に初めて提案されたが、追加の電話番号とグーグルがウェブサイト上で発見する電話番号が一致する限り、この手法を用いることで深刻な問題が発生したケースはこれまでに報告されていない。

ナレッジパネルの標準項目 #13
「情報の修正を提案」リンク

これは、一般ユーザーがリスティングデータの問題を報告できる、最もわかりやすい方法だ。

肯定的な意図で利用されることもあれば、悪意を持って利用されることもある。

  • 制御可能? ×不可能

ナレッジパネルの標準項目 #14
Googleでの投稿

2017年に導入されたこのマイクロブロギング形式の機能により、「リンク」「画像」「動画」を含む短いコンテンツをビジネスがナレッジパネルに直接投稿できるようになった。この投稿機能を使用すると、ローカル検索順位に影響を及ぼす可能性があると考えられている。

投稿するコンテンツを「イベント」に指定しない限り、各コンテンツは1週間後に削除される。イベントに指定した場合は、そのイベントが終了するまで公開される。

投稿機能はGoogleマイビジネスのダッシュボードで作成して管理する。グーグルは、投稿されたコンテンツをGoogleマップで表示するなど、掲載場所に関して実験的な試みをしている。

  • 制御可能? ◎可能

  • 専門的なアドバイス

    最大1500文字まで投稿できるが、150~350文字を推奨する。

    理想的な投稿画像サイズは750×750だ。250×250より小さい画像は投稿できない。

    実際の投稿には、次のような内容を盛り込める:

    • イベント
    • 製品
    • サービス
    • 予約
    • 電話番号
    • 30秒の動画
    • 詳細情報へのリンク

    画像には、ユーザーがウェブサイトにアクセスして予約するなどの特定の操作を行うよう促すテキスト(CTA)を含めることができる。初期に行った実験では、画像にCTAを含めるとコンバージョン率が大幅に上昇することがわかっている。

ナレッジパネルの標準項目 #15
この場所に行ったことがありますか?

クリックすると、誰でも属性情報を提供できる。

「この場所の敷地内に駐車場はありますか?」など、ウィザード形式でさまざまな質問が表示され、その回答を登録できる。

  • 制御可能? ○ある程度可能

    オーナーも一般ユーザーも、このリンクを通じて属性を追加できる。

  • 専門的なアドバイス

    グーグルは、ヘルプフォーラムのトップレベルユーザーらに対し、ビジネスが自らの「この場所に行ったことがありますか?」セクションで情報を提供しても問題ないと伝えている。

ナレッジパネルの標準項目 #16
質問と回答

2017年に導入されたこのクラウドソーシングによる「質問と回答」は、ビジネスが直接投稿できる機能だ。各ビジネスは、独自のFAQを投稿してそれに回答できるだけでなく、消費者からの質問にも回答できる。

ナレッジパネルでは、サムアップがクリックされた回数が最も多い質問と回答が最上部に表示される。

「質問する」ボタンをクリックすると質問の投稿画面が開き、「すべての質問を表示」リンクをクリックすると、すべての質問がポップアップでオーバーレイ表示される。

この機能は、次のような観点から重要性を増している:

  • ソーシャルメディア的なインタラクティブ性の新たなハブとして
  • 顧客サポートとして
  • おそらくは検索順位決定要因として

なお、スパムや悪用を防ぐため監視する必要がある。

  • 制御可能? ○ある程度可能

    オーナーも一般ユーザーも投稿できる。

この記事は、前後編の2回に分けてお届けしている。後編となる次回は、

  • 標準24項目の残り(#17~#24)
  • 業界によって追加されることがある11の特別要素
  • ナレッジパネルを最大限に活用するためのチェックリスト

を解説する。→後編を読む

用語集
CTA / CTR / Facebook / インプレッション / クラウド / クリック率 / コンバージョン / コンバージョン率 / ソーシャルメディア / リンク
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