小さな会社でも商品のミッションや目的を定めるべき理由 | 万年筆の売り方とブランド論
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ソース : 小さな会社でも商品のミッションや目的を定めるべき理由 | 万年筆の売り方とブランド論 | でもやるんだよ!マーケティング・ラボ
会社のプログダクトを作るとき「ブランドパーパス」というブランドの「目的」を設定することが大事という話はよく聞きます。
ブランドパーパスとは、マーケティング担当者が「このブランドは何のために存在しているのか」「なくなったら何が変わるのか」という、
ブランドの存在意義や、提供価値にかかわる問いに対する答えのことを言うわけですがでも、どのようにしてブランドの目的を考えていけばいいのでしょうか?
抽象的に物事を理解するのはとても大切な力となりますので、是非このコンテンツで深堀していきたいわけですが、例えば、P&Gの「パンパース」というブランドがありますが、こちらのブランドパーパスは「赤ちゃんの笑顔」と設定されているそうです。
何故、彼らは自らを紙おむつの販売業者だと定義付けないのか、これは、過去のブログでも「なぜテレビ会社はネットテレビ会社になれないのか?マーケティング近視眼に学ぶ持続的成長の秘密」という記事を書きましたが
マーケティング近視眼とは、米国の鉄道会社やテレビ業界が陥った典型的なイノベーションのジレンマのことで、
例えば鉄道会社は、自らの会社の定義を、人や物を目的地に運ぶことと捉えず、車両を動かすことを自らの使命と定義したことが衰退の要因であり、自動車や航空機などの会社に進化ができずに衰退へと追いやられたというわけです。
また、テレビ業界も、自らの組織の定義を、「テレビを流す」としたために、ネット配信会社になれるお金も組織もノウハウもあるのに、進化できずに衰退していくっていう話です。
パーパスやミッションといった大きな価値を明確に規定しておくと、社長を含めた全社員が、常に日々の業務をただの仕事とせず、ユーザーファーストで進化を続けられるからです。
そういえば、昔『ジョブ理論』という本にも書いてあった、「片付けるべき用事」という概念もとても重要で、いずれにしても、より広範な市場設定を可能にすることが商売では大事なわけです。
それで、市場とはすなわち、どのブランドや製品カテゴリーと競合しているか、という概念であり、市場にプレーヤーがいるというよりも、プレーヤーたちが競合する場所が市場だと考えたほうが現実的であることが多く、多様な競合を捉えるために汎用性が高いです。
例えば、有名な万年筆のマーケティングの話もありまして、もし万年筆の競合が、メールや電話が競合なら、「大事なことは手書きで伝えよう」という売り込みで競争を仕掛けるかもしれません。
でも、万年筆って、購入者と使用者が結構違うと言われてまして、皆んなギフトとして買ってる人が多いわけで、じゃあ、現実的な競合相手がギフトであるなら、
「お父さんが次の父の日で欲しがっているのはネクタイではなくて万年筆ですよ」というメッセージを打ち出せば、新たな顧客を獲得できます。競合相手も、高価なネクタイや、ちょっといいお酒などがギフト市場にいることを考えると、それらがライバルになり競合がめっちゃ変わりますよね。
もちろん、あの万年筆よりも書き味がいいとか当たり前のメッセージも万年筆という限定的な市場でシェアを削るのに役立つかもしれないが、これではもっと大きな市場を取り損ねてるのかもしれません。
これらの多様な競合関係は、当該ブランドの製品やサービスとしての機能を見るよりも、ベネフィット(=便益、つまり顧客が得られる価値)を見極めることでよりよく認識できますんで、よく自分のプロダクトを観察してみると良いです。
こういう事実が分かると、競合は大きく見え方が変わってくるわけで、正しいセグメントを分けて、自分たちで道に迷わないために、ある程度大きなミッションは、やはり抽象零細企業でも拵えたほうがいいっていうことでした。
今日の記事は以上になります!
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