【これは注目】アクセシビリティ改善でトラフィック12%増!? 検索流入1.5倍の例も【SEO情報まとめ】
要注目の調査データがでてきた:アクセシビリティを改善したサイトで「トラフィックが平均12%増」「7割のサイトで検索トラフィック増、1.5倍になったサイトも7.3%」といったものだ。
「SEOの改善施策を」という人も、「アクセシビリティを改善したいが予算を確保できない」という人も、刮目せよ!
ほかにも、「E-E-A-Tの『E』を5分で理解」「グーグル検索結果にショート動画」「寄生サイトに手動措置」「この時代に大手サイトがSEOスパム!?」などなど、あなたのSEOチカラをアップさせる良情報をまとめてお届けする。
ChatGPT・AI関連の記事も、トレンドに興味がある人は要チェックだ(記事末尾に掲載の海外SEO情報ブログ記事)。
- グーグルの「E-E-A-T」の「E」を5分で理解する
- グーグルでもショート動画。専用セクションがモバイル検索結果に登場
- サイトマップに含めるのは正規URL、それが大前提
- 寄生サイトにグーグルがいよいよ本格的に鉄槌を下す
- 著者それぞれ専用の紹介ページを作るべき4つの理由
- 【注意】サイトのデザイン変更は検索順位の変化を引き起こすことがある
- 英アディダスのフッターリンクはSEOスパムチック
- 2023年1月の2回目のオフィスアワー: 品質評価ガイドラインのアップデート、リニューアル後のサイトが検索されない、URL変更後の対処など
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今週のピックアップ
【これは注目】アクセシビリティ改善でトラフィック12%増!? 検索流入1.5倍の例も
全体で12%増、検索1.5倍超になったサイトが7.3% (Semrush) 海外情報
アクセシビリティを改善すると検索トラフィックが増加する可能性がある
SemrushがAccessibilityChecker.orgとBuiltWithの協力のもと実施した調査から得た結果だ。過去にアクセシビリティを改善した847サイトを対象に、改善後の検索トラフィックの推移を調べた。
次のようなデータが出た:
- 全サイト平均で全体のトラフィックが12%増加
- 73.4%のサイトで検索トラフィックが増加
- 検索トラフィックが増加したサイトのうち、66.1%が1%〜50%の増加、7.3%が50%超の増加
相関関係と因果関係は異なる。よって、アクセシビリティを改善したことが検索トラフィックの増加に直接つながったと解釈してはいけない点には注意が必要だ。
しかし、それでもこの調査結果には注目せざるを得ない。
おそらく、アクセシビリティ対応によって、グーグルが認識できるテキストコンテンツや増えたことが大きな理由の1つではないかと思われる。
しかし、トラフィック像につながった原因はそれだけではないだろう。
アクセシビリティを気にかけるサイトはユーザーファーストでサイト運営していると想定できる。ユーザーファーストであれば、有益なコンテンツが多そうだし、アクセシビリティ以外のサイト設計も適切な作りになっていそうだ。
つまり、こうした継続的で包括的なサイト改善の取り組みが、全体として検索エンジンの評価につながったとも考えられる。そして、そのサイトを実際のユーザーが良いと感じた結果、グーグルが認識するユーザー行動データに良い影響を与えた可能性もある。
たとえ因果関係でなかったとしても、アクセシビリティ改善そのものは良いことだ。ランキングにまったく影響しなくても、どんな人にとっても使いやすいサイトにすることは重要だ。
もしかしたら、Web担当者のなかにはこんな悩みをもつ人もいるかもしれない:
アクセシビリティはしっかりと確保したい、でも、上司には「それで売上がどう変わるのか?」と聞かれて、なかなか予算をとれない……。
提案に「アクセシビリティ対応で全体トラフィックが平均で12%増加」といったデータを添付すれば、予算をとりやすくなるかもしれない。
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グーグル検索SEO情報①
グーグルの「E-E-A-T」の「E」を5分で理解する
一般のウェブ担当者にはこの知識で十分 (株式会社JADE) 国内情報
グーグルの検索品質評価ガイドラインに登場するE-A-Tというコンセプトに、もう1つ“E”が加わり、E-E-A-Tに変わったことを今年最初の投稿で紹介した。追加された“E”はExperience(経験)の“E”だ。
このExperienceに関する重要なポイントを、JADEの伊東氏が簡潔に解説してくれた:
ドキュメントの中に “Experience” という単語が頻繁に登場する(108回)が、使われ方は2種類。ひとつは、ユーザー体験としてのExperience(User Experience, Search Experience)。そしてもう一つが「実生活での直接経験」(Real Life Experience, First-hand Experience)。
2つのE、すなわち「専門性(Expertise)」と「経験(Experience)」は一見、オーバラップする。前者は「客観的で、検証可能な知識や技能」、後者は「主観的で、個人的な語り口で共有されるもの」と考えると理解しやすい、とクオリティレーターへは説明している。
YMYLな話題についても、「専門性」一辺倒ではなく、時に「経験」を重視したほうが望ましい判断ケースがあることがセクションを割いて述べられており、現実に即したガイダンスとなっている。
品質評価ガイドラインは英語で書かれているうえに長い。伊東氏によるまとめをおさえておけば、一般のウェブ担当者には十分な知識を得られるだろう。まとめの全体は元記事を参照してほしい。5分程度で読み終えるはずだ。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
グーグルでもショート動画。専用セクションがモバイル検索結果に登場
YouTubeショートやTikTokの動画だけ (きらきら☆あんなたん on ツイッター) 国内情報
ショート動画専用のセクションがグーグルのモバイル検索結果に表示されるようになった。あんな氏がツイッターで告知した:
みなさーん!!
— きらきら☆あんなたん (@piropiroanna) January 10, 2023
ショート動画専用のセクションが検索結果にできているのをご存知ですか?
大変長らくお待たせしました。ぜひご活用いただけると嬉しいです😊✨ pic.twitter.com/nkKqfElbJv
米グーグルでは1年以上前から導入されていたものだが、日本にも年明け前後に導入された。
- YouTubeショート
- ティックトック
- フェイスブック
などのショート動画だけが含まれる。通常の動画枠とは別のセクションだ。
米グーグルでは時が経つとともにさまざまなクエリで出現するようになってきたが、日本ではまだ限られたクエリでしか出てこない。レシピ系やダンス系のクエリだと比較的よく出てくる。日本でも目にする機会が今後増えてくるかもしれない。
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サイトマップに含めるのは正規URL、それが大前提
一貫性を保つことが大切 (Gary Illyes on LinkedIn) 海外情報
グーグルのゲイリー・イリェーシュ氏がリンクトインに投稿したSEOの助言を紹介する。サイトマップに関するものだ:
サイトマップに含めるURLは、正規URLとして扱ってほしいものにする。
サイトに重複コンテンツがあるのは普通にあることだ。しかし、どのバージョンが正規URLなのか(検索結果に表示したいのか)に関してできるだけ多くの手がかりを検索エンジンに与えるほうがいい。サイトマップはそうした手がかりの1つだ。
rel="canonical"
ほど強くはないし、リダイレクトにはまったく及ばないが、それでも役に立つ。
異なるURLで同じコンテンツを表示する状況はウェブではごく一般的に発生する(したがって重複ペナルティなどというものは存在しない、悪意がない限りは)。どのURLが代表となるURLなのか(つまり正規URLがどれなのか)をグーグルに知らせることは、SEOにおける重要な施策の1つだ。
イリェーシュ氏が言うように、グーグルは正規URLを識別する手がかりとしてサイトマップに記載されているURLを利用する。ほかには次のようなシグナルも利用する:
- リダイレクト
rel="canonical"
タグ- 内部リンク
- HTTPS(
https:
で始まる URL を優先する) - パラメータの数が少ないURL(コンテンツに変化がない場合)
正規URLをグーグルに伝える際の注意点をもう1つ。グーグルを迷わせないように一貫性を保つことも重要だ。
rel="canonical"
ではwww
ありのURLを指定- 内部リンクでは
www
なしのURLを指定
といった状況では、どのURLを正規URLとして扱うべきなのか、グーグルも混乱してしまうのだ。
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寄生サイトにグーグルがいよいよ本格的に鉄槌を下す
手動の対策を与え始めた模倣 (辻正浩 on ツイッター) 国内情報
2022年のグーグルSEO重大トピックの1位に選んだ“寄生サイト”に大きな変化があったようだ。so.laの辻氏が報告している:
複数のサイトに寄生サイト関係の「手動による対策」の警告がSearch Consoleに届いているのを確認。
— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) January 23, 2023
寄生サイトの順位下落も年明けからそこかしこで見ますし、Googleも色々と動いていますね。
まともな企業サイトは撤退済と思いますが、可哀想なのは騙されている寄生先。まぁ自業自得でもありますが……
手動による対策を与えられた寄生サイトが数多く見られるという。グーグルも放置していたわけではなかったようだ。
サイトの一部を貸していたビジネスのサイトには気の毒ではあるが、こればかりは仕方がない。グーグルが厳しく対処することで、寄生を狙う人たちがもう効果なしと判断して、今後これ以上の被害者が出ないことを祈るのみだ。
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