グッとくるネットショップの商品ページにはこの情報が盛り込まれている
この記事は、書籍『楽天市場公式 ネットショップの教科書』の内容を、Web担当者Forum用に抜粋してオンライン版として公開するものです。本書は楽天市場に出店するネットショップの運営ノウハウ、繁盛する秘訣を楽天スタッフ自らが書き下ろした、唯一の公式解説書です。
『楽天市場公式 ネットショップの教科書』
- ISBN9784844324607
- 1,600円(税込 1,680 円)
- 楽天大学 編 /三木谷 浩史 監修
接客力の高い売り場を作る
――買いたくなる商品ページの秘訣2
では、実際に商品ページを魅力あるものにするには、どのような要素を盛り込めばよいのでしょうか。
あるジャケット(上着)の商品ページを作成するとしましょう。あなたが店長さんなら、どのような情報を掲載しますか?
この質問をしたときに出てくる答えには、まず次のようなものがあります。
- 第一群――商品名、ブランド名、値段、サイズ、色、素材、商品の特長、商品画像(正面)、製造地、注文ボタン、問い合わせボタン
これらは、商品カタログとして掲載すべき基本的な情報といえるでしょう。実際にお店の商品ページを見ると、ほぼこれらの情報は網羅されています。
しかし、第一群の情報のみを掲載した商品ページは、「買えない」ページなのです。
その情報だけで買えますか?
そこで、今度は質問の仕方を変えてみます。先ほどは「店長さんだったら」という設定でしたが、次は、「あなたはこのジャケットを買おうとしています。今、出てきている(第一群の)情報だけで買えますか?」と質問します。
すると不思議なことに、みるみるうちに次のような項目が出てきます。
- 第二群――どのような場合に着るとよいか、実際に人が着ている画像、裏返して見たときの画像、背中の画像、襟や袖口・ボタンなどの拡大画像、店長さんのお勧めコメント、コーディネート方法、着心地、商品を買った人の声、受賞歴などあればその旨、注文方法(決済・配送・納期など)、連絡先、返品条件、お店の情報、など
これらが「商品を買うにあたってお客様が知りたいこと」なのです。商品ページを「接客の場」とするには、第二群のような情報が重要となってくるわけです。
しかし、第二群の情報が十分に盛り込まれている商品ページには、なかなかお目にかかれないのが現状です。店長さんは十分な情報を掲載しているつもりでも、実際にはお客様の立場になりきれていない場合が多いということです。
この原因の一つは、店長さんが「自分の商品のことを知りすぎている」からです。専門家として仕事をしていると、「こんなことはあたりまえすぎてわざわざ書くこともない」と思うことがよくあります。しかし、それこそがお客様の知りたいポイントだったりするのです。
多くの場合、商品ページの最終目的は、「買ってもらうこと」だと思います。ここで強調しておきたいのは、あくまで商品を「買ってもらうこと」であって、「売っていること」が目的ではないということです。「自分が言いたいことを言う」のではなく、「お客様が知りたいことを言う」場所、それが接客の場としての商品ページです。
「本当にお客様の視点で考えられること」こそ、真のウェブマスター(ページ編集者)に求められる資質といえるでしょう。
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