ウェブ解析は多様なデータ+人工知能的処理の“インテリジェンスマーケティング”の時代へ
「オムニチュアサミット東京08」基調講演レポート
オムニチュアが特化を進める3つの分野とは?
ウェブマーケットの未来を駆け巡った1日
「SiteCatalyst」の開発元であるオムニチュアが世界各地で開催するイベント「オムニチュアサミット」は、ウェブ解析とオンラインマーケティングのカンファレンスとして、業界関係者が一同に会するイベントとなっており、2008年3月にも米ソルトレークシティで開催されたばかりだ。その注目のカンファレンスが、ついに日本でも開催された。
開催から時間が経過してしまったが、イベントの熱気と様子をWeb担の読者にもレポートの形でお届けしよう。
オムニチュアサミットがついに日本でも開催
去る5月20日、ついに「オムニチュアサミット東京08」が六本木のグランドハイアット東京で初開催された。午前中を大会場での基本講演に、午後を個別会場でのセッションに分けるスタイルで、ウェブ解析とオンラインビジネスの最新動向を1日で把握できる構成だ。もちろん日本語版が発表されたばかりのSiteCatalyst 14やSearchCenter 3についても、ふんだんに紹介された。
グランドハイアット東京の大会議室はほぼ満席。ざっと数えた限り、400名以上が参加しているようだ。初の日本での開催ということもあってか、海外からの参加者らしき人たちもかなりの割合で目立つ。
まずはオムニチュアの共同創業者CEOであるジャシュ・ジェイムズ氏による基調講演が午前10時に大会場でスタート。続いて、実際にSiteCatalystを導入している楽天による事例紹介、ソフトバンク・テクノロジーによる技術解説などが行われ、小休止の後、午後からは各社によるベストプラクティスセッション、事例・ソリューションセッションなどの個別セッションが同時並行の形での開催だ。そして最後はまた大会場に戻り、オムニチュアにおけるガバナンス解説、そして1日の流れを受けて意見交換と交流を行う懇親会と、ほぼ全日を使った充実の内容だ。
さてジャシュ・ジェイムズ氏の基調講演だが、日本での在住経験もあるとのことで、30分以上にわたるスピーチはすべて日本語で行われた。非常に流ちょうな日本語でジョークも交えつつ、ジェイムズ氏はオンラインビジネスのビジョンを歯切れ良く語っていった。テーマは「Omnitureのビジョンと最新テクノロジー」。
まず氏は、オンライン施策におけるマーケティング担当者が、計画性や会社への貢献度、予算感をいかに社内に説明するか苦慮しているとし、それら指標を言い切るための情報を提供するのがオムニチュアの役割だとした。
「従来のマーケティングでは、マーケティング活動の効果測定と管理が非常に難しいから、効率化が図れなかった。ただ、それはウェブが出てくる前のことで、いまではマーケティング活動の幅が急速に広がっている
」という前提を述べ、また「世界のオンラインマーケティングにおける予算を上位20万社で考えたときに、その3割以上にあたる予算を持っている企業がオムニチュアサミットに集結している
」とオムニチュアの活動状況を紹介。
具体的に2007年には、同社は4400社以上の顧客企業がおり、2.2兆トランザクションを処理、売り上げは1.43億ドルに達したとのこと。なお日本では、楽天、価格コム、マネックス証券、花王など200社以上が同社の製品を採用・活用している。
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