AMPはニュースサイト向け……そんなこと全然ない! などSEO記事まとめ10+4本
「AMPが話題だけど、うちはニュースサイトじゃないから関係ない」そう思っているあなたは損をしているかもしれない。非ニュースサイトがAMP導入した成果を、ぜひチェックしてみてほしい。
ほかにも、AMP解説ドキュメントの日本語化、グーグルのウェブスパムとの戦い、モバイルサイトでコンバージョン率を13.7%アップ、noindexの解除と順位、検索結果のタイトルと説明文の長さが変わった、モバイルフレンドリー強化などなど、SEOの話題をまとめてお届けする。
非ニュースサイトがAMP対応する価値はあるのか? →十分にある模様
予想以上の好成績 (サイバーエージェントSEO情報ブログ)
「AMPって、ニュースサイト向けの仕組みでしょ?」というあなたに、チェックしてほしい記事がある。
アメーバブログ(アメブロ)がAMP対応したことでどんな成果があったのかを、サイバーエージェントのインハウスSEOである木村氏がブログで紹介した。
一言でいえば、アメブロのAMP対応は良い成果を収めているようだ。
安定した検索トラフィックをAMPページで獲得できているうえに、アメブロと相性がいいニュース的な話題が出てくると検索トラフィックが跳ね上がることもあるそうだ。
また、通常のウェブ検索では上位表示しないような検索キーワードで多くの流入があり、AMP対応した分だけ検索トラフィックが純増したとみなせる。
最大の懸念事項だった広告も、普通のウェブページと比べると成績は若干劣るものの、決して悪い数字ではない。むしろ、予想よりも好成績が出ているとのことである。
現時点でAMPは「ニュース」「ブログ」にしか対応していない状況ですが、今後広がることを考えてそれ以外のサイトもAMP導入の可能性を探ってみるのも良いかもしれません。
とあるように、ニュースサイトでなくても、話題のトピックに関する記事があるサイトならば、AMP対応を前向きに検討してみるといいだろう。
ただし、「それならば、ウチもAMPを」と早合点する前に、注意してほしいことがある。
というのも、「ZOZOの販売ページがAMPで検索結果に表示」の記事に書かれているように、グーグル検索結果の「トップニュース」枠にAMP版のECサイトの商品ページが表示されるという、おかしな事象が起きているからだ。
なぜ、トップニュース枠にECの商品ページが表示されるのだろうか?
これは、ページのHTMLに記載するメタデータで本来はschema.orgのtypeとして商品ページならば「Product」を指定すべきなのに、「Article」を指定しているからだ。
トップニュース枠に表示されるのは、「Article」「NewsArticle」「BlogPosting」のいずれかだ(前述のアメブロでは、ブログ記事なので正しく「BlogPosting」を指定している)。
この事例はおそらく技術担当者のミスなのだろう。しかし、もしAMP枠に表示するためにページの種類を偽ってマークアップするような人が増えれば、グーグルが対応しなければならず、結果としてAMPの普及を妨げる可能性がある。スパム的な行為と間違えられるミスはできるだけ避けるようにしよう。
日本語で読めるSEO/SEM情報
AMPを解説した公式ドキュメントがようやく日本語化
でもオリジナルの英語版は新しくなっている (Google Developers)
グーグルモバイル検索の「トップニュース枠」にAMPコンテンツとして掲載されるための設定を解説した開発者向けドキュメントが日本語化されている。英語で書かれているため理解しづらいところがあったとしたら、日本語で参照するといい。
なお、オリジナルとなる英語版のページは、構造化データカテゴリ全体の構成が大幅に更新され、AMP関連の解説は現在は2か所に分かれている。
新たに追加された項目もあるので、オリジナルの英語版をやはり参照したいところだ。
グーグルのウェブマスター向けモバイルガイドがリニューアル
内容は同じで、見やすく (Google Developers)
グーグルが推奨するモバイル構成を解説した『ウェブマスター向けモバイルガイド』が刷新された。英語版は数か月前に更新されていたのだが、ようやく日本語版も新しくなった。
グーグルの長山氏によれば、内容に大きな変更はないが見やすく改善したとのことである。
新しいテンプレートの Mobile Friendly Websites ドキュメント、日本語版も出しました!内容は変わってないですが見やすくなっていると思います。何か誤字脱字ありましたら教えて下さい! https://t.co/fKio7z6Hrm
— Kazushi Nagayama (@KazushiNagayama) 2016年5月16日
2015年にグーグルがウェブスパム相手に実行した手動対策は430万件
ハッキングサイトは前年比で180%増加 (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ)
グーグルは、2015年に見られたウェブスパムのトレンドとウェブスパム対策として活動した実績を公式ブログで公表した。
たとえば次のようなことが紹介されている。
2015年のウェブスパム トレンド ―― 不正なハッキングの被害に遭うサイトが2014年に比べて180%増加。価値のない質の低いコンテンツを含むスパムサイトも増加。
2015年に実施したウェブスパムへの対策 ―― 検索結果改善の大半はアルゴリズムで対処。アルゴリズムで対処できないスパムに対して、430万通以上のメッセージをサイト管理者に送信し、手動による対策を実施。
検索ユーザーとウェブマスターとの協力 ―― 受け取ったスパムレポートは40万通以上。その65%に対して調査を実施し、うち80%をスパムサイトと判定。
これらのほかにもグーグルは、スパムを排除し健全なウェブのエコシステムを構築することに、真剣に取り組んでいる。そのことを示す活動実績が元記事にはたくさん紹介されているので、ぜひ読んでほしい。
モバイルサイトでコンバージョン率を13.7%アップさせた高速化&UI改善
直帰率は6.3%減少 (グーグル 広告主コミュニティ)
モバイルサイトの高速化とユーザーインターフェイスの改善により、コンバージョン率が13.7%増加、直帰率が6.3%減少の改善に成功した事例を、アドワーズの公式ブログが紹介している。
事例紹介されているのは「空旅.com」で、たとえば次のような施策を行ったとのことである
- ファーストビュー コンテンツの最適化
- 画像の最適化(最適なフォーマットへの変更と圧縮によるデータ削減)
- ブラウザのキャッシュ活用によるデータの削減
- サーバーから送信するデータの圧縮
アドワーズ広告のブログで公開された事例紹介だとしても、高速化によって得られる恩恵は広告に限った話ではない。サイトを運営するうえで、高速化は最優先課題の1つとしてとらえたい。
海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
筆者が3月に独ミュンヘンで参加したSMX Munichカンファレンスのセッションレポート記事を今週はピックアップ。
- 機械学習を採用したGoogleのアルゴリズムにどのように対応すべきか from #SMX Munich 2016
アルゴリズムを作るアルゴリズム!? - モバイルSEOの対象はGoogleだけではない、無視できないAppleのモバイル検索とは? from #SMX Munich 2016
アップル独自の検索がiOSにはある
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