[マーケターコラム] Half Empty? Half Full?

物欲にまみれたブラックフライデー!どのメディアが一番私を刺激したのか?購買までのリアルカスタマージャーニー

マーケターコラム、今回はSTORES 株式会社の加藤千穂さん。ブラックフライデーで買ったモノと、購買に至った心理をリアルに紹介します。
STORES 株式会社 テクノロジー部門 開発企画室 加藤千穂氏

すっかり日本でも定着したブラックフライデー。オンライン、オフライン問わずさまざまな小売店でセールが開催されていました。今回のブラックフライデー、私は物欲のままにさまざまなものを購入してしまいました。なぜ私はポチポチしてしまったのか、私の購買までのカスタマージャーニーをお届けします。

ポッドキャストを聞いて、「欲しいときが買いどき」マインドに

物欲のまま買うことを後押しした、とあるポッドキャストを紹介させてください。このポッドキャストを聞いていなかったら、これほど欲にまみれてなかったと思います。

このエピソードでは「お金の管理や使い方について教えてください」というお便りに答えて、お金の使い方について話されているのですが、「いいお金の使い方ができているかが大事。悩まないで買えばいい、悩んでいる時間がもったいない」と話していて、その言葉だけを都合よく受け取りました。ブラックフライデーを迎える前に、このエピソードを聞いた私は、ありとあらゆるモノを買っています。

「マリネスプロテイン」を指名買い

買うスイッチが入った状態の私は、ブラックフライデーを楽しみに待っていました。Amazonのブラックフライデーセールのティザーページを開いては、何がお得になるのかを見ていることもありました。ティザーページの閲覧時間とセール期間の購入金額は比例しそうですねぇ。

そして11月24日、いよいよブラックフライデーセールが始まりました。はじめに買い物かごに入れたのは、「マリネスプロテイン」です。

「マリネス」は宅トレクリエイターの竹脇まりなさんが監修するブランドで、まりなさんのYouTubeチャンネル「Marina Takewaki」(登録者数 322万人)で「おやつや朝ごはんにもオススメ」と紹介されていたため、ずっと気になっていました。

先ほど「欲しいときが買いどき」と言ったにもかかわらず、プロテインに関しては購入に踏みきれずにいたのは、「値段もそこそこするのに(14回分で2780円)、飲みきれなかったらどうしよう」という不安があったからです。

食品は美味しくなかったからとフリマアプリで売ることはできないので、余らせてしまうことへの不安がありましたが、ブラックフライデーセールでは、「この値段になるなら試してみよう」という気持ちになり購入。

セール価格になっているプロテインは他にもたくさんあったのですが、比較検討することはありませんでした。通常の買い物ではレビューもたくさん読むのですが、このときは「マリネスプロテイン」を買おうと決めていたので、レビューは味を選ぶ参考のために少し読んだ程度でした。

プロテインはシェーカーで混ぜる必要があるので、併せてシェーカーも購入しましたが、こちらはマリネスではなく、別のものを。マリネスのシェーカーはデザインがかわいくていいなと思ったのですが、通常価格かつプロテインより高かったからです。「せっかく買うならセール価格で買わなきゃ損」という気持ちがどこかにあったんだと思います。

さて、指名買いしたプロテインですが、2種類の味を購入し、1つは口にあわず飲むのに苦労しています。なぜもっと真剣にレビューを読まなかったのでしょうか……。ブラックフライデーの高揚感で都合の悪いレビューは目に入ってなかったのかもしれません。

秀逸すぎる広告クリエイティブに惹かれて、LUAFEEの香水を購入

Amazonだけではなく、他のショッピングサイトのブラックフライデーセールでも買い物をしました。買ったものは、基本リモートワークである私の生活ではほぼ不要と思える、「LUAFEE(ルアフェ)」という韓国ブランドの香水です。

きっかけはInstagramでした。私はぼーっとしたいときによくInstagramを見てしまうのですが(ほぼ無意識にInstagramのアイコンをタップしている)、ある日、その香水の動画広告に出会いました。

広告では、その香水をつけている女性の近くにいる男性が、女性のことが気になってしまい、そわそわしてしまうという内容でした。

 
 
 
 
 
 
 
 

ブラックフライデーの1ヵ月ほど前だったのですが、動画広告の結末が気になって最後まで見てしまってから、何度も表示されるようになりました。

クリエイティブは、これ以外にもさまざまなシーンがあり、

  • 男性がカフェで、店員の女性に声をかけてしまうパターン

などのリアルっぽいものから(リアルなのかもしれませんが)、

  • 街頭でカップルに香水を試してもらい、男女それぞれに意見を言ってもらうパターン

などもありました。

どれも「どれだけいい香りなんだろうか?」ということが気になる内容で、「いつか買ってみようかな」と思っていたタイミングでブラックフライデーがやってきました。

ブラックフライデーの時期は「今ならこの価格です」というクリエイティブも配信されていて、その値段なら買ってみようと思い購入にいたりました。

Instagramのタグ付け投稿を見てみると、同じように香りが気になりすぎて買ったという投稿をたくさん見かけました。それほどまでに引きの強いクリエイティブ、すごくないですか?

さて、香りが気になりすぎて購入した香水ですが、案の定リモートワーク中心の私の生活では登場頻度が低いです。こういう衝動や失敗も含め、お買い物は楽しいなと思います。

勝負はブラックフライデーの前から始まっている

今回紹介したモノ以外にもいろいろと購入したのですが、すでに知っていて、気になっていたモノを買うことがほとんどでした。ショッピングサイトを回遊して、サイト内でアピールされてるモノを買うことはほとんどなかったです。

ティザーページもたびたび見ていましたが、そこでも気になっているものや、いつも使っている消耗品が掲載されているかを知りたいという思いが強く、「何かいいものないかな〜」みたいなウィンドウショッピングの気持ちは弱かったです。

企業の立場に立つと、ブラックフライデーセールの前にどれだけ認知されているのか、ショッピングサイト内で指名検索されるかが重要そうですね。想起されることの大切さを感じました。

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