グーグルで、画像ユニバーサル検索枠の掲載位置が大幅ダウン!? などSEO記事まとめ10+2本
グーグルのSERPで、画像検索の結果が表示される枠の掲載順位が下がっているというMozの報告がある。検索トラフィックへの影響もあるかもしれない。
ほかにも、米グーグルが通常の検索結果でもAMP表示を開始した件とAMP促進キャンペーン、ウィジェットに仕込んだリンクへの警告、プログレッシブウェブアプリ(PWA)の技術解説、XMLサイトマップのlastmod濫用、ワイヤードの常時HTTPS化などなど、SEO関連の情報をまとめてお届けする。
グーグルで、画像ユニバーサル検索枠の掲載位置が大幅ダウン!?
画像検索からのトラフィックが減少しているかも (MozCast on Twitter)
グーグルのウェブ検索で、通常の検索結果に表示される画像のユニバーサル検索結果の掲載位置が、多くのクエリで大幅に下がっているようだ。
下がり始めたのは9月14日ころのようで、Mozが提供している検索結果の調査ツール「MozCast(モズキャスト)」のTwitterアカウントが、観測データをもとに報告している。
日本でも同じ状況なのかはわからないが、画像検索からの検索トラフィックがこの頃から減少しているとしたら、この影響かもしれない。影響を実際に受けているサイトがあるらしい。
逆に考えると、いままで画像検索の枠に食われていた検索トラフィックが増えているサイトもあるかもしれない。
日本語で読めるSEO/SEM情報
グーグルがAMP促進キャンペーンを開始
AMP対応サイトを増やしたいらしい (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ)
グーグルは、AMP対応を促進するために「#AMPlify」というキャンペーンをスタートした。「AMP」と「amplify(拡大・増幅する)」をかけたキャンペーン名だ。
キャンペーンの第1弾として、AMP対応するために役立つ記事を3つ公開している。
- Accelerated Mobile Pages を始めるには
- Google Search Console をサイトの AMP 化にも活用しましょう
- Accelerated Mobile Pages の問題を効率的にチェックするには
グーグルは、AMPの扱いをどんどん拡大していっている。通常のウェブ検索結果でもAMP対応ページを表示するテストを少し前に行っていた。この表示は、米Googleではすでに正式版となっている。
これにあわせて、AMP対応したサイトを増やし、さらに高速で良いエクスペリエンスをグーグルの検索ユーザーに提供したいのだろう。
モバイル対応とは異なり、ありとあらゆるサイトがAMPに対応すべきだとは思わないが、自分のサイトがAMPに向いていると考えるなら、#AMPlifyキャンペーンと歩調をそろえてAMP対応を始めてみるといい。
PageRankを操作する目的のウィジェットリンクはガイドライン違反です
復活の兆しがあるのか? (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ)
「ウィジェット」を悪用してPageRankを転送するリンクを集め、検索順位を不正に操作する行為に対して注意を喚起する記事を、グーグルがウェブマスター向けブログに投稿した。
ウィジェットとは、たとえば株価のチャートを表示したり、サイトの訪問者数を表示したりするパーツだ。たいていは無償で公開されており、サイトにHTMLやJavaScriptのコードを埋め込むだけで簡単に設置できる。
ウィジェット自体はなんら悪いものではないが、ウィジェットにリンクを忍ばせてPageRankを集めようとする人たちがいるのだ。こうしたリンクは不正なリンクに該当し、ガイドライン違反となる。
ウィジェットを利用したリンク集めがガイドライン違反になりうることは、3年前にマット・カッツ氏(当時の米グーグルのウェブスパムチームのトップ)が説明していた。
グーグルが今になってスタンスを変えたわけではなく、昔からこうしたリンク操作をグーグルは禁止していた。公式ブログの記事にも書いてあるように、ウィジェットのリンクにはnofollow属性を付けることをカッツ氏も推奨していた。
もっとも、数年前までは「ウィジェット配布によるリンク集めが効果的である」ということが公然と語られていたのも事実だ。だが、もはやその手法は廃れたとばかり思っていた。
にもかかわらず、今になってこの話題がグーグルの公式ブログで出てきたことに筆者はやや驚いている。ウィジェットスパムに復活の兆しがあるのだろうか?
グーグル社員がプログレッシブ ウェブ アプリを徹底解説
PWAって何?とはもう言わせない (HTML5Experts.jp)
最近は、Progressive Web App(PWA、プログレッシブ ウェブ アプリ)の話題をこのコーナーでしばしば扱うようになってきている。2016年度上半期の10大ニュースにもプログレッシブ ウェブ アプリが含まれていた。
ところが、次のように感じている人も、まだまだ多いだろう。
PWAが流行ってきているようだしグーグルが推奨していることもわかっているが、何なのかがいまいちよくわからない
そんな人に読んでほしい記事を紹介する。
日本のグーグルで、Developer Advocate(デベロッパー・アドボケイト)として、開発系のプロダクトや技術の普及促進に従事している北村英志氏が、プログレッシブ ウェブ アプリを詳細に解説してくれた。
記事では、「プログレッシブとは何か」や「アプリとウェブのギャップ」を解説したうえで、「プログレッシブウェブアプリを構成する機能」として、次のような技術をそれぞれ解説している。
- HTTPS
- Web App Manifest
- Service Worker
- Cache API
- Web Push / Push Notifications
- Background Sync
- Web Budget API
- Credential Management API
- Payment Request API
この解説を含め、かなり技術的な内容が多く、開発者でないと難しい部分も多いかもしれない。しかし、プログレッシブ ウェブ アプリの全体像を理解するために非常に役立つ。読んでみよう。
グーグルはどのようにして著作権侵害に取り組んでいるのか?
真剣に対策していることがわかるレポート (Google Japan Blog)
グーグルがどのようにして著作権侵害に対策しているかを説明するレポートの日本語版が公開された。
検索でも著作侵害は時として問題になっている。ウェブ検索においては、次のような対策をグーグルは講じているとのことだ。
- 著作権侵害サイトはメディア関連の検索結果にほとんど表示されない
- ノーティス・アンド・テイクダウンと降格シグナル
- 大量のリクエストに対する大規模な処理について
- Trusted Copyright Removal Program パートナー
- 著作権侵害による削除通知のランキングへの活用
- オートコンプリートと関連検索からの著作権侵害に関連する条件の削除
- 業界基準の確立
- 合法的代替手段の視認性の向上
- Google 検索による濫用の発見と透明性の重視
- DMCA の濫用例
- 透明性
- 検索と著作権侵害:その現実
現状では、YouTubeやウェブ検索を含め、グーグルが著作権侵害を「完ぺきに」できているとは、残念ながら言えない。
他者の権利を侵害しているコンテンツが検索結果に表示されることもまだあるし、DMCAの濫用による関係のないコンテンツの非表示化も完全には防げていない。
とはいうものの、このレポートを見れば、著作権侵害に対してグーグルがいかに真剣に取り組んでいるのかを理解できる。
「グーグルだけが金儲けをしているわけではないですよ」アピールが少し強い印象もあるレポートだが、一読しておく価値がある。
Googleアナリティクスでプロパティの移動が可能に
他社と合併したときや組織変更したときに使えそう (アナリティクス ヘルプ)
Googleアナリティクスで、プロパティやビューを別のGoogleアナリティクス アカウントに移動できるようになった。基本的に、すべてのデータと設定が移動先に引き継がれる。トラッキングIDは変更されないので、各ページに埋め込んでいるトラッキングコードのJavaScriptを修正する必要もない。
プロパティの移動が必要なケースはあまりないように思えるかもしれないが、実際には、組織変更、横串チームによる統合管理、会社合併、代理店への管理委譲、代理店の変更などなど、このプロパティ移動が便利に役立つシーンは多そうだ。
詳細はヘルプ記事を参照してほしい。
海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
AMPとモバイル検索に関係する記事を今週はピックアップ。
- Google CDNのAMPキャッシュを大解剖――URLフォーマット、更新プロセス、更新方法、削除方法
AMPを実装しているなら知っておくといいこと - Google、モバイル検索結果にサムネイル画像を表示。CTRアップに期待?
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